Yahoo!広告 ディスプレイ広告(YDA)、コンバージョンの詳細マッチングとは?導入メリットや設定手順を解説

Yahoo!広告 ディスプレイ広告(YDA)、コンバージョンの詳細マッチングとは?導入メリットや設定手順を解説

サードパーティCookieでの広告効果の計測が制限されるなどのプライバシー保護の動きに対応して、Yahoo!広告 ディスプレイ広告では、広告主の持つ顧客情報とYahoo! JAPAN IDに紐づく個人情報のマッチングによりコンバージョン計測の欠損をカバーする目的で「コンバージョンの詳細マッチング」という機能を提供しています。

ただ、コンバージョンの詳細マッチングを導入しようとしても、仕組みの理解が難しかったり、設定方法がわからないなどの理由で手がつけられていない方も少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、Yahoo!広告 ディスプレイ広告のコンバージョンの詳細マッチングのメリットから設定方法まで分かりやすく解説します。


コンバージョンの詳細マッチングとは?

コンバージョンの詳細マッチングとは、広告経由でコンバージョンしたユーザーの顧客情報がYahoo! JAPAN IDに紐づく個人情報と一致した場合にコンバージョンとして記録される機能です。

図のように、広告経由でコンバージョンが発生した際に、メールアドレスまたは電話番号のユーザー情報がヤフー社側のサーバーに送信されます。送信されたユーザー情報はヤフー社が保有するYahoo! JAPAN IDに紐づくメールアドレス・電話番号と照合され、一致した場合に、広告経由でのコンバージョンとして計上される仕組みです。

ITP(Intelligent Tracking Prevention)問題やCookie規制のプライバシー保護の社会的な動きにより計測できなくなったコンバージョンを補完する役割として非常に重要な機能です。

ITP機能についてはこちらのブログを参照してください。

なお、コンバージョンの詳細マッチングを利用するには、リニューアル版のコンバージョンタグである必要があります。そのため、従来版コンバージョンタグを利用している場合は、リニューアル版へのタグの変更が必要なのでご注意ください。

参考:コンバージョン測定で設置が必要なタグについて|Yahoo!広告ヘルプ

コンバージョンの詳細マッチングを導入するメリット

コンバージョンの詳細マッチング導入は、メリットを把握した上でほかのタスクとの優先度をつけて進行していきたいですよね。また複数人の協力を得ながら導入を進めていく場合、仕組みやメリットを説明できるようにしておくことも大切です。

機械学習の精度低下による配信ボリュームの減少を防ぐ

プライバシー保護の観点によるCookieの規制で計測できるコンバージョンデータの減少が懸念されます。その結果、購入完了のコンバージョン地点を最適化する機械学習の精度の低下に伴い配信ボリュームが減少してしまう恐れがあります。

広告運用において自動入札が主流となった現在、データ蓄積の重要性は今後も高まり続けるでしょう。コンバージョンの詳細マッチングを導入することでコンバージョンデータを補完し、機械学習の精度を落とさずに広告配信を行うことが可能になります。

より正確に広告成果を評価できる

運用型広告をはじめオンライン広告の大きなメリットは、広告の成果をトラッキングできることです。そのため、トラッキングが不十分となると費用対効果が十分に把握できず、その広告出稿が効果的なのかどうか評価が難しくなります。その結果、場合によっては成果が伴わないから出稿を停止してしまいかねません。

コンバージョンの詳細マッチングを用いることで、コンバージョン計測の欠損をできる限り回避できるようになり、より正確に広告の成果を評価可能となります。

コンバージョンの詳細マッチング導入の注意点

コンバージョンの詳細マッチングにはメリットが多いですが、導入にあたっては個人情報の取り扱いに十分な注意が必要です。

ヤフー社に送信する個人情報は暗号化されてはいるものの、企業として顧客の個人情報をどのように扱うのかについては事前に広告主側の方針やガイドラインの確認が必要です。また導入の際には、顧客からの同意を得られるようにサイトへのプライバシーポリシーへの記載を行うなどの調整も必要となります。

ヤフー社の公開している「広告データ利用基準」を確認しながら法務部と確認を行うのをおすすめします。

参考:広告データ利用基準「2. 当社へのデータ送信」 - ヘルプ - Yahoo!広告 

コンバージョンの詳細マッチングの設定方法

コンバージョンの詳細マッチングの内容について把握をしたら、実際に設定する方法を説明します。

詳細マッチングの設定には大きく2種類の方法があります。

1.コンバージョンタグを使用する方法

2.コンバージョンAPIを使用する方法

「コンバージョンタグを使用する方法」はYahoo!広告 ディスプレイ広告でコンバージョン計測を設定する手順にコードの編集を加えることでコンバージョン詳細マッチングの設定が可能です。

一方、「コンバージョンAPIを使用する方法」は、社内のエンジニアや外部の協力会社に委託するなど開発環境が必要です。そのため、導入ハードルは「コンバージョンタグを使用する方法」よりも高いですが、コンバージョンタグが未発火の時点でページが閉じられてしまったり、広告ブロッカーを使用されている場合にも計測可能になるメリットがあります。

どちらの方法で導入を進めるかは、各社のリソースや状況に応じて選択しましょう。

まずはコンバージョンの詳細マッチング設定を有効化できているか確認を

どちらの方法でコンバージョンの詳細マッチングを設定する場合でも、まずはYahoo!広告 ディスプレイ広告の広告管理画面からコンバージョンの詳細マッチング設定を有効化する必要があります。

以下手順に沿って、詳細マッチングの設定が有効化されているかを確認していきましょう。

1.Yahoo!広告 ディスプレイ広告の広告管理ツールにログインします

2.画面右上の「ツール」をクリックし、「ライブラリー」>「コンバージョン設定」をクリックします

3.コンバージョンの詳細マッチングを設定したいコンバージョン名を選択します

4.「詳細マッチング」の項目で「利用する」を選択します

5.データ利用についての注意書きを確認し、「上記について、確認しました」にチェックをつけます

6.最後に「保存」クリックしたら完了です

コンバージョンタグを使用する方法

コンバージョンの詳細マッチング設定を有効化できたら早速、詳細マッチングの設定を進めていきましょう。まずは、既存のコンバージョンタグを利用して詳細マッチングの設定をする方法を解説します。

コンバージョンタグにメールアドレスと電話番号を取得するためのパラメータを追加することで、マッチングが可能になります。パラメータを追加する方法は大きく3つあります。

HTMLで設置する方法

赤字部分の通り、既存のコンバージョンタグにコンバージョンの詳細マッチング用パラメータを追加します。

画像引用元:コンバージョンの詳細マッチングについて

※「yourEmailVariable」や「yourPhoneVariable」の部分はユーザーの携帯電話番号、メールアドレスを動的に格納する変数に置き換えが必要です。なお、暗号化された値は使用できないのでご注意ください

 詳細マッチングでは以下の2つのパラメーターに対応しています。

パラメータ type 詳細
yahoo_email  string コンバージョンしたユーザーのメールアドレス
yahoo_phone_number  string コンバージョンしたユーザーの携帯電話番号をハイフン無し半角数字のみの形式で設定設定例:00012345678

※電話番号およびメールアドレスを利用する際には、https通信を利用し第三者に情報が渡らないよう十分に注意して実装してください。

Google タグ マネージャーで設置する方法

Google タグ マネージャーでYahoo!広告 ディスプレイ広告のコンバージョン計測タグを管理している場合は、タグ設定からコンバージョンの詳細マッチング用パラメータを加えることができます。

ただし、Google社以外から提供されているタグ テンプレートはGoogle社による動作保障の範囲外になる点に留意の上、ご利用ください。

「Yahoo広告(ディスプレイ広告) - コンバージョン測定タグ」のテンプレートを使用している場合は、「yahoo_phone_number」または「yahoo_email」に変数を設定します。なお、変数の作成は設定前に完了させておきましょう。設定方法は下記の通りです。

1.変数の新規作成は、「変数」>「ユーザー定義変数」>「新規」から行います。

2.「変数タイプを選択して設定を開始」>「ページ変数」>「データレイヤーの変数」を選択します。

3.「データレイヤーの変数名」に変数名を記入し、「保存」をクリックして作成完了です。

Yahoo!タグマネージャーで設置する方法

Yahoo!タグマネージャーを利用しているアカウントは、サービスタグから「コンバージョン計測タグ」を選択して詳細マッチングの設定が可能です。

Yahoo!タグマネージャーからのタグの変更は、コンバージョン計測タグ(JavaScript)のみ対応しています。そのため、従来版のPixel形式タグは対応していないので注意しましょう。

1.Yahoo!広告の広告管理ツールからYahoo!タグマネージャーにアクセスします。

2.「サービスタグ」からコンバージョンの詳細マッチングを設定したいサービスタグをクリックします

3.「サービスタグ情報」画面の「yahoo_phone_number」「yahoo_email」の欄にユーザーの携帯電話番号、メールアドレスを動的に格納する変数情報を記載します。

4.情報が記載できたら「サービスタグを保存」が水色になるのでクリックを押して完了です。

コンバージョンAPIを使用する方法

コンバージョンAPIを使った計測は、コンバージョンデータを広告主のサーバーから直接ヤフー社のサーバーに送信することで、Cookie制限を受けずにコンバージョンを計測できる方法です。

コンバージョンAPIを使った計測方法は、アプリケーションの開発環境が必要なため、コンバージョンタグを使った計測方法よりも導入ハードルは高いです。しかし、コンバージョンタグが未発火でもコンバージョンを計測できるメリットも大きいため、各社のリソースや状況に応じて導入を検討しましょう。

1.Yahoo!デベロッパーネットワークから、アプリケーションを登録してClient IDを取得します。入力する項目は以下です。必須項目を全て入力したら「同意する」にチェックを入れて「確認」をクリックします

項目 入力内容
ID連携利用有無 「ID連携を利用しない」を選択
アプリケーションの利用者情報(契約者情報) 「個人」「法人・個人事業主」「大学・研究機関」から利用者種別を選択※一度登録すると変更不可
メールアドレス メインご利用しているメールアドレスを入力
個人情報授受にかかる確認事項 「同意しない」を選択
住所 契約者住所の国または地域を選択※一度登録すると変更不可
アプリケーションの基本情報 アプリケーション名を入力

2.Yahoo!広告 ディスプレイ広告のアカウントで「ツール」>「ライブラリー」>「コンバージョン測定」をクリック

3.コンバージョンの詳細マッチングを有効にしたコンバージョン設定の「詳細マッチング」列の「パラメータを表示」をクリック

4.コンバージョンAPI用のリクエストパラメータが表示されます。リクエストパラメータをコンバージョンAPIを利用してアプリケーションに実装してください

それぞれの環境によって実装方法は異なりますので、下記リファレンスを参考に実装してください。

参考:GitHub - yahoojp-marketing/ads-data-management-api-documents

導入メリットと導入コストを中長期的に考え検討しよう

ヤフー社に限らず多くの媒体がファーストパーティデータをAPIにて媒体プラットフォームに共有してコンバージョン計測を行う流れが主流になりつつあります。

コンバージョン詳細マッチングの導入は、個人情報の取り扱いを徹底していれば実装自体にデメリットなく、プライバシー保護によるコンバージョンの計測漏れを補完できます。その結果、配信している広告配信の機械学習精度が保たれ、広告主の目的を達成できるよう、広告の仕組みを活かせるようになりますよね。

Cookieの制限による計測環境の難化は今後も進んでいくことが予想されるため、導入によるメリットと導入にかかるコストを中長期的に考え、この機会にぜひ導入を検討してみてください。

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