Pinterest アドは、他の広告配信媒体の運用経験がある方こそ戸惑ってしまう独自の仕様が多い媒体でもあります。
そのためこの記事では、Pinterestアドを実施するなら確認しておくべきポイントを、広告掲載前の準備、配信設定、配信開始後の3つのステップに分けてまとめました。これからPinterestアドの広告出稿を検討している方はもちろん、すでに広告配信を実施している方も現状の設定の振り返りのきっかけとしてぜひ一読ください。
目次
【掲載開始前】広告掲載前に確認しておくべきポイント
広告出稿を決めてから「実は掲載ができなかった…」では元も子もありませんよね。Pinterest アドでは掲載前の掲載可否の確認をフォームなどから申請はできません。(Pinterest社の営業担当者がついている場合など、一部例外があります)そのため 配信開始前に、まずは配信予定の商材やサービスが掲載に制限がかからないか、公式のガイドラインなどの確認を済ませておきましょう。
ここでは、掲載開始前に確認すべきポイントを2つ解説します。
配信が可能なコンテンツか
Pinterest アドでは、広告配信に伴い配信を禁止しているコンテンツと、配信は可能ですが使用できるターゲティングに規制がかかるコンテンツの2種類があります。そのため、広告の掲載はできても規制がかかるコンテンツに該当する場合、意図した配信ができない可能性もあるため、広告掲載開始前に広告主のコンテンツ区分を確認しておきましょう。
まず、Pinterest アドの仕様上、アカウント開設時の商材選択などの項目がないためたとえ禁止されたコンテンツの商材やサービスであっても、広告アカウントの開設自体は可能です。しかし、禁止されたコンテンツは言葉の通りPinterest アドでの広告出稿はできないのでご注意ください。Pinterest アド独自の基準というよりは他の広告媒体でも同様に禁止されたコンテンツが多いですね。
禁止されたコンテンツ
- アダルトコンテンツおよびヌードコンテンツ
- クリックベイト:ユーザーに圧力をかける(恐怖心を煽る/コンプレックスを過度に刺激する)ような広告
- 薬物や薬物に関連する道具
- 絶滅危惧種および生きている動物を販売する・害を及ぼす商品
- 違法商品およびサービス
- 偽造品
- 政治運動に関連する主張・商品
- センシティブなコンテンツ:攻撃的・暴力的なコンテンツ、政治的、文化的、人種的に無神経で意見が分かれるようなコンテンツなど
- タバコ
- 悪徳商法:オークション・虚偽のオンライン技術サポートなど
- 武器と爆発物
一方で、規制がかかるコンテンツはPinterestの掲げる「ユーザーがポジティブかつ安全に新しい発見ができる場所であり続ける」というポリシーを基に、広告配信を許可するサービスや表現などの条件を規制コンテンツのガイドラインに定めています。そして、この条件を満たしている広告のみ、配信が許可される仕組みになっています。
規制がかかるコンテンツの背景には、Pinterestが取り組む「ボディーニュートラリティー」と呼ばれる容姿ではなく体の機能に注目すべきだという考え方が前提にあります。Pinterestがダイエットに関する文言や画像を含む全ての広告の配信を禁止したニュースは話題になりましたよね。他の主要SNS広告媒体にはないPinterest独自の取り組みと言えます。
参考:Pinterest が新しい広告ポリシーで身体の受け入れを採用(プレスリリース)
規制がかかるコンテンツ
- アルコール類
- コンテスト、懸賞、および Pinterest のインセンティブ
- 金融製品およびサービス
- ギャンブル製品およびサービス
- ヘルスケア製品およびサービス
- ダイエット関連の商品またはサービス
ダイエットに関する広告だけではなく、脂肪吸引法や脂肪燃焼など減量を促進する効果を謳ったサービスの広告配信も同様に規制がかかります。そのため、ダイエットにフォーカスするのではなく、健康的なライフスタイルや習慣、フィットネスサービスなどを提案する広告であれば、配信が可能になります。
このように、規制がかかるポイントは、サービスや商品はもちろん、広告表現の方法によっても異なります。例えば、ビール、ワインなどアルコール類や会員制ラウンジなどの広告配信自体は可能ですが、未成年の飲酒を描写や、過度の飲酒を推奨するアルコール商品の広告配信は規制の対象になる可能性が高いです。
広告の表現についてはこの表現方法であれば、確実に審査を通過するという明確な正解があるわけではありません。規制のかかるコンテンツの詳細は規制コンテンツのガイドラインにまとめてあるので、判断に迷った場合の指針として参照頂くことをおすすめします。
ターゲティングに関して制限がかかるカテゴリがある
ターゲティングに規制がかかるカテゴリでは、広告として取り扱うコンテンツに規制はかかりませんが、広告配信のターゲティングに制限がかかる場合があります。
配信内容に規定を設けている「規制がかかるコンテンツ」とは異なり、Pinterestというプラットフォームをユーザーに取って心地よい場所にするため、配信対象に配慮する規定を設けているのが「ターゲティングに規制がかかるカテゴリ」です。
ターゲティングに制限がかかるカテゴリ
- クレジット:クレジットカード、住宅ローン、ローンなどのクレジット商品をプロモートする広告。
- 人材募集:仕事などの採用情報をプロモートする広告(正社員、パートやアルバイト、在宅雇用などを含む)。
- 住宅:土地や住宅など不動産物件の購入、販売、賃貸をプロモートする広告。
参考:保護対象のグループ
配信対象に規制を設けている背景は、Pinterestのユーザープライバシーの尊重の考え方に基づいています。人種、肌の色、民族や経済的な個人情報を基にした広告配信を抑制する狙いがあります。Pinterestだけではなく、Metaでは2021年に適応されておりグローバルスタンダードの1つと言えるのではないでしょうか。
参考:Facebook to stop targeting ads based on race, sexual orientation, and politics | Ars Technica
制限されているターゲティング条件は広告管理画面で仮に設定ができたとしても実際に広告として配信はされません。悪意がなくとも無知がゆえにターゲティングに制限のかかる配信設定をしてしまう可能性も無きにしもあらずです。規定は正しく理解しておくに越したことはないですね。
ウェブサイトの認証を済ませよう
Pinterest アドの配信を行うには、ウェブサイトの所有権が広告主にあることを証明するためのウェブサイト認証が必須になります。
ウェブサイトの認証を行うことで広告配信が可能になるだけでなく、自社サイトから作成されたピンのインサイトを確認できるPiterest アナリティクスへのアクセスが可能になります。
加えて、アカウントのプロフィール画面に「認証マーク」が付与されます。認証マークが付与されることで、偽アカウントのなりすましを防げるだけではなくユーザーからはアカウントの信頼性を高めることができます。
認証マークをまだ付与されていない広告主は、取得してデメリットはないのでまずはウェブサイトの認証を済ませておくことをおすすめします。
Pinterestでウェブサイト認証するには、下記の3つの方法があります。
- HTMLファイルをウェブサイトへアップロードする
- HTMLタグをウェブサイトへ設置する
- DNS TXTレコードをドメインホストへ追加する
おすすめは「HTMLファイルをウェブサイトへアップロードする」方法です。PinterestからダウンロードしたHTMLファイルを自社サイトのルートフォルダ内にアップロードするだけで対応が可能です。そのため、ウェブサイトの管理者、または編集権限を持っている方であれば、誰でも対応ができるので他の2つの方法よりも比較的作業手順もわかりやすいです。
一方、「HTMLタグをウェブサイトへ設置する方法」や「DNS TXTレコードをドメインホストへ追加する方法」にはそれぞれサイトのメタタグとネームサーバーに関する知識が求められます。そのため、社内のエンジニアや外部の協力会社に委託するなど開発環境が必要です。そのため、ウェブサイトを認証するにはヘルプを確認しつつ、自社での導入ハードルに合わせて方法を選択してください。
【配信設定時】「スケジュール」「ターゲティング」「クリエイティブ」はデフォルト設定に注意点
Pinterestが米国を拠点とする企業のため設定画面のデフォルト設定のタイムゾーンがアメリカに設定されていたり、ターゲティング範囲の定義が他のSNSの広告配信媒体と異なるなど媒体独自の仕様が多いです。
そのため、Pinterest アドの広告配信の設定時に気をつけたいポイントを「スケジュール」「ターゲティング」「クリエイティブ」の項目ごとにまとめました。広告運用歴の長い方こそ陥りやすいミスなので注意して確認しましょう。
配信スケジュール|デフォルトのタイムゾーンに注意
広告管理画面にて、キャンペーンのスケジュール設定のタイムゾーンは日本時間(JST)ではなく協定世界時間(UTC)がデフォルト設定になっており他のタイムゾーンへの変更はできません。日本時間(JST)と協定世界時間(UTC)の時差は+9時間であり、日本が先を行く時差であることを覚えておきましょう。
そのため日本での広告配信スケジュールを設定する場合、協定世界時間(UTC)から日本時間(JST)を算出して管理画面上で設定する必要があります。
例えば日本時間12月31日23時59分で広告配信を停止したい場合、広告管理画面上では-9時間の12月31日14時59分を設定します。
広告管理画面でのスケジュール設定を誤ると、停止するはずの日時を過ぎても広告が配信されてしまう配信ミスに繋がります。しかしいくら気をつけていても、毎回のスケジュール設定時に-9時間の計算をするのは大変ですよね。
そのため、広告管理画面のキャンペーンスケジュール設定画面には、設定時刻を現地時間に直した時刻が表示されます。しかし、表示サイズは小さめなので見落とさないようにしましょう。
配信スケジュール|スケジュール終了日を設定したキャンペーンは再開も編集もできない
キャンペーンのスケジュールを利用して、終了日時を設定したキャンペーンは、終了日を過ぎた後でのキャンペーンの再開ができない仕様です。また、終了日時前でも一度、終了日時を設定した場合、キャンペーンの編集をして配信期間を延長することもできません。スケジュール設定する際は、設定期間が間違いないかを事前に確認しておきましょう。
配信終了を設定したキャンペーンを再開させるには、元のキャンペーンを複製し新たに開始する必要があります。キャンペーンを複製しても、過去配信で学習内容までは復元されません。そのため、期間限定キャンペーンなど予め配信期間が決まっている場合を除き、キャンペーンでの終了日の設定は利用しないことをおすすめします。
ターゲティング|アクトアライクオーディエンス(類似オーディエンス)作成時のデフォルトの設定に注意
アクトアライクオーディエンスは、既存のオーディエンスに似ているユーザーに広告を配信できる、いわゆる類似ターゲティングです。
Pinterest アドでは、類似の基になるオーディエンスを選択した後、「類似の基にする国」と「類似度」を選択します。
その際、配信スケジュールと同様にアメリカ合衆国がデフォルトの国になっています。そのため。日本への配信時は「類似の基にする国」をアメリカ合衆国から日本に変更してからアクトアライクオーディエンスを作成しましょう。
1.アクトアライクオーディエンスはヘッダーメニューの「広告」タブから「オーディエンス」を選択します。
2.「オーディエンス」の画面に遷移をしたあと、「オーディエンスを作成する」を選択します。
3.設定済みのオーディエンスを選択したのち、「国」と「類似度」を指定して、完了です。
ターゲティング|「拡張ターゲティング」は設定方法によって必ずしもリーチが広がるわけではない
拡張ターゲティングは、Pinterest アドで利用できるターゲティングオプションの1つです。
「拡張」というと一見、広告を配信するユーザーリーチが広がるように思いますよね。しかし、拡張オーディエンスの設定によっては、必ずしもリーチが広がるわけではなく、むしろ配信がシュリンクしてしまう可能性があるため設定方法には注意が必要です。
ターゲティングオプション | 仕組み |
オーディエンス | Pinterestの利用動向や顧客情報を用いてターゲティングをする方法です。 |
属性 | 「性別」「年齢」「場所」「言語」「デバイス」を選択してオーディエンスを絞り込めます。 |
アクトアライク オーディエンス | いわゆる類似オーディエンスで、既存のオーディエンスと行動が似ている新しいユーザーにリーチします。 |
インタレスト | 関連したトピックを選択することで、特定のトピックに関心のあるユーザーにリーチします。 |
キーワード | Pinterest で検索する際のキーワードまたはフレーズを指定してターゲティングできます。また、対象の除外も可能です。 |
プレースメント | Pinterest で広告を表示させたい場所を、ホームフィード、検索結果、関連するピンから選択が可能です。 |
拡張 | 広告の画像やタイトル、説明文をもとに、関連性のあるアイデアに興味を持っている、もしくは検索している可能性のあるユーザーも自動的に広告のターゲットに設定できます。 |
---|
参考:ターゲティングオプションを確認・選択する
Pinterest アドの拡張ターゲティングは、クリエイティブ、タイトル、説明文のテキストなどの広告内の情報を拡張のシグナルとして、指定したキーワードやインタレストに基づき広告のターゲティングを広げることができます。
しかし、シグナル情報のないオーディエンスターゲティングや属性ターゲティングを使用する場合、拡張ターゲティングを併用しても、設定したオーディエンス範囲を超えてターゲットを拡大することはできません。
拡張ターゲティングを使用するシーンに合わせてリーチがどのように変化するかを表で整理しました。「拡張ターゲティングはインタレストターゲティングとキーワードターゲティングと相性がいい」と覚えておくといいですね。
ターゲティングのタイプ | リーチ |
拡張ターゲティングのみ(インタレスト、キーワード、オーディエンスなし) | 潜在的なリーチが減少 |
拡張ターゲティング + オーディエンス | 潜在的なリーチが減少 |
拡張ターゲティング + いくつかのキーワードやインタレスト | 潜在的なリーチが拡大 |
拡張ターゲティング + すべてのインタレスト | 潜在的なリーチが拡大 |
拡張ターゲティングなし(インタレスト、キーワード、オーディエンスもなし) | 潜在的なリーチが拡大 |
参考:拡張ターゲティングが他のターゲティングオプションに及ぼす影響について
クリエイティブ|キャンペーン目的ごとに利用できるアドフォーマットが異なる
Pinterest アドでは、キャンペーンの目的によって利用できるアドフォーマットが異なります。キャンペーンの目的によっては、利用したいフォーマットが使えなかった、ということがないように事前に確認をしておきましょう。
キャンペーン目的 | 広告フォーマット | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
画像 | カルーセル | 動画 | ワイド動画 | コレクション | アイデアアド | ショッピングアド | |
ブランド認知度 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | |
動画視聴回数 | ◯ | ◯ | |||||
比較検討 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||
コンバージョン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ||
カタログ販売 | ◯ | ◯ |
参考:広告使用を確認する
各広告フォーマットの詳細や入稿規定については、「広告仕様を確認する」から確認ができます。入稿に必要な画像や動画のサイズまで事前に確認できていると安心ですね。
クリエイティブ|視認性に注意
Pinterestは、縦2列のフィード面にコンテンツが並べて表示されます。そのため、広告のファーストビューの画面占有率はInstagramなど他SNS媒体と比べて低いことが特徴です。
特に、Meta広告やGoogle広告など、他の媒体で配信していた広告クリエイティブをPinterest アドに展開する場合、商品画像や画像内のテキストが小さいと視認性が落ち、ユーザーの注意を引きにくくなってしまうため、クリエイティブ制作時には注意が必要です。
【掲載開始後】成果を正しく計測するために
広告は、丁寧に準備した配信設定をオンにすることがゴールではありません。配信後、成果を確認し、分析を行い次に活かしていくことが最も重要です。
Pinterest アドでは、成果分析の際にも独自の指標があります。正確な配信分析を行うためにも、指標の定義や意味を正しく理解しておくことは必要不可欠です。ここでは、広告配信の計測の注意点に加えて、Pinterest アド独自の指標である「ペイド」と「アーンド」そして、意味を混同しやすい「エンゲージメント」と「クリック」と「アウトバウンドクリック」について解説します。
ショッピングアド はオーガニック配信と広告配信の計測が混ざらないように注意
ショッピングアドは、Pinterestに登録した商品フィードを基にした商品カタログから自動生成された広告を配信するフォーマットです。
Pinterestに登録した商品カタログは、Pinterest上のオーガニック表示のピンを自動的に生成します。そのため、商品カタログを登録しておくだけで、広告費をかけずに自社商品をユーザーに届けられるメリットがある一方、サードパーティーの計測ツールを用いる場合は広告配信とオーガニック配信の数値が混ざらないよう設定する必要があります。
オーガニック配信と広告配信を分けて計測するためには、「ad_link」カラムの追加利用をおすすめします。「ad_link」カラムは、Pinterest ショッピングアドのみで利用される商品URLを指定することができるカラムです。
「ad_link」カラムを追加することで、オーガニック投稿のピンがクリックされた際の遷移先は「link」カラムのURLに、広告のピンがクリックされた際の遷移先は「ad_link」カラムのURLに自動的に振り分けられます。仕様を知らずに配信後に、広告配信単体での成果を見ることができないという事態にならないように、覚えておきましょう。
Pinterest ショッピングアドについてはこちらのブログも合わせて読むことで理解が深まります。
「ペイド」と「アーンド」の違い
広告管理画面で確認できる「インプレッション数」や「ピンクリック数」などの各指標には「ペイド」と「アーンド」という指標が存在します。
「ペイド」は、実際に広告費をかけて各配信面に表示した広告に関する値です。一方、「アーンド」は、広告を見たユーザーによって個人のボードに保存された広告が、ボードを経由して表示・クリックなどのアクションを取られた際の数値を示します。
広告管理画面上のレポートでデフォルトで表示される項目は、ペイドとアーンドの値が合算された数値ということも理解しておきましょう。純粋に広告配信での成果のみを確認する場合は「ペイド」の値を確認する必要があります。
「ペイド」と「アーンド」で分けて確認できる指標は、広告に対してユーザーが取るアクションである、以下項目が対象になります。
- インプレッション数
- エンゲージメント数
- ピンクリック数
- CTR
- 保存数
- アウトバウンドクリック数
- 保存率
- 動画視聴回数
- 3 秒間の動画視聴回数
- 25% 時点の動画再生回数
- 50% 時点の動画再生回数
- 75% 時点の動画再生回数
- 95% 時点の動画再生回数
- 100% 時点の動画再生回数
- 動画開始回数
- 動画の平均再生時間
- コレクションピンのサブ素材のインプレッション数
- コレクションピンのサブ素材のクリックスルー数
- アイデアピンページ:進む
- アイデアピンページ:戻る
ペイドとアーンドの数値を確認するには、レポートの表示項目をカスタマイズする必要があります。以下手順に基づいて、確認したいペイドまたはアーンドの指標を選択してください。
ペイドとアーンドの数値を確認する手順
1.レポート画面の表右上にあるペンマークをクリック
2.「エンゲージメント」配下で、「ペイド」もしくは「アーンド」で確認したい指標にチェックを入れ、「適用する」をクリック
3.表に選択した指標が追加されます
「エンゲージメント」、「クリック」と「アウトバウンドクリック」の違い
ピンに対してのアクションには、「エンゲージメント」、「クリック」と「アウトバウンドクリック」の3つの指標があります。広告の成果を正しく把握するには、これらの指標の定義を正確に理解しておきましょう。
指標 | 定義 |
エンゲージメント | ピンに対してユーザーが以下のアクションを取った合計回数。・保存数・ピンクリック数・アウトバウンドクリック数・カルーセルカードのスワイプ数・サブ素材(コレクション)クリック数 |
クリック | ピンまたは広告をクリックして拡大表示した合計回数 |
アウトバウンドクリック | ピンのクリック後、さらにユーザーが操作を行って、Pinterest 以外のサイトのURL にアクセスした合計回数 |
参考:Pinterest アナリティクス を確認する
「エンゲージメント」とは、ユーザーが広告を見た後に、ピンを保存したり、クリックした回数の合計です。つまり、ユーザーが広告にどれくらい興味を持っているかを示す指標といえます。
一方、クリックには「クリック」と「アウトバウンドクリック」の2種類があります。
フィードに表示されたピンをクリックした回数が「クリック」。一方で、広告がクリックされた後に広告主のウェブサイトに遷移した回数を「アウトバウンドクリック」といいます。
例えクリック数が多くてもアウトバウンドクリックが少ない場合、広告配信が成功したとは言えません。ユーザーが広告に興味を持ち、実際に広告主のウェブサイトに移動したかを「アウトバウンドクリック」の結果まで確認して判断しましょう。
Pinterestのルールを理解しよう
新しい媒体を使いこなしたいとき、大事なことは、ルールを知ることです。
しかし、新しいルールや指標をを1つ1つ細かく覚えていくのは大変ですよね。知識を暗記するのではなく、前後の文脈を踏まえることで1つ1つの事象の理解を深めることができます。つまり、媒体のルールがどのような思想やミッションに基づいて定義されているかを知ることで、媒体の理解を深める事に繋がると考えます。
Pinterestの場合、「自分らしい人生を実現するためのインスピレーションを求めて人々が集う場所」として、ユーザーが楽しく自由にアイデアを保存できるプラットフォームであることに重きをおいています。その思想に伴い、自分の外見や体型に対する感じ方をそのまま受け入れる「ボディーニュートラリティー」を加味し、ダイエットに関する全てのコンテンツ掲載を禁止しました。それは広告配信においても同様に適応され、規制コンテンツの採用など広告掲載基準はもちろん、ターゲティング内容からも垣間見ることができます。
参考:Pinterest が新しい広告ポリシーで身体の受け入れを採用
Pinterestというサービスの特徴を抑えておくと、Pinterest アド独自の仕様も理解しやすくなるのではないでしょうか。
もちろん、すべての注意点を覚えておく必要はありません。必要なタイミングで知識を引き出せるように、本記事を思い出していただけると幸いです。