もうこれで怖くない!Yahoo!アドバンスドURLシステムへの移行ガイド完全版

Google アドワーズにおいて改良版URL管理システムへの移行が完了して数ヶ月。Yahoo!プロモーション広告のスポンサードサーチにおいても新しいURL管理システムの「アドバンスドURLシステム」の提供が開始されました。

広告運用者の方の中には、「移行対応しなければいけないと思ってはいるけれど、日々のタスクに追われていて十分な情報をキャッチアップできてない・・・」「移行対応が憂鬱だ・・・」なんて思われていらっしゃる方も意外と多いのではないでしょうか?

今回は、アドバンスドURLシステムの概要から変更点、対応方法についてまでを解説いたします。既に移行作業が完了した方も、復習がてらご確認頂けますと幸いです。

Yahoo!アドバンスドURLシステムの詳細

「アドバンスドURLシステム」ってなに?

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画像引用元:スポンサードサーチ「アドバンスドURLシステム」移行のご案内

アドバンスドURLシステムとは、URLに含まれるリンク先情報やトラッキング情報と広告をクリックしたときに表示されるページのURLを分けて管理することを可能にする機能です。

なぜ「アドバンスドURLシステム」が必要なのか

ヤフー社によると、今回のURLシステムの変更は以下の2点を目的としています。
1. 広告市場の健全性の向上
2. 運用工数削減による効率的な広告管理

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画像引用元:スポンサードサーチ「アドバンスドURLシステム」移行のご案内

まず「1」についてご説明します。Yahoo!プロモーション広告では表示URLとリンク先URLが一致していなくても、広告配信を行うことが出来ました。それゆえに、公式サイトと誤認させるような表示URLを用いてアフィリエイトサイトへ誘導するような広告が問題となっていましたが、それを解決するためにユーザーが想定していなかった誤解を与えるようなサイトに誘導されることを防止するための変更です。本質的には、ユーザーが検索エンジンを使う際の利便性を向上させる、という意図が大きいのではないでしょうか。

続いて「2」についてです。従来のシステムでは、広告のリンク先をトラッキング用のURLに変換している場合、トラッキング用URLやパラメータを変更すると再入稿を行う必要があり、広告の配信が途切れたりデータの連続性が失われたり、といった事が問題となっていました。

しかし今回の変更により、URLに含まれるリンク先情報や、トラッキング情報と広告をクリックした時に表示されるページのURLを分けて管理できるようになったことで、例えばランディングページは変更せずにトラッキングURLだけを差し替えたい場合に広告の再入稿が不要になるなど、運用者にとっては運用工数の削減が見込めるようになりました。

移行作業を実施しなければいけない対象は?

Yahoo!プロモーション広告のスポンサードサーチで広告を出稿しているすべてのアカウントが対象となるため、運用に携わっているすべての担当者が作業を実施する必要があります。(今回YDNは移行の対象になりません。)また、URLを設定しているすべての項目において移行作業が必要となりますので、キーワードやクリックリンクオプションなどの細かくリンク先を設定している項目の移行も忘れずに行いましょう。

そのまま放っておくとどうなる?いつまでに対処しなきゃいけないの?

旧URLのまま放置していると、2016年10月に停止される予定です。

何が変わるの?

具体的には、広告で設定する項目が増えます。また、今入稿している広告の移行手続きが必要となります。
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画像引用元:スポンサードサーチ「アドバンスドURLシステム」移行のご案内

今まではリンク先URLへトラッキング情報も含めたURLを入力していましたが、リンク先の情報は「最終リンク先URL」へ、トラッキング情報は「トラッキングURL」あるいは「カスタムパラメータ」を使用して入力します。

また、スマートフォン用のサイトが別である場合にPC用・スマホ用のそれぞれの広告を作成する必要がありましたが、この変更により、1つの広告に対してデバイスに応じた2つのリンク先を設定出来るようになりました。
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画像引用元:スポンサードサーチ「アドバンスドURLシステム」移行のご案内

各用語の解説

・最終リンク先URL…ユーザーが広告をクリックした際に、最終的に表示されるページ
・スマートフォン向けURL…スマートフォン向けのページURL(レスポンシブWebデザインでない場合など、PCとスマートフォンで異なるURLの場合に利用可)
・トラッキングURL…広告効果測定用ツールなどでリダイレクト式のURLを発行した場合にこの項目に入力します。
・カスタムパラメータ…「最終リンク先URL」や「トラッキングURL」などのURLに広告効果をトラッキングするための識別情報など、任意の文字列を動的に組み込む事ができます。

なお、使用には下記の条件を満たしている必要があります。
・最終リンク先URLのページ、スマートフォン向けURLのページ、ユーザーが広告をクリックしたときに表示されるページは、同一の内容であること

・表示URL、最終リンク先URL、スマートフォン向けURL、ユーザーが広告をクリックしたときに表示されるページのURL のドメインは一致していること

アドバンスドURLシステムへの移行方法

具体的な移行方法は下記の2パターンです。

・一括移行(自動移行ツールを用いた移行)
・手動移行(キャンペーンエディターを活用する、もしくは移行する入稿物を指定して、個別に必要なURLやパラメータを入力しながら移行する広告管理ツールの「URL一括編集」を使った移行)

アドバンスドURLシステムへの移行には、自動移行ツールが準備されており、一定の条件を満たせば一括でアドバンスドURLの移行が可能です。移行に際してはまず、現状の広告配信状況を把握しましょう。基本的には以下の3パターンに分けられます。
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それぞれの判定ごとに実際の作業を解説致します。

A.一括移行が利用可能な場合

(上記①、②の場合)
一括移行が実施できる場合、下記のステップに沿って移行作業を行います。
1.対象となるキャンペーン/広告グループ(※クイックリンクオプションの場合は対象となるリンク)を選択します。
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この状態で一括移行ボタンを押したあと、「移行処理を設定する」をクリックし問題なく移行できれば、アドバンスドURLへの移行は完了です。もし、移行に失敗した場合には、「移行設定に失敗しました」とメッセージが表示されます。下記に、よくある失敗の原因を挙げておきますので、移行がうまく行かなかった場合には一度確認してみてください。

よくある失敗の原因

・表示URLの先頭に「http://」や「https://」を付けていないか
・URLの文字数が255バイトを超えていないか(全角文字3バイト、半角文字1バイト)
・1つのグループ内にある広告が、一括移行を行うことで50件を超えてしまわないか
・一括移行の結果、広告名が同じになっていないか
※一括移行が行われると広告名の先頭に「AU_」が付与されますが、広告名の上限文字数である50文字を超えた場合には自動的に広告名末尾の3文字が自動的に削除されます。結果的に、この削除処理が終わった後の広告名と同じ名前の広告がグループ内に存在する状況が発生した場合、移行対象から除外されますのでご注意ください。
・表示URLと最終リンク先のドメインは同一か
表示URLと最終リンク先の一例)
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画像引用元:スポンサードサーチ「アドバンスドURLシステム」移行のご案内

(※上記はすべてのパターンではなく、一致の詳細については開示されておりませんのでご注意下さい。)

B.一括移行が利用できず、個別で移行が必要な場合

(上記③の場合)
管理画面上の広告管理ツールを利用してURLの一括編集が可能です。
・トラッキング部分
・カスタムパラメータ部分
・ユーザーが広告をクリックした時に、最終的に表示されるページ
上記の3つをそれぞれ設定していきます。なお、広告管理ツールにおいてURL一括編集を行う場合、移行の対象となるものは審査済み、かつ審査で否認されていないものが対象となり、1度に移行出来る件数については広告が最大50件、キーワード・クイックリンクオプションは最大200件まで指定が可能となっています。

具体的な移行方法を見ていきましょう。まずYahoo!プロモーション広告にログインし、スポンサードサーチタブをクリックしてキャンペーン管理画面に遷移します。その後、「広告」「キーワード」「クイックリンクオプション」の移行したい一覧画面に遷移し、移行を実施したい入稿内容にチェックを入れ、「URL一括編集」ボタンをクリックします。
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次に、下記のようなURL一括編集画面になりますので、必用な項目を修正します。
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この時に修正できる項目は以下のとおりです。
・表示URL(広告のみ、日本語URLも設定可能)
・最終リンク先URL
・スマートフォン向けURL(スマホ向けページがない場合やレスポンシブデザインの場合には設定不要)
・トラッキングURL(広告効果測定用ツールを利用しない場合は設定不要)
・カスタムパラメータ(トラッキングを実施しない場合は設定不要)
入力が完了したら、「適用」ボタンを押せばその場で移行処理が行われ、結果が一覧画面に表示されます。

また、同様の作業がキャンペーンエディターでも変更可能ですので、入稿している広告が大量にある場合はキャンペーンエディター上で変更を行う方がよいでしょう。もしもキャンペーンエディターを使い慣れていない場合は、csvファイル上で上記それぞれの項目に入力を行い、そのcsvファイルをキャンペーンエディターにインポートするというのも一つの手です。それぞれ自分に合った方法で移行作業を行ってみてください。

移行に際しての注意点

移行するにあたり、特に注意しなければいけない点が3つほどあります。
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画像引用元:スポンサードサーチ「アドバンスドURLシステム」移行のご案内

まず、移行後の広告は元の広告が存在する同じ広告グループ内にコピーされ、広告名の冒頭に「AU_」がついた形で新規作成されます。移行前のキーワードや広告のデータは引き継がれませんので、ABテストなどを行っている広告グループを移行する場合には注意しましょう。

次に、キーワードにカスタムURLを設定しており、キーワードだけを先に移行した場合、広告のリンク先URLが優先されます。 必ず広告とキーワードを同時、もしくは広告の移行後にキーワードの移行を行いましょう。

最後に、一括移行を実施することによりグループ内の広告が50件を超える場合、その広告グループは一括移行の処理対象外となります。具体的には、移行前の広告グループ内に、審査中、もしくは移行対象の広告(停止している広告を含む)が26件以上あるといった場合には自動移行の処理がなされませんので、移行を実施する前には十分チェックしておきましょう。

移行ステータスの確認について

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移行が無事に成功した場合には、管理画面の表示項目「アドバンスドURL形式」に下図のような青丸が表示されます。また、移行した広告には、広告名の先頭に「AU_」が付与されますので、移行の成否を確認する際にはこの2項目を基準にしましょう。

移行作業が完了したら

移行作業が完了しても、アドバンスドURLシステムに移行する前の広告がまだ残っている状態ですので忘れずに停止しておきましょう。

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画像引用元:スポンサードサーチ「アドバンスドURLシステム」移行のご案内

留意点として、移行完了後も登録データが残るのは広告のみで、キーワード・クリックリンクオプションについては既存データが編集・上書きされます。

アドバンスドURLシステムの活用方法

「トラッキングURL」を利用してGoogleアナリティクスのパラメータを管理する

これまでURLは広告やキーワード単位で入稿していたため管理が煩雑になりがちでしたが、アドバンスドURLに移行することで、アカウント・キャンペーン・広告グループ単位など、各レイヤーでの構造的なURL管理が可能となりました。
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画像引用元:スポンサードサーチ「アドバンスドURLシステム」移行のご案内

特に、Googleアナリティクスを用いてYahoo!プロモーション広告の流入を計測する場合、入稿するリンク先URLの末尾にutmパラメータを付与する必要があり、URLの管理が煩雑になりがちでした。

しかし、アドバンスドURLシステムに移行後は新しく作られた項目である「トラッキングURL」を活用することで、今までよりも簡単に、かつシンプルに計測を行うことが可能です。具体的には、トラッキングURLの項目に、下記のような動的に最終リンク先URLが代入される{lpurl}のパラメータをトラッキングURL欄に入力し、従来通りの設定を踏襲いただければスムーズな引き継ぎが出来るでしょう。

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Yahoo!プロモーション広告をGoogleアナリティクスで正しく計測するためのパラメータ設計については、下記の記事をご参照いただければと思います。
参考:GoogleアナリティクスでYahoo!プロモーション広告を計測するための計測パラメータ完全版

この時に注意していただきたい点としては、下記の3点です。
・上位の階層に設定した内容は、下位の階層にもその設定した内容が反映されます。
・上位と下位の階層で異なる設定をしている場合は、下位の内容が優先されます。
・キャンペーンタイプによって、階層別に設定出来る項目が異なります。
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画像引用元:スポンサードサーチ「アドバンスドURLシステム」移行のご案内

カスタムパラメータの使い方

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画像引用元:スポンサードサーチ「アドバンスドURLシステム」移行のご案内

カスタムパラメータを利用することで、広告がクリックされた際のURL (「最終リンク先URL」や、「トラッキングURL」)に挿入する変数を自身で自由に設定可能となります。カスタムパラメータは各階層で最大3つまで設定ができます。
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たとえば、解析ツールにGoogle アナリティクスを使用している場合、Yahoo!プロモーション広告に登録しているキャンペーン名・広告グループ名などの情報をGoogle アナリティクスに渡す場合には、それぞれに応じたパラメータを付与したURLを設定する必要があり、手間と設定の煩雑さゆえ思い通りのトラッキングができなくなるケースも少なくありませんでした。

カスタムパラメータを使用することで、たとえば、広告に {_campaign} = brand というカスタムパラメータを設定しておくことで、その広告がクリックされた際に「brand」という値を挿入することができます。

他にも、季節ごとにキャンペーンを実施していてパラメータを分けたい場合など、定期的にトラッキングコードを変更することが想定される場合には、このカスタムパラメータ機能が大いに役立ちます。

とはいえ、過度に細かいパラメータ設定は引き続き工数の膨大化とデータ分散というデメリットを併発してしまうため注意が必要ですね。

最後に

システム移行というとどうしても身構えてしまいがちですが、1つ1つ作業を紐解いていくとそれほど難しいことはありません。とは言え、移行ミスにより広告のリンク先間違いが発生してしまったり広告の配信が停止してしまったりするとクライアントの業績成果を左右する事態にもなりかねません。移行の際には十分な時間と余裕を持ちつつ作業を行っていきましょう。

アナグラム編集部

アナグラム編集部

アナグラム株式会社 編集部です。リスティング広告やFacebook広告などの運用型広告ネタの記事を執筆・クルーの記事の編集、案出しなどを行っています。より良い、正しい記事を運用型広告運用者へ素早く届ける!事をモットーに日々編集に明け暮れております^^ 好きな仕事は「漢字の閉じ開き」です。