
2022年8月17日からYahoo!広告の検索広告において、レスポンシブ検索広告(RAS)でアドカスタマイザーを利用できるようになりました。
参考:レスポンシブ検索広告で待望のアドカスタマイザーが利用可能に! - Yahoo!広告 公式 ラーニングポータル
拡大テキスト広告では以前から利用できたアドカスタマイザーですが、レスポンシブ検索広告に導入されるにあたり、拡大テキスト広告のものと入稿仕様が変わっています。
今回はレスポンシブ検索広告のアドカスタマイザーについて機能の概要と設定方法を解説します。


目次
レスポンシブ検索広告のアドカスタマイザーとは
レスポンシブ検索広告のアドカスタマイザーとは、文字列や数値などあらかじめ登録した内容を広告のタイトルや説明文に設定条件に応じて動的に挿入する機能です。
上の画像のオレンジ色の部分が挿入データで、こちらをキャンペーン・広告グループ・キーワード単位で動的に変更できます。
たとえば、商品点数が数百種類あり、キャンペーン内容が多岐に渡るものや、地域ごとに広告文を出し分けたい場合など、広告のテキスト情報を頻繁に変更する必要がある場合に有効に利用できる機能です。
拡大テキスト広告のアドカスタマイザーからの変更点
拡大テキスト広告のアドカスタマイザーとの違いを解説します。
拡大テキスト広告は2022年9月28日(水)に新規入稿が終了するため、基本的にはレスポンシブ検索広告のアドカスタマイザーを利用することになります。
「データ自動挿入リスト」から「アドカスタマイザー属性」での設定に変更
拡大テキスト広告ではデータ自動挿入リスト(いわゆるデータフィード)をアップロードして設定する形式でしたが、レスポンシブ検索広告では「アドカスタマイザー属性」を利用して設定する形式に変更になりました。
設定項目の変更
拡大テキスト広告で使えた下記の項目は設定ができなくなっています。
- 開始日・終了日
- カウントダウン関数
このうちカウントダウン関数は、広告に直接挿入することでレスポンシブ検索広告でも使用できます。
参考:カウントダウン関数(レスポンシブ検索広告用) - ヘルプ - Yahoo!広告
レスポンシブ検索広告のアドカスタマイザーの設定方法
設定方法を見ていきます。
レスポンシブ検索広告のアドカスタマイザーは下記の3ステップで設定ができます。
- アドカスタマイザー属性の作成
- アドカスタマイザー属性の関連付け
- 挿入用広告の作成
このうち1と2の手順は広告管理ツールからは設定を行うことができないため、キャンペーンエディターの利用が必須となっています。
もしまだキャンペーンエディターをインストールしていない場合は下記リンクからインストールしましょう。
アドカスタマイザー属性の作成
キャンペーンエディターを開き、「共有ライブラリ」から「アドカスタマイザー属性」を開きます。
「アドカスタマイザー属性の作成」から作成する項目を選びます。
属性のタイプはそれぞれ下記の特徴があります。訴求内容に適した属性のタイプを選択してください。
タイプ | 仕様 | 値の例 |
テキスト | 90文字以内で入力してください。全角は2文字、半角は1文字でカウントします。レスポンシブ検索広告のアセットと同じ文字種別や記号を利用できます。利用可能な文字種別や記号は以下を参照してください。 入稿規定:レスポンシブ検索広告 | 4Kプラズマテレビ2,400円 ※価格を円で表記したい場合はタイプを「テキスト」にしてください。 |
---|---|---|
数値 | 15桁以内の半角数字を入力してください。3桁区切りのカンマや小数点も入力できます。 | 1022.51,200 |
価格 | 先頭または末尾に通貨記号の入力が必須です。利用可能な通貨記号は以下の4種類です。 ¥、$、JPY、USD15桁以内の半角数字を入力してください。3桁区切りのカンマや小数点を入力することも可能です。 | ¥50,000 |
割合 | 割合記号(%)の入力が必須です。15桁以内の半角数字を入力してください。3桁区切りのカンマや小数点も入力できます。 ※小数点以下にカンマは使用できません。 | 0.5%10%1,500% |
引用元:アドカスタマイザー属性を関連付ける - ヘルプ - Yahoo!広告
データエリアに新規の行が追加されるので、属性とアカウントの値を入力します。
属性:作成するアドカスタマイザー属性の名称で、入力必須です。管理しやすい名称を入力してください。
アカウントの値:アカウント単位でデフォルトで広告に表示される文言を入力します。入力は任意です。
以上でアドカスタマイザー属性の作成は終了です。
アドカスタマイザー属性を関連付ける
続いて関連付けの設定です。
アドカスタマイザー属性を関連付けする単位(「キャンペーン」「広告グループ」「キーワード」)のタブを選択します。
データエリアの「アドカスタマイザー属性」の空欄を選択し、右側のボタンを押します。
アドカスタマイザー属性一覧が表示されるため「値」の欄に広告文に挿入したい文言を入力し、「設定」を押下して完了です。
挿入用広告の作成
最後に挿入用の広告を作成します。
キャンペーンエディターでの作成方法を示しますが、広告管理ツールでも作成が可能です。
広告作成画面を開き、アセット入力欄の右側の「+」ボタンをクリック後、「アドカスタマイザー属性」を選択します。
{CUSTOMIZER.属性:デフォルトテキスト}
すると上記のテンプレートが入力されます。(上記のテンプレートを手動で入力することでも入稿可能です。)
テンプレートを下記を参考に変更します。
属性:作成したアドカスタマイザー属性の「属性」名称を入力します。
デフォルトテキスト:規定文字数を超えた場合など、自動挿入できない場合に配信されるテキストを設定します。省略も可能ですが、その属性が挿入されたアセットが配信されない場合があるため、基本的には入力が推奨です。
テンプレートを入力したら、テンプレートを含めた広告文を入力します。
残りの項目も入力し、広告文の作成は完了です。
最後に
レスポンシブ検索広告でのアドカスタマイザーはこれまでの拡大テキスト広告のアドカスタマイザーや、Google 広告の「広告カスタマイザ」と少し異なり、データ自動挿入リスト(データフィード)の準備が不要になり、キャンペーンエディター上で作成が完結できるものになりました。
簡単に利用できるようになったのは良いことですが、利用すること自体が目的とならないよう、やりたいことを実現するのに必要な方法なのか、しっかりと考えることが重要です。
