リスティング広告のアカウント分析でとっても大切な3つのこと

リスティング広告のアカウント分析でとっても大切な3つのこと
この記事は最終更新日から約3年が経過しています。

※筆者:Keiji Abe
※以下はSEM-LABOの記事をリライトしたものです。
http://sem-labo.net/blog/2014/01/06/0908/

リスティング広告のアカウント分析とは、「現状のアカウントのどこをどう改善すれば、どの程度伸びていくのか?」を明確に提示することを指します。リスティング広告アカウントのリプレースの場合や、付き合いの長いリスティング広告代理店とのマンネリ化の打破、インハウスリスティング広告運用における起爆剤などといった場合に有効な手段の一つが第三者指摘によるアカウント分析です。

このアカウント分析、実は担当者によって上手くいく場合とそうでない場合があり、後者に至っては癖のようなものがあるな、そしてそれは初心者だと必ず通るな、と最近感じていたので記事にします。


1、網羅的に、俯瞰的にみる。そして大局的に捉える

まずはアカウント構成を網羅的に見るとこが重要です。どこが悪さをしているのか?どこに可能性が残されているのか?そういった箇所を事細かに、網羅的に見ることによって更なる可能性を見つけだします。その上で、近視眼的にならぬように俯瞰的な視点でも見ていくことが重要です。分析が始まるとそのアカウントのことだけで脳が支配されますから、ある程度一歩引いてみると良いでしょう。個人的にお薦めなのは、休憩に行ったり、数日寝かせて再度見てみると新たな発見があります。分析結果をプリントアウトしてみるなども有効です。

また、物事を大局的に捉えましょう。今のまま進めばこのアカウントはどういう状況になっていくと予測されるのか、場合によってはリスティング広告よりも初めに手を付けるべき箇所があるかもしれません。そういったものを大局的にとらえることで、より良い分析ができるようになります。

リスティング広告運用者に伝えたい、教科書や社内マニュアルには載っていない12のことでも触れましたが、リスティング広告には鳥の目、虫の目、魚の目といった、さまざまな視点が必要不可欠です。

2、その施策は現実的な施策かどうかを常に問う

リスティング広告では「1キーワード1広告グループ最強説」が未だ根強く残っております。勿論、「1キーワード1広告グループ」の施策を行うのであればそれなりの準備、構成、忍耐、経験、体制の理解などが必要になってきますから、生半可気持ちでは出来ないわけですけれど、その施策が現実的な施策かどうかを常に問う必要があります。このような構成では管理が雑多になるのは目に浮かびますよね。

大事なことを言います。誤解を恐れずに言えば、どこで妥協するか?がリスティング広告の成果の分かれ目です。この妥協の境界線の見極めこそが、リスティング広告で最も大事な視点なんですね。妥協ラインを見誤ってしまうと、CPA(顧客獲得単価)が高騰してしまったり、思ったようにコンバージョン数が発生しなくなってしまうのです。わかってもらえるかどうか自信は無いけれど、リスティング広告は妥協の産物だと僕はいたるところで語っているのはその為なんですね。

自身が導き出した解決策は、現状の体制や状況の中で現実的な施策かどうかを常に問う必要があります。実行に移せない・継続することが難しいプランは紙くずも同然なのですから。補足的に言えば、実行者側の組織体制や環境、タスクボリュームなどを意識しないような、重箱の角を突くような提案が一番良くないんですよね。

3、ビジネスインパクトがあるかどうか

そして最後に大事なのは、その提案はビジネスインパクトがあるかどうか、です。サイトリンクやクイックリンクの提案もよいでしょう。Click to callの提案や広告文を変更するみたいな提案も良いかもしれません。でも本当に大事なのは ビジネスインパクトがあるかどうか?それに尽きます。

リスティング広告の目的はなんですか?コンバージョン数を増やす為ですか?CPAを下げる為ですか?勿論、組織によってKPIは異なりますし、それらを否定するつもりはありません。ただし、飯が食えない指標では意味が無いんです。可能性が生まれない指標では意味が無いんですよね。その指標は本当に正しい指標なのかすら疑いながら、その指標にコミットする、つまり、その施策は本当にビジネスインパクトがあるのかどうか?を常に問いかけてみてください。

まとめ

  • 網羅的に、俯瞰的にみる。そして大局的に捉える
  • その施策は現実的な施策かどうかを常に問う
  • ビジネスインパクトがあるかどうか

分析にかけられる時間は有限です。これらの問いを常に持ちつつアカウント分析に挑めば、初めの分析結果とは異なるものが出てくるはずです。行動する為のデータ分析は5割程度であっても十分です。実際には自身が自信をもってジャッジできる規模で十分なのです。分析に無駄に時間を割く必要はありません。重要度を付けて分析することで(仮説→検証→実行)のスピードをより高速で行うことが出来ます。これすなわち、成果を出しやすくなるということですね。更に言えばこういったフローの確立によってプレイヤーの思考レベルが大きく改善されることも忘れてはいけません。

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