GoogleアナリティクスでYahoo!プロモーション広告を計測するための計測パラメータ完全版

今やWeb解析ツールのスタンダードと言っても過言では無いGoogleアナリティクス。自然検索結果(オーガニック)からの流入だけでは無く、広告、ソーシャルネットワークなど多岐にわたる流入チャネルごとに、サイトにおける訪問ユーザーの行動を解析できる非常に有用かつ無料のプロダクトです。

このGoogleアナリティクスを用いてリスティング広告からの流入を計測したい場合は、その流入が広告経由である事を伝えるために、リンク先URLに対して流入経路などを識別するための計測パラメータを付与してあげる必要があります。

Googleアドワーズからの流入を計測する場合は、GoogleアドワーズアカウントとGoogleアナリティクスのアカウントをリンクし、Googleアドワーズのアカウント設定で自動タグ設定をオンにすることで、リンク先URLにGoogleアナリティクス用の計測パラメータを付与せずとも、自動的にGoogleアナリティクス上ではGoogleアドワーズからの流入として計測がされますので、Googleアナリティクス用パラメータを意識する必要はあまりありません。

しかしながら、Yahoo!プロモーション広告(スポンサードサーチとYahoo!ディスプレイアドネットワーク/YDNのいずれも)からの流入を計測したい場合は、Googleアドワーズのようなアカウントの連携機能は当然ありませんので、リンク先URLにGoogleアナリティクス計測パラメータを付与する必要があります。

今回は、Yahoo!プロモーション広告からの流入をGoogleアナリティクスで計測する場合に必要な計測パラメータについて、解説と設定方法の2点をお伝えいたします。

また、今回対象となるのは次の2つのケースのいずれかに該当する時に役立つ内容となっております。

  • Yahoo!プロモーション広告からの流入をGoogleアナリティクスで計測したい場合
  • GoogleアドワーズアカウントとGoogleアナリティクスアカウントが訳あってリンクできない場合
  • Googleアドワーズからの流入もYahoo!プロモーション広告と同じ計測パラメータルールで統一して管理・計測をしたい場合

もくじ

  1. Yahoo!プロモーション広告ではなぜ計測パラメータが必要か?
  2. Googleアナリティクスの計測パラメータとはどのようなものか?
  3. Googleアナリティクスの計測パラメータの付与方法
  4. まとめ

Yahoo!プロモーション広告ではなぜ計測パラメータが必要か?

Yahoo!プロモーション広告で計測パラメータが必要になるのかをご説明する前に、Googleアナリティクスのレポートの基本について少々触れてみます。

Googleアナリティクスのレポートでは流入経路を表すものとして、主に「参照元」と「メディア」と言うものを用いています。「参照元」と「メディア」と言われると漠然としすぎていてイメージがつきにくいと思いますが、誤解を恐れずに大胆に例えるとするならば次のようなイメージです。

東京駅から名古屋駅まで東海道新幹線で移動するときをイメージした場合、

  • 計測対象となるWebサイトが「名古屋駅」
  • 参照元が「東京駅」
  • メディアが「東海道新幹線」

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つまり、参照元とは「どこから来たか」、メディアは「何で来たか」を表すということになります。東京駅から名古屋駅まで移動をするのに、東海道新幹線だけでは無く、自動車やバイクといった様に移動手段は複数あるのと同じくして、メディアも「オーガニック」「広告」「メルマガ」など複数の物が存在します。

話を元に戻しますと、Googleアナリティクスは「参照元」と「メディア」で、どのようなサイトからどういったメディアで訪問があったかを計測します。

以上を踏まえて、Yahoo!プロモーション広告において、リスティング広告のリンク先URLにGoogleアナリティクスの計測パラメータが付与されなかった場合の「参照元」と「メディア」がどう扱われるかと言いますと、下記の図のように扱われます。

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Yahoo!の検索結果からの流入は、リスティング広告であろうがオーガニックであろうが、全ての流入がオーガニックとして扱われるため、広告経由Googleアナリティクス上の(参照元/メディア)は「yahoo / organic」に全て集約されてしまい、リスティング広告経由の訪問者の行動は把握できません。

対して、この記事にてご紹介する方法にて、リスティング広告のリンク先URLにGoogleアナリティクスの計測パラメータを付与していただくことで、下記の図のようになります。

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これにより、リスティング広告経由の訪問者とオーガニック経由の訪問者を分けて計測することができるようになります。

以上は、Googleアドワーズにおいて、Googleアナリティクスとアカウントをリンクしているが自動タグをオンに設定していない場合や、Googleアナリティクスとアカウントをリンクしてない場合も同様となります。

Googleアナリティクスの計測パラメータとはどのようなものか?

Googleアナリティクスの計測パラメータは、「カスタム キャンペーンのパラメータ」とも呼ばれ、下記で構成されます。

パラメータ 必須かどうか 意味
utm_source 必須 キャンペーンの参照元検索エンジンやニュースレター名などの参照元を指定します。例: utm_source=yahoo
utm_medium 必須 キャンペーンのメディア有料広告やメルマガなどのメディアを指定します。例: utm_medium=cpc
utm_term キャンペーンのキーワード有料検索広告のキーワードをトラッキングします。例: utm_term=DVD など適切なもの
utm_content キャンペーンのコンテンツ広告のA/Bテストなどで、広告クリエイティブを識別するのに使います。例:utm_content=img utm_content=text など任意のもの
utm_campaign キャンペーン名特定商品のプロモーション キャンペーンや戦略的キャンペーンを識別できます。例:utm_campaign=spring_sale など任意のもの

これらの計測パラメータを、リスティング広告のリンク先URLに対して付与をするのですが、それぞれの計測パラメータの使い方については次にて説明いたします。

全パラメータ共通のお約束

パラメータの値を設定(セット)するに当たって、注意して欲しい点が1点あります。それは「セットする値に日本語を使わない」と言うことです。値に日本語を使用した場合、計測時に文字化けを起こす可能性が非常に高く、結局何をはかったのかよく分からないという状態にならないよう、できるだけ半角英数字と「-(ハイフン)」「_(アンダーバー、アンダースコア)」程度で表すように心がけましょう。

utm_source ※必須

参照元を示す必須パラメータになります。文字列は、オーガニック計測でデフォルトの表記となる小文字で統一しましょう。

  • Yahoo!プロモーション広告では「yahoo」
  • Googleアドワーズでは「google」

このようにします。一般的にはキャンペーンのメディア(utm_medium)で、オーガニックなのか有料広告なのかを指定するため、ここは媒体名をセットします。Yahoo!プロモーション広告、Googleアドワーズ以外の有料広告を計測する場合は、その媒体名を任意に指定することが可能です。

【例】 utm_source=yahoo

utm_medium ※必須

メディアを示す必須パラメータになります。リスティング広告の場合は「cpc」を指定します。大文字表記の「CPC」はGoogleアナリティクスのデフォルト設定では、有料のトラフィックと認識してくれませんので、必ず小文字表記の「cpc」を指定してください。

Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)の場合は、「display」と指定することでスポンサードサーチ(有料検索)と分けることも可能ですが、Googleアナリティクスでデフォルトで設定されているセグメント「有料のトラフィック」としては集計されなくなるため、スポンサードサーチとYDNの区別は後述する「utm_campaign」で行うことがおすすめです。

【例】 utm_medium=cpc

utm_term

どういったキーワードで計測をするか指定をするパラメータです。キーワードごとにカスタムURLを設定し、リスティング広告管理画面で入札を行っているキーワードと、Googleアナリティクス上の流入キーワードを一致させたいような場合に使用します。次のようなメリットデメリットがありますので、検討のうえ利用するしないの判断をしてください。基本的には利用をせず省略する形で問題ありません。

【例】 utm_term=DVD

【メリット】

  • リスティング広告管理画面で入札しているキーワードと、Googleアナリティクス上の流入キーワードをできるだけ一致させることができる

【デメリット】

  • このパラメータで流入キーワードを指定すると、検索語句(検索クエリ)の取得ができなくなる
  • 全ての入札キーワードにカスタムURLを付与する必要があるため、作業が繁雑、ミスも起きやすくなる

utm_content

広告のA/Bテストを行う際に、広告クリエイティブごとにGoogleアナリティクス上でも計測したい場合に付与します。広告クリエイティブとここで指定した値がひと目で分かるようにしておきましょう。イメージ広告の場合、バナーサイズまで指定してしまうと、バナーサイズごとにデータが分散してしまうため、訴求パターンごとに値を設定するのがお勧めです。

【例】 utm_content=img_a

utm_campaign

一般的には、例えば期間限定のセールなどの戦略ごとに値をセットして、戦略ごとの実績を分けて計測したいと言ったときに利用するパラメータになるのですが、リスティング広告のキャンペーン名やその下層の広告グループ名などを含める、スポンサードサーチとYDNを識別すると言うように使い方はそれぞれです。

どうしてもリスティング広告管理画面上のキャンペーンなどごとに計測をする必要が無い場合は、スポンサードサーチとYDNを識別できるような下記文字列をセットしておくと良いでしょう。

  • スポンサードサーチ : yahoo_ss
  • YDN : yahoo_ydn

【例】 utm_campaign=yahoo_ss

Googleアナリティクスの計測パラメータの付与方法

計測パラメータにどのような値をセットするかが決まったら、次はリンク先URLに対して計測パラメータを付与する作業に移ります。

計測パラメータを付与するに当たっては次のお約束ごとを守ります。

  1. リンク先URLの末尾に「?」を付けてから計測パラメータを連結する
  2. 計測パラメータが複数ある場合は「&」記号によって連結させる
  3. 計測パラメータは「utm_source」「utm_medium」「utm_term」「utm_content」「utm_campaign」の順で連結する
  4. 利用しない計測パラメータは省略できる
  5. リンク先URLに対して既に別のパラメータが付与されている場合は「?」記号ではなく「&」記号で計測パラメータを連結する
  6. リンク先URLにページ内ジャンプなどに用いる「#」記号が付与されている場合は、リンク先URLと「#」の間に計測パラメータを連結する

次より、それぞれのお約束ごとについて解説していきます。

リンク先URLの末尾に「?」を付けてから計測パラメータを連結する

計測パラメータは、リンク先URLの直後に半角の「?」を付け、その後ろに計測パラメータを連結させます。

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計測パラメータが複数ある場合は「&」記号によって連結させる

各計測パラメータが複数ある場合は、必ず「&」記号で連結させています。

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計測パラメータは「utm_source」「utm_medium」「utm_term」「utm_content」「utm_campaign」の順で連結する

計測パラメータ連結の順番はGoogleの提供するURL生成ツールで生成される計測パラメータと同じ並び順とします。この順番通りに連結されなかった場合は、正しく計測できないことがありますので注意しましょう。

利用しない計測パラメータは省略できる

「utm_term」「utm_content」など必須ではない項目を使用しない場合は、そもそも連結をさせる必要はありません。

リンク先URLに対して既に別のパラメータが付与されている場合は「?」ではなく「&」で計測パラメータを連結する

リンク先URLに、ページやカテゴリを指定するパラメータが既についている場合は、計測パラメータを「?」記号で連結するのではなく「&」記号で連結させます。

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リンク先URLにページ内ジャンプなどに用いる「#」記号が付与されている場合は、リンク先URLと「#」記号の間に計測パラメータを連結する

ページ内ジャンプの飛び先を指定するために、リンク先URLの末尾に「#」で始まる文字列が付与されている場合は、リンク先URLと「#」記号の間で計測パラメータを連結させる必要があります。

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Excelなどを用いて、計測パラメータを大量かつ一括で付与する場合は以上のお約束ごとを守るように作業しましょう。

まとめ

GoogleアナリティクスでのWeb解析が標準となりつつある現在、さらに日本のリスティング広告ではYahoo!を占める割合が大きい状況の中、Googleアナリティクスの解析パラメータの意味合い、設計の仕方、リンク先URLへの結合作業方法の全てを把握できていないと、Googleアナリティクスで解析を行っている広告主と共通言語で話すことはおろか、そこまで対応できるプレイヤー(はたまた広告代理店)へリプレースされてしまうなんて話にもなりかねません。

また、Googleアナリティクスを用いることで、リスティング広告管理画面よりも早く検索語句(検索クエリ)を把握したり、リアルタイムレポートを見るなどによって初動対応が適切に行えるようになるので、事前に正しく計測パラメータを設計し付与することは非常に重要です。

しかしながら、文中でも少し触れたとおり、パラメータを細かく設計しすぎる(バナーサイズごとにパラメータを割り当てるなど)とデータが分散してしまうため、データから次の行動に移しにくくなり、初動対応が遅れると行ったことも想定されますので、その点も踏まえて解析パラメータを設計しましょう。

本記事により、Googleアナリティクスでリスティング広告の分析が正しくできるよう、みなさまのお仕事にお役立てできれば幸いです。

最後になりますが、弊社では、そんなGoogleアナリティクスが三度の飯より大好き!というリスティング広告プレイヤーを絶賛大募集中であります!
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Hiroki Tanaka

Hiroki Tanaka

アナグラム株式会社 テクノロジーエキスパート。 広告代理店に入社後、リスティング広告の社内データダッシュボードの戦略構築とインフラ整備等を管理・運用型メディアコンサルタントチームのマネジメントを歴任。 2012年より現職にて、リスティング広告の運用から、Googleアナリティクスやタグマネージャー導入と運用の支援、criteoなどデータフィードを用いた広告の導入支援や運用、クルーの執筆したブログ編集、ちょっとした買い出しなどを行っている。