ショッピング広告で特定の商品を広告配信させない3つの方法

ショッピング広告で特定の商品を広告配信させない3つの方法
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ショッピング広告を出稿している場合に、たとえば「在庫はあるけど、特定のブランドの広告配信を一時的に見合わせたい」であったり「ある商品の在庫がなくなってしまったけどフィード更新が間に合わないから一時的に広告をとめたい!」という場合、あなたならどのような方法でその商品の広告配信を止めますか?

止めるといっても、色んな方法があるため、どの方法を取るか迷った経験はないでしょうか。商品の在庫切れか販売終了なのか、一部の掲載先だけ配信除外したいなど、ケースによって対処方法は様々です。また、中には注意が必要な手段もあるのです。

今回は、ショッピング広告で特定の商品の広告を表示させない方法について解説します。

※本記事では、属性で文字の背景色を分けて記載しています。


商品フィードからの削除は最終手段

まず、よくあるケースとして、Merchant Center(マーチャントセンター) にアップした商品フィードから直接削除してしまうことが挙げられます。これにより広告配信されることを防ぐことができます。ですが、商品フィードからの削除をしてしまうと、その商品をユーザーが閲覧したりカートに入れたりという行動に対し、それが商品フィード上のどの商品に対するものかという情報は紐付かなくなってしまい、広告配信の最適化に有益に働くと思われる情報の損失が懸念されます。

商品フィードのデータは、ショッピング広告の他に動的リマーケティングにも利用しているケースも多いですよね。どの商品を見せるのかは、機械学習により最適化が図られるため、学習の情報が多いに越したことはありません。そもそも商品フィードに含めるか含めないかの判断をする際にも考え方は同様です。

つぎに、商品フィードの availability [在庫状況] 属性を使用してout of stock [在庫なし]にするケースもよくあるのでしょうか。

参考:Google Merchant Center ヘルプ - availability [在庫状況]: 定義

こちらも広告配信を防ぐことができます。ですが、審査が不承認となるリスクも伴います。
ショッピング広告は、商品詳細ページ(ランディングページ)と商品データの availability [在庫状況] 属性の”在庫状況が一致していること”が利用要件にあります。商品フィードだけ在庫状況を更新しても、商品詳細ページ(ランディングページ)が「在庫なし」のままだと審査が不承認となるリスクは残ります。

どうしても商品フィードからデータを削除するしか方法がないといった場合を除き、これからご紹介する方法をまずは検討してみましょう。それではいきます。

1.Google 広告の管理画面で配信除外する

ショッピング広告の配信を止めるのにもっともやりやすいのが、Google 広告の管理画面からその商品を広告配信対象から除外する方法です。
広告を配信したくない商品数が少ない場合や商品カテゴリなど共通の情報を含む商品郡を一括で除外したい時などにおすすめします。

広告管理画面の [商品グループ] ですべての商品の横にカーソルを当てると鉛筆マークが出てくるのでクリックします。

たとえば、特定の1商品を除外する場合、 [アイテムID] を選択します。

チェックボックスをクリックして、除外したい商品を選択します。右側にその商品が表示されているのを確認したら、左下の [入札単価を編集する] をクリックします。

[新しい上限クリック単価] の行にカーソルを当てると鉛筆マークが出てくるのでクリックします。[除外] を選択して [保存] します 。

[新しい上限クリック単価] が [含まれない] になっているのを確認して [保存] をクリックし、除外設定完了です。

対象商品を識別できれば、[ブランド] や [商品カテゴリ] など、どの分割項目を選んでも大丈夫です。

絞り込みたい商品郡に共通のキーワードがない場合は、カスタムラベルを使うと便利です。カスタムラベルでは、固有のラベルを最大5種類、設定することができます。たとえば、12月しか販売しない商品に「12月限定商品」とラベルを付けておけば、共通キーワードがなくてもカスタムラベルで絞り込みが可能となります。

参考:Google Merchant Center ヘルプ - custom_label_0 [カスタムラベル_0]~custom_label_4 [カスタムラベル_4]

2.商品フィードの excluded_destination [非掲載先] 属性を使用する

広告の掲載先を指定する属性です。たとえば、動的リマーケティングには掲載したいが、ショッピング広告には掲載したくない場合(または、その逆)に使います。掲載したくない商品がよく変わったり、広告管理画面から一括的に選択ができない場合などに便利です。

 

参考:Google Merchant Center ヘルプ - included_destination: [掲載先]
参考:Google Merchant Center ヘルプ - excluded_destination: [非掲載先]

included_destination [掲載先] 属性とexcluded_destination [非掲載先] 属性で指定できる掲載先は、下記のとおりです。

  • Shopping [Shopping]
    ショッピング広告への掲載・非掲載を指定する場合に使用します。
  • Display Ads [ディスプレイ広告]
    動的リマーケティング広告への掲載・非掲載を指定する場合に使用します。

ショッピング広告だけ除外したい場合は、excluded_destination [非掲載先] 属性に「Shopping」を、動的リマーケティングだけ配信したい場合は、included_destination [掲載先] 属性に「Display Ads」を指定します。掲載先を指定したいのか、非掲載先を指定したいのかで使い分けると良いでしょう。

除外対象商品にカスタムラベルを付与すれば、[ブランド] や [商品カテゴリ] など固有の値に限らず、柔軟に商品を選択することが可能になります。「補助フィード」「フィードのルール」をあわせて利用することで効率的に商品を選択することもできるので試してみてください。

参考:Google マーチャントセンターのデータフィード管理を手助けする2つの機能「フィードのルール」と「補助フィード」

3.構造化データのマークアップを使う

アパレルなど、価格や在庫状況の更新が頻繁にあるサービスでは、商品フィードの更新タイミングによってはウェブサイト上の在庫状況と商品フィード上の状況が一致しないこともあります。

例えば、商品フィード上では availability [在庫状況] 属性が in stock [在庫あり] となっている商品が、ランディングページ上では「在庫なし」となってしまった場合を考えます。在庫状況の不一致をそのままに広告を出し続けたとします。在庫がない商品への誘導により、無駄なクリックコストにつながるのはもちろん、商品が購入できると思い、広告をクリックしたユーザーの期待を裏切ってしまうのは問題ですよね。また、商品フィードとランディングページ上の在庫状況が不一致になってしまうため、次回の商品フィードの更新までの時間がながければ長いほど審査が不承認となるリスクも伴います。

このような場合には、サイトに「構造化データ」を実装することで、価格や在庫状況を商品フィードに知らせることができ、ランディングページの価格や在庫状況の不一致を防ぐことが可能です。

仕組みとしては、HTML に加えたマークアップによって、Googleがページ内コンテンツを理解して処理できるようにします。また、構造化データのマークアップをサイトに追加するには、そのサイトの HTML またはショップのシステムのテンプレートの設定にアクセスできる必要があります。サイトの HTML またはショップのシステムのテンプレートの設定にアクセスできるシステム担当者に相談しながら導入を進めましょう。

実装方法は下記をご参照ください。

参考:Google Merchant Center ヘルプ - Merchant Center 向けの構造化データの設定
参考:Google Merchant Center ヘルプ - 構造化データのマークアップ

最後に

ショッピング広告で特定の商品を広告の配信対象から除外する方法をご紹介しました。お客さまや商材などによっても、そのときベストな方法は異なりますので、まずはいろんなやり方があることを知っておきましょう。

ショッピング広告では、商品フィードの管理運用が広告の成否に大きく関わります。適切な方法で商品フィードの管理ができているか、いまいちど見直してみてくださいね。

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