
デジタルマーケティング担当
室橋 健さま
CRM(顧客関係管理)、マーケティング、営業、カスタマーサービスのソフトウェアを開発・提供しているHubSpotさま。
本記事では、弊社との取り組みを通してHubSpotさまの運用型広告の成果がどのように変化していったか、印象的だったことについてお話をお伺いしました。
このインタビューは、2023年7月に行われました。
聞き手:アナグラム株式会社
二平 燎平
今村 優太(執筆者)
北村 寿洋
ご利用サービス: 運用型広告のインハウス支援サービス
あらためてHubSpotさまのサービスについてお伺いさせてください
室橋:企業向けに、既存顧客や見込み客のデータを蓄積できる CRM(顧客関係管理)プラットフォームを提供しています。見込み客に対する進捗管理や見積もり送付、既存顧客へのメール送付など、マーケティング・営業・カスタマーサポートに関連する機能を備えたツールです。
本社はアメリカですが、日本でも大手企業から中小企業まで幅広い企業様にご利用いただいていますね。
室橋さまは具体的にどのようなお仕事をされていますか?
室橋:Google 広告やMeta広告の運用をメインで担っています。広告を通じてホワイトペーパーのダウンロードやツールへのサインアップを促し、見込み客の創出を行っています。
お取引前の課題は何だったのでしょうか?
室橋:以前は欧米のコピーやランディングページを同じように使用していましたが、日本の見込み客にその広告を表示することが本当に最適なのか、疑問がありました。社内の広告運用担当にはグローバルメンバーしかいないため、日本の広告運用のベストプラクティスを日本独自に創り出していく必要があると感じたんです。
また、私自身が広告運用担当として入社したものの知見が十分ではないと感じていたため、広告運用のプロフェッショナルから提案をもらって運用レベルを向上させられればと思っていました。
そこで、私の上司が代表の阿部さんと知り合いだったことや以前からブログを拝読していたことから、アナグラムさんに広告運用の相談をしました。他国ではインハウス運用が当たり前だったことや、アナグラムさんからも「広告運用代行ではなくコンサルティングでやっていきましょう」と提案いただいたことから、インハウス支援をお願いすることになったんです。
全社分析会の実施で出た改善策により、CPA40%改善
ご一緒してきた中で印象に残っていることはありますか?
室橋:大きく分けて3つ、印象に残っているトピックがあります。
1つ目はお取引を始める際に実施いただいた広告アカウント分析ですね。アナグラムさんの数十名の広告運用者に広告アカウントを見ていただき、86個の改善策をいただきました。
いただいた広告クリエイティブの改善などを実行することで、私たちが重視していたMQL(見込みが高いリード)広告のCPAを40%減少できました。施策数もさることながら、明らかな成果が出たのですごく印象に残っています。
2つ目は、日々のコミュニケーションです。
月2回の打ち合わせでは、最近実施した施策の振り返りや次にやるべきことの提案をいただいていますが、提案に加えて広告運用の最新情報や業界のトレンドも共有してもらえるのが嬉しいポイントです。BtoCに比べてBtoB広告に関する情報は少なく、学習が難しいエリアだと感じているので助かっています。
また、月2回の打ち合わせ以外にもチャットでクイックに相談できるのがありがたいですね。予算が急に増加したりトラブルが起きた際は、その都度アドバイスをいただいています。社内のグローバルメンバーだと視点が違って、日本特有の問題に対する対応方法をなかなか相談しづらいので、その点でのサポートには非常に感謝しています。
クリエイティブに特化したコンサルで、制作に必要な考え方から成果物へのフィードバックまでサポート
室橋:3つ目に印象に残っているのは、クリエイティブに特化したコンサルティング支援です。
弊社は広告クリエイティブを外注せず自分たちで制作していますが、私自身デザイナーではないので、本当に成果が上がるのか疑問がありました。打ち合わせでその話をした時に「アナグラムにはクリエイティブチームがあるので、クリエイティブ制作の基礎的な考え方から支援できます!」と提案をいただいたんです。そこでクリエイティブ制作の基礎的なレクチャーが40分、フィードバック20分の時間配分で1時間×全3回の勉強会を実施いただきました。
運用型広告のインハウス支援との違いはどのような点でしょうか?
室橋:制作したクリエイティブに対して、デザイナーの視点からフィードバックをもらえる点が大きな違いかなと思っています。
実際に配信している広告クリエイティブに対して、具体的にこうしたほうが良いとその場でフィードバックをもらえるので助かりました。また、感覚的ではなく「なぜこのデザインにしたほうが良いのか」とひとつひとつ言語化して、ロジカルにアドバイスをいただけたのがとても良かったです。アドバイスをもとに修正したクリエイティブを配信したところ、これまでの半分以下のCPAでウェビナー集客につながっています。
BtoB企業の広告運用者向けに共同セミナーを開催して、ユーザーに価値提供を
今後一緒に実施していきたいことがあれば教えてください。
室橋:インハウス支援にとどまらず、共同でのセミナー開催を実施していきたいです。
もともと外部の方と定期的にセミナーを開催していましたが、運用型広告のプロであるアナグラムさんと一緒にセミナーを行えば、既存ユーザーや見込み客も喜ぶのではないかと思い、弊社から共同開催を依頼しました。
BtoBの運用者に悩みや質問を募り開催した2023年5月の共同セミナー(Google広告・Meta広告 × BtoBビジネスの最適な運用とは?)はとても好評で、通常より多くの質問をもらえましたし、セミナー実施後のページビューも多かったです。今まで実施したウェビナーよりも反響が大きかったので、見込み客や現在すでに弊社のツールをご利用いただいているお客様へ価値提供ができたと思っています。
オフラインコンバージョンを活用した広告運用やクリエイティブに特化したセミナーなど、今後もさまざまなテーマでセミナーを一緒に開催していきたいです。
また、ほかに実施していきたいこととしては昨今ChatGPTなどの普及でAIが注目されているので、AIを活用した広告運用のベストプラクティスもお互いに情報提供しながら構築していきたいなと思います。
ありがとうございます。最後に、どのような企業にアナグラムをおすすめしたいですか?
室橋:ユーザーを大切にしている企業におすすめしたいです。成果を上げるだけでなく、広告を閲覧するユーザーを考慮した提案をいただけますし、アナグラムさんのブログを読んでも広告を届ける先のユーザーを大切にしていることが伝わるので、会社の思想として浸透しているんだなと感じます。
具体的なリードの質まで考えて、長期的な視点から提案・フィードバックをもらえるのはとても魅力的です。今後もさまざまな取り組みを一緒に実施していければと思います。
- Voice Of AdOps担当者の声
広告運用のインハウス支援では、打ち合わせ内で疑問や質問がすべて解決できるように意識して支援をしています。インハウス運用者の方からお話を聞く機会はなかなかないので、打ち合わせは私自身も学ぶことが多く、楽しい時間です。
室橋さまは、成果が出ている時もさらにベストな手段がないか試行錯誤され続けています。学ぶ姿勢を忘れず、毎回の打ち合わせでたくさんの質問をいただけるのでとてもやりがいを感じています。
今後も広告運用に関わるさまざまなことで一緒にお取り組みできれば幸いです。引き続きよろしくお願いいたします。