
Yahoo!広告 ディスプレイ広告(以下、YDA)では、特定のウェブサイトやアプリにだけ広告を表示させる「プレイスメントターゲティング」という機能があります。
この機能を使って、YDAからLINEアプリにも配信が可能なのはご存じでしょうか?
今回のアップデートでは、この機能がさらに使いやすくなりました。LINEアプリへの広告配信設定が簡単になっただけでなく、LINEアプリ内の特定の面への配信も細かく設定できるようになりました。
この記事では、プレイスメントターゲティングの改善点について、詳しく説明していきます。


目次
LINEアプリを配信・除外するときのプレイスメントURLが変更に
従来、YDAでLINEアプリに広告を配信する際は、OSごとにプレイスメントURLが異なっていましたが、今回のアップデートでOS共通のURLで設定できるようになりました。
変更前 | iOS | itunes.apple.com/443904275 |
---|---|---|
Android | play.google.com/jp.naver.line.android | |
変更後 | OS共通 | ad.line.me |
すでにLINEアプリのプレイスメントターゲティングの設定を行っている場合は、Yahoo!広告のシステム側で変更後のURLへ書き換えをしてくれるので、設定変更は不要です。
これからLINEアプリのプレイスメントターゲティングを設定する場合は、変更後のURLを指定するようにしましょう。
OSを指定したい場合の設定方法
OS共通のURLとなっても、引き続きOSを指定しての配信は可能です。
広告管理画面の広告グループの設定の「デバイス」でOSを指定します。
配信面単位のターゲティングが可能に
また、これまではLINEアプリ内でトークリストやLINE VOOMといった配信面を個別に指定することができませんでしたが、今回のアップデートから配信面を個別で指定可能になりました。
指定できるおもな配信先は次のとおりです。
配信先名 | プレイスメントURL |
---|---|
LINE NEWS | ad.line.me/news |
LINEポイントクラブ | ad.line.me/pointclub |
トークリスト | ad.line.me/chatlist |
LINE VOOM | ad.line.me/voom |
ウォレット | ad.line.me/wallet |
ホーム | ad.line.me/home |
LINEブランドカタログ | ad.line.me/brandcatalog |
LINEチラシ | ad.line.me/flyer |
LINEクーポン | ad.line.me/coupon |
LINEオープンチャット | ad.line.me/openchat |
LINE Monary | ad.line.me/monary |
アルバム | ad.line.me/album |
参考:【ディスプレイ広告(運用型)】プレイスメントターゲティングの設定機能改善について|LINEヤフー for Business
LINEアプリ内の配信面は、トークリストやLINE VOOMなど、いくつか種類があります。
トークリストは、多くのユーザーが頻繁にチェックする場所なので、たくさんの人に広告を見てもらうことができますが、表示サイズが小さいので、伝えられる情報が限られてしまいます。LINE VOOMは、トークリストほどアクティブユーザーが多くないですが、動画や画像を大きく表示できるので、商品の魅力を視覚的にアピールしたい場合に適しています。
このようにLINEアプリ内の配信面でもそれぞれ特徴があり、閲覧しているユーザー層も異なります。自社の訴求したい内容やターゲット層によって、配信面を個別に指定していくのも一手です。
また、配信面ごとの実績はレポートで確認できるようになっています。
LINEヤフーのサービスをまとめて指定できるURLが新設
LINEヤフーの主なサービス全体を指定可能なプレイスメントURLが、下図のとおり新たに提供されました。これにより、個別で配信先をプレイスメントリストに追加していた工数が減り、設定が簡易になります。
サービス | プレイスメントURL | 含まれるページ |
---|---|---|
Yahoo! JAPAN サービス | yahoo.co.jp | yahoo.co.jpドメインのページ ※上記ドメイン以外のページは、Yahoo!サービスのページでも含まれない場合があります。 |
LINE (LINEアプリ) | ad.line.me | LINEアプリのすべてのページ |
LINE ファミリーアプリ | familyapp.line.me | LINEファミリーアプリ(※)のすべてのページ |
参考:【ディスプレイ広告(運用型)】プレイスメントターゲティングの設定機能改善について|LINEヤフー for Business
LINEファミリーアプリに関しては、配信先URLレポートの「配信先URL」には、ファミリーアプリ全体のプレイスメントURLではなく個別アプリのURLが表示されます。
※ LINE ファミリーアプリとは、LINEアプリ以外でLINE社が提供しているアプリの総称で、「LINE camera」や「LINEマンガ」、「LINE GAME」など、さまざまな分野で LINE と連携するアプリを指します。
配信先が分かりやすく表示されるように
プレイスメント選択時や実績レポートに「配信先名」が表示されるようになりました。従来はプレイスメントURLのみの表示であったため、どの配信先か確認しないと分からないものもありましたが、配信先名で表示されることで視認性が高まりました。
プレイスメント選択の際、配信先名でも検索が可能に
プレイスメントリスト作成時、従来は追加したい「プレイスメントのURL」を入力して検索していましたが、今回のアップデートよりLINEヤフー中でも主要サービスについては「配信先名」の入力でも検索が可能になりました。
なお、LINEヤフーが提供する主要サービスの場合、検索結果には該当のプレイスメントのURLに加え、サービス名も併せて表示されます。追加したいプレイスメントのURLを逐一確認する必要がなくなり、有難いアップデートですね。
実績レポートに「配信先名」の項目が追加
広告の成果を確認するレポートに「配信先名」という項目列が新たに追加になりました。ただし、サービス名が表示されるのはLINEヤフーが提供する主なサービスのみになります。

今回の変更における注意点
LINEヤフーはサービスが多数あるため、細かく配信先が確認できなかったり、配信先名などの表示が主要サービスに限られたりする点は注意が必要です。以下に考えられる注意点をピックアップしました。
プレイスメント設定でサービス全体を選択した場合、内訳は確認できない
LINEヤフーのサービス全体のプレイスメントURLが新設されましたが、サービス全体のURLにどのURLが含まれているかは確認ができない仕様になっています。配信先は、実績レポートで確認する形になります。
レポートに表示される配信先名は主要サービスのみ
実績レポートに「配信先名」の項目が新たに追加になりましたが、配信先名が表示されるのはLINEヤフーが提供する主なサービスのみです。なお、表示対象の配信面の場合でも、タイムラグなどで配信先名が「不明」として表示されることがあります。
配信面の絞りすぎに注意
「プレイスメントを指定すること=ターゲティングを絞ること」になるので、配信対象となるユーザーが限られ、配信量も減ることに繋がります。配信先を指定する際は、どのようなユーザー層がよく見ている面なのか、広告主の商材やサービスにマッチして成果向上が見込めるかを考慮し、不必要に絞りすぎないようにすることも大切です。
まとめ
今回の変更により、LINEアプリへのプレイスメントターゲティングがより簡単かつ柔軟になりましたね。
これまでLINEアプリ面での成果が良かった場合は、より細かく配信面を指定することでよりパフォーマンスが向上する可能性があります。逆に、これまでLINEアプリ面での成果に課題があり、一括除外しているという場合には、より配信先を細かくコントロールすることで、成果に繋げられる可能性も出てきます。
YDAの成果を改善したい場合には、今回のアップデートも踏まえて、プレイスメントターゲティングを活用する余地がないか、ぜひ検討してみてくださいね。
