「最高の福利厚生は尊敬できる”ヒト”の存在。」顧客満足を超えた仕事の手ごたえを求める仙波さん。
8年半のWebデザイナー経験を経て、ほぼ未経験でアナグラムに参画した仙波さん。顧客満足を超えた先にある上司からのフィードバックで仕事の手応えが感じられるといいます。普段はユーモアがあって面白いと評判な仙波さんですが、今回の取材では意外な一面を見せてくれました!

――前職ではWebデザインやディレクションをされていたのですよね!同じ職場で8年半も働くとキャリアも順調に進んでいると思われますが、どうして転職を考えるようになったのでしょうか?

ある程度忙しく業務にも慣れてきて案件をこなすうちに、Webサイトの内側だけでなく外側から問題を解決するスキルを身につけたいと思い始めました。Webサイトの売上って、当たり前ですがデザインだけでは上げられないですよね。

セッション数が1日100しかないWebサイトのデザインをどれだけ変更しても、コンバージョン率の変動が偶然なのかデザイン変更によるものなのか判断できないので、結局デザイナーとしての知見が得られないなと長年モヤついてたんです。それに、Webサイトの中のことしか考えられない人材では、クライアントの成果の最大化に繋がる提案を行うことができない危機感もありました。

Webサイトやバナーの制作ができるだけでは不十分で、その技術をお金に変える方法を知らなければまずいなと感じたのです。変化の激しいこの時代を生き抜くために必要なスキルを身に着け、かつ成果の可視化がされやすい領域でステップアップしていきたいと考えました。

Webデザインの仕事を通して人が商品に興味をもって購入するまでの過程に長年関わってきたので、本当にゼロからのスタートかというとそうではなかったのですが、広告運用はほぼ未経験でした。

――多忙な毎日を駆け抜けながらこれからのキャリアを真剣に考えていたのですね。運用型広告の会社はほかにもありますが、アナグラムを知ったきっかけは何でしょうか?

代表のTwitterです。前職でWebデザイナーをしていた時からその界隈の人がリツイートしていたのをきっかけにフォローしていたんです。フォローした当時はいかついアイコンだけど良いこと言っている人という印象でしたね。

――初見の方からすると、なぜかマーケティングめちゃめちゃ詳しい獣神サ〇ダー・ライガーですもんね(笑)

アナグラムのブログやTwitterを見ていて、それぞれ面白いし勉強になるなと思っていたら、ある日全部同一人物が発信しているってことに気づいたんですよ(笑)

アナグラムに入社したいという想いが募る一方で、広告の運用経験がない自分が入社できるポジションはないだろうなと躊躇もしていました。

そんなタイミングで当時たまたまWebデザイナーの求人が出て、そこには「バナー職人を募集したいわけではなく、最終的には運用を担当していただける方を募集しています」といった旨が書かれていました。「これは自分が考えていることが完全に一致している……!」と感じ、すぐにTwitterから代表にDMを送りましたね。

お忙しい方なので返事が来るかどうか不安に思っていたのですが、わずか数分で返ってきたんですよ。しかも、いきなり「明日の朝7時以降で、お越しいただける時間はありますか?」と。このスピード感に興奮しつつ、早起きは苦手なんですが翌朝7時に身ひとつで会いに行きました。

――何というスピード感!代表と面談した時の印象をお聞きしたいです。

「お客様のためにならない仕事はやらない!」と言い切る姿を見て、真っ当な経営をされている方だなと確信を持ちました。会社を大きくするためには売上を上げていく必要がある。だから広告費はたくさん使ってもらいたいと考える営業担当は多いと思います。しかし、それで本当にクライアントが達成したい目標は達成できるのか?本当にクライアントのためになる提案なのか?という視点は忘れてはいけないですよね。

面接直後のお礼メールの返信でその場で内定出したいくらいでしたと言っていただけて、自分の人生が動き始める感覚があって胸が高鳴りましたね!

――実際に入社してみてどのような環境でしたか?

1つ目は良くも悪くも数字として明確に結果が出る環境はフィットしているなと。Webデザイナー時代からデータを見てあれこれ考えるのが好きだったので、そういった領域で働きたいと思っていました。それでいてクライアントのビジネスに貢献できる。営業・運用・分析までのフローを一気通貫で行う仕組みも自分にはあっていると思います。

2つ目は情報がオープンなことですね。自分が担当していない案件を分析して提案する機会がグロースハックを通して用意されていますし、他の従業員の広告アカウントをいつでも見ることが出来ます。広告運用やアカウント以外についても基本的にオープンだからこそ、自分で積極的に取りにいかないと情報が入ってこないんです。能動的に情報を取りにいく人とそうでない人では差がつくように見えますね。

最後が人として尊敬できる先輩の存在です。アナグラムでやっている以上はお客さんの求める期待値も高いですし、まずはそこでしっかり成果を出す。その延長線上でさらに良い仕事をした時だけ、他の人の目に留まって「よかった」と言ってもらえる時があるんです。頻繁にあるわけではないのですが、尊敬できる人に仕事を認められるのはすごく自信がつきます!

――上司に認められるために仕事をするのは一般的には不健全ですが、アナグラムにとっては顧客満足があっての評価だから最高に嬉しいですよね。

今はその方と一緒に仕事をする機会がほぼないのですが、以前は一緒に仕事をする中で、何て示唆に富んだ人なのだろうと思いました。普段からアウトプットとインプットの量が半端ではなくて、どんなシーンでも当意即妙に切り返されるんです。

クライアントさまからも圧倒的に信頼を得ていますし、経営者の方との定例会では広告運用の細かい話は出てこなくて、「この業界ってどうなの?」「この会社ってどうなの?」と思わぬ角度から質問が出てきたりするんですが、的確に返し続けていたので言葉を失いました。仕事面の凄さだけではなく家庭にもフルコミットしていて、さらに人間性もとても善く「正直ついていけないかも...」と絶望し、同時に心から尊敬しています。

尊敬できる人がいる会社って最高の福利厚生じゃないですか。仕事面の姿勢や技術力だけでなく生き方そのものもロールモデルの対象になりますし、ロールモデルは決して1人とは限りません。例えばクライアント対応ならこの人、部下の鼓舞ならあの人、というように社内の色んな人にそれぞれ尊敬する部分が沢山あるんです。

――確かに!デザインやFacebook広告で分からないところがあれば仙波さんに聞けば何でも分かるというイメージが出来ていますよね^^

社内メンバーの殆どが運用型広告の技術に長けているだけでなくヒトとしてレベルの高い方が多くて、個人的には「運用力」のみに特化して他の方以上の価値を発揮するのは自分には難しいかなと思っています。いくつかのスキルを掛け合わせることで、自分にしか出せない価値を発揮できるような人になっていきたいですね。

僕はデザインというバックボーンがあり、ソーシャル広告チーム(現在は解体し全員が多様な広告媒体に触れています)に在籍していたので、ソーシャル広告チームが解体した今でも他の人よりはキャッチアップしているつもりです。そういった取り組みをしていたこともあり、2020年10月からはクリエイティブのチームを任せてもらえることにもなりましたし、自分なりに頑張ってきたことが客観的にも評価されたのだと受け取っています。

――社内で自分のポジションを確立しようと思ってもなかなか難しいなかで、自分を客観視して市場価値を高めていく姿勢が素敵だなと思います。そんな仙波さんがチームリーダーとして意識していることがあれば教えてください。

一人あたりの担当案件は多くないけれども一気通貫で深くコミットしていく案件担当のスタイルと同じように、マネジメントも特定のやり方に固執せずクルーひとりひとりのフェーズに合わせて取り組んでいます。

スキルに合わせてどこまで実務に介入するか見定めるのはもちろんですが、アナグラムの決して楽ではない業務に対してメンバー自身の将来や人生に対して意味づけできているか、必要であれば何時間も話し合います。反対に、スキル面でも精神面でも自立しているメンバーに対しては細かい管理はせずに積極的に機会を与えてあげることが大切だと考えています。

それから最近分かったことなのですが、マネジメント側になると頭を下げられる立場になるんです。自分が相手の心臓を握るような状況。そこで握りつぶさないで逆に心臓マッサージしてあげるような器量を持っていたいと思います。素敵な大人像を先輩たちに教えていただいたので(笑)

――最後に、これからアナグラムに入社しようと考えている方に伝えておきたいことはありますか?

入社直後から広告運用に携わらせていただいたのですが、入社前もそれなりに頭を使って仕事をしてきたつもりでも、広告運用以前の問題がたくさん露呈しましたね。入社当初は、会話ひとつとっても「それって、要するにどういうことなの?」と言われることがあり、論理立てて話せないと上司の貴重な時間を奪っているんだなと痛感しました。物事に対する考え方や仕事の進め方など基本的なことから一つひとつ丁寧に厳しく教えていただきました。

入社してしばらくはかなり苦労しましたが、異業種への転職は自分で決めたことですし、何よりアナグラムの環境は最高だと感じていたので、自分には辞めるという選択肢はなかったです。それから人格を批判されているわけではないという文化が、グロースハックを通じて明文化されているので今もこの仕事を続けられています。

日々ルールが変わったり新しい広告が登場する業界なので、未経験者でも入っていく余地があり自分の得意分野を持てると思います。期待していた広告の知識はもちろん、お客様とのやり取りや打ち合わせ時の振る舞いなども含め、ビジネスマンとしての基本スキルも向上したと感じています。この業界は独学だと情報の質の見極めが非常に難しいと感じますが、そういったリテラシーも養えますしベクトルを間違えない努力を続けられて、必ず成長できる環境です。

編集後記

仕事では人一倍ストイックな仙波さん。Slackの雑談系チャンネルで見る仙波さんの印象とは異なり、仕事に対するプライドと先輩に対する愛を深く感じた取材でした。ブログ記事も速報性・情報の濃さ・読みやすさを追求しています。その姿勢が未経験からでもベクトルを間違えずに努力を重ねる大切さを教えてくれました。