デザインの知識がない中でバナーをイチから作ろうと思うと、時間がかかりすぎてしまったり、仕上がりがイマイチになることがありますよね。
「クオリティの高いバナーを時間をかけずに作りたい!」という時におすすめなのが、デザインツール「Canva(キャンバ)」のテンプレート機能です。Canvaはデザイン初心者でも操作が簡単で、用途別のテンプレートも多数用意されているので、テキストなどを少し変更するだけで見栄えの整ったクリエイティブをすぐに作ることができます。
本記事ではCanvaのテンプレートを使ったバナー制作手順や、テンプレートを選ぶ際のポイントを詳しく解説します。
目次
Canva(キャンバ)のテンプレート機能とは
Canvaの大きな魅力のひとつが、数千種類の豊富なテンプレートです。
Canvaのテンプレートは、Canvaの専門的なデザイナーチームや、審査に合格したCanvaクリエイターが作成しています。
今回ご紹介するバナー広告をはじめ、ポスターやチラシ、ロゴ、プレゼンテーション資料、名刺、SNS投稿画像、YouTube動画など、さまざまなデザインテンプレートが豊富に揃っているためあらゆる用途で活用可能です。
無料版でも多くのテンプレートが用意されていますが、有料版ではさらに多くのテンプレートや装飾素材、機能が利用できます。
また、作成したデザインは商用利用が可能&クレジット表記も不要なので、ビジネスシーンでも使いやすいのも大きな特徴です。(ただし、素材自体の販売や商標登録は不可)
テンプレートを使うメリット・デメリット
Canvaのテンプレートには次のようなメリット・デメリットがあります。
メリット | 素人でも簡単にプロレベルのデザインができる配色やレイアウト、視認性など、デザイン知識がなくても簡単に見栄えのするクリエイティブが制作できます。 デザインに悩む時間が減り作業時間が短縮されるテンプレートの中の必要な事項のみ変更するだけでデザインが完成するため、時間が効率的に短縮されます。 |
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デメリット | オリジナリティの制限や他者との類似性テンプレートを使うことで他の誰かと似たクリエイティブになる可能性ももちろんあります。そのまま使うと見たことのあるデザインになる可能性が高いため、テンプレートをうまく編集し、オリジナリティを出す必要があります。 思考時間が減るためデザインスキルが身につきにくいテンプレートを利用し続けると、デザインに対して考える時間が減少する可能性があります。これにより、デザインスキルの向上が妨げられる可能性があります。 |
テンプレートに頼り続けるのではなく、慣れてきたら1からデザインをしてみることや、テンプレートをたくさん見てデザインの目を養うことも必要です。メリット・デメリットを理解したうえで、活用しましょう。
テンプレートの探し方
あらゆる目的に合わせたテンプレートは数十万種類に及ぶため、目的にあったテンプレートを上手に探し当てるのが重要です。ここでは4パターンのテンプレートの探し方をご紹介します。
TOP画面の検索窓にキーワードを入力して検索
トップページの左上の「≡」をクリックし、「テンプレート」をクリック
クリック後赤枠箇所より、テンプレートを絞り込んでいくことができます。もちろん右上の検索窓からも検索可能です。
サイズを設定後、テンプレートを検索
右上の「デザインを作成」からサイズを設定します。カスタムで設定することや、おすすめより自分の作成したいデザインするものを選び設定します。
設定したサイズの白いキャンバスが作成されます。
左側の「デザイン」からテンプレートを探し選択します。
テンプレートから用途を選択後、フィルターをかけて検索
「すべてのフィルター」からフォーマットやスタイル、好みのカラーを選択して検索することも可能です。
制作のフェーズや、用途に合わせて4つの検索方法を駆使してテンプレートを探しましょう。
Canvaのテンプレートを使ったバナー制作の手順
では実際に、Canvaのテンプレートを使ったバナー制作の手順を説明します。
今回は例として、Instagramのフィード用のバナー広告を作ってみましょう。内容は、フィットネスジムの新規会員募集の広告と仮定します。
①テンプレートを検索する
TOPの検索窓に「フィットネス」と入力。
フィルター検索で、カテゴリー「Instagramの投稿」を選択。
フォーマットを「正方形」、スタイルを「楽しい」「ハッピー」「カラフル」などイメージに近そうなキーワードを選択し適用。
イメージに近い画像をクリックする。
テンプレートを開いた後、「似た画像をもっと見る」からより広告のイメージに近いものを探す。
利用したいテンプレートを見つけたら、「このテンプレートをカスタマイズ」をクリック。
こちらはCanva Proのテンプレートとなっていますが、もちろん無料プランで使えるテンプレートを選んでも問題ありません。
②テキストと写真の編集
テンプレートを選択すると、キャンバスに実際のデザインデータが読み込まれ、テキストや写真を修正することができるようになります。
まずテンプレートの情報を広告内容に合わせて変更します。
写真とコピーを変更したものがこちらです。写真はCanva内の素材を使用しています。
このタイミングで、元のテンプレートにある不要なロゴやアイコンやテキストなども削除しておきます。
ここからさらに、トンマナやフォントを変えてより広告のイメージに沿ったものに変えていきます。
③配色、フォントなど全体の調整
最終的に調整したものがこちらです。
元のテンプレートはかっこいい、本格派のジムを彷彿とさせるようなデザインでした。調整したデザインでは、より手軽で初心者でも入りやすいように、明るくポップなイメージにしてみました。ここでの調整はフォントと、カラーと、アイコンの追加がメインの作業となっています。
元のテンプレートのまま使える部分は使い、イメージに合わせて適宜変更をしています。1からレイアウトや、どのような内容を入れるか考える時間が減ったことで、トータルの作業時間が短縮されました。
Canvaのテンプレート選びのコツ
デザイン性にこだわりすぎてテンプレート選びを間違えてしまうと、商材のイメージとかけ離れたデザインになってしまいます。ユーザーに誤った印象を与えないためにも、テンプレート選びは重要です。
ここでは、テンプレート選びのコツを紹介します。
①なるべく日本向けに作られたテンプレートを選ぶ
テンプレートには、「日本向けに作られたテンプレート」「海外向けに作られたテンプレート」があります。
海外向けに作られたテンプレートの場合、フォントや色味などが海外寄りのデザインが多く、テンプレートに手を加えなければいけない部分が増えるため、初心者には難易度が高い可能性があります。
はじめは日本向けに作られたテンプレートを選んで使うのがおすすめです。
②テーマカラーで検索をする
- どのようなワードで検索を描けたらいいか分からない
- どの方法から検索をしたらいいか悩む
このような場合におすすめなのが、テーマカラーで検索をかける方法です。
広告と遷移先のサイトに一貫性がないと、ユーザーが違和感を感じて離脱してしまう可能性があります。
そのため、カラーや訴求内容に一貫性を持たせることが重要なため、ここではカラーからデザインを絞り込んでいきます。
たとえば、アナグラムの求人広告を作成する想定として、公式サイトのTOPに遷移してもらいたい場合を考えてみます。
テンプレートの種類を「Instagramの投稿」にし、カラーを公式サイト下部の濃い青(#4A9BD9)に設定しました。
フィルターが画面のように表示されない場合は、「すべてのフィルター」の最下部から設定が可能です。
設定したカラーに近いテンプレートを検索することができます。
他にも、テンプレート名の「青」「さわやか」「中途採用」などで検索窓からキーワードで検索して、より近いイメージを探していくこともできます。
今回は公式サイトのTOPから色を決めて検索しましたが、企業のロゴや、商材の写真などから色を決めて良いでしょう。検索方法に悩んだ場合や、イメージができない方はまずはカラーで検索して、イメージを固めていくことをおすすめします。
③「似た画像をもっと見る」から、よりイメージに近いテンプレートを探す
テンプレートを検索し気に入ったテンプレートをクリックすると、下部にクリックしたテンプレートに近いキーワードやカラーに沿ったものをレコメンドしてくれます。似た画像を元にしているテンプレートは、自分のイメージに近いデザインを見つけやすくなります。
④お気に入りのデザイナーをフォローしておく
お気に入りのデザイナーを見つけてフォローしておくと便利です。気に入ったテンプレートの寄稿者をクリックするとデザイナーのページに遷移し、フォローすることができます。特定のデザイナーのデザインに共感する場合、そのデザイナーが手がけた他のテンプレートも自分のイメージに合ったものや使いやすいものが多いでしょう。お気に入りのデザイナーをフォローしておくことで、次回のバナー制作がスムーズに進むのでおすすめです。
テンプレート選びのコツもふまえて、Canvaでのバナー制作をより効果的に行ってみてください。
まとめ
デザインに慣れていない中で毎回ゼロから考えると、時間がかかってしまったり仕上がりがイマイチになってしまうこともあります。テンプレートを使っていく中で、どのように素材が使われているのか、どのようなレイアウトになっているのか、様々なデザインの感性が自然と養われていくでしょう。
バナーを見る際に意識していることを以下でピックアップしていますので、こちらもご参考ください。
Canvaでテンプレートを使わずに広告バナーを制作する方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。