ビュースルーコンバージョンとは?仕組みや設定方法、使い方

ビュースルーコンバージョンとは?仕組みや設定方法、使い方
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急いでいるときや別の目的があってサイトを見ているとき、ふと気になった広告があっても必ずしもその場で広告をクリックするとは限りませんよね。

ただ、このようにクリックされなかった広告でも印象に残っていて気になってあとから調べてみた、というひとも少なくないのではないでしょうか?

見られるだけに留まった広告が、コンバージョンに貢献しているかどうかを可視化する指標が今回ご紹介するビュースルーコンバージョンです。


ビュースルーコンバージョンとは

ビュースルーコンバージョンとは広告を見たであろうユーザーがクリックしなかったもののその後に別のルートでサイトを訪れて達成したコンバージョンのことを指します。

ディスプレイ広告や動画広告の間接的な効果を把握する際の参考にすることが可能です。

ビュースルーコンバージョンはクリックされなかった広告に関する指標ですが、これとは対照的にクリックされた広告に関するクリックスルーコンバージョンという指標があります。

クリックスルーコンバージョンとの違い

クリックスルーコンバージョンとは、広告をクリックしたユーザーがその後コンバージョンに至ることです。一方、ビュースルーコンバージョンとは、広告が表示されたもののクリックはしなかったユーザーが、その後オーガニック検索などを経由してサイトを訪れてコンバージョンに至ることです。

【入門】コンバージョン(CV)って何?広告で使われる意味と扱い方

その場でのアクション(クリック)の有無が大きな違いですが、コンバージョンのキッカケとなった可能性のある広告を評価できる指標がビュースルーコンバージョンです。

ビュースルーコンバージョンの計測条件

ビュースルーコンバージョンの定義は広告を配信するプラットフォームによって異なります。

それでは運用型広告におけるおもな媒体である、Google 広告、Yahoo!広告、Facebook広告、Twitter広告についてビュースルーコンバージョンの計測条件と確認方法をチェックしていきましょう。

媒体 広告が表示されたと判断される条件 計測期間
Google広告 広告面積の50%以上がディスプレイ広告では1秒以上、動画広告では2秒以上表示された場合 1,3,7,14,21,30日間で選択が可能。デフォルトでは1日間
Yahoo!広告 ディスプレイ広告 広告の50%以上の範囲が1秒以上連続して表示された場合 1日間
Facebook広告 1%でも表示された場合 ビューとクリックそれぞれ1,7,28日間が選択が可能(※)。デフォルトでは1日間
Twitter広告 1pixelでも表示された場合 1,2,3,5,7,14,20,60,90日間から選択が可能。デフォルトでは1日間

※2020年12月現在、Facebook広告では7日および28日のビュースルーコンバージョンのサポートがなされなくなるとアナウンスされています
参考:AppleのiOS 14リリースが広告に及ぼしうる影響について | Facebook Businessヘルプセンター

 
計測期間は広告が表示されてから、いつまでの期間のビュースルーコンバージョンを計測するか指定した日数です。たとえば、計測期間を1日間と設定した場合、広告が表示されてから1日以内のビュースルーコンバージョンを計測します。

計測期間を長くすればするほどユーザーが広告とは異なる接点を持つ可能性が出てきてしまい、広告の効果なのかどうか分かりづらくなってしまいます。商材やサービス、広告の目的にもよりますが、基本は計測期間をどの媒体でも1日間を設定することをおすすめします。

もし、検討期間の長い商材だったり、傾向がみたいけどデータが少なくて判断できないという場合はより長い期間を検討してみてください。

各媒体での設定・確認方法

各プラットフォームでのビュースルーコンバージョンの設定と確認方法をご紹介します。計測する期間や指標に含めるか否かなど、媒体によっては柔軟に設定できます。

Google広告

ビュースルーコンバージョンの設定方法


管理画面の右上にある「ツールと設定」をクリック


「測定」の項目から「コンバージョン」をクリック


変更するコンバージョンを選択し「ビュースルーコンバージョン計測期間」から日数を選択

ビュースルーコンバージョンの確認方法

Google広告でビュースルーコンバージョンを確認する場合、下記の手順で確認します。


管理画面上の「表示項目」をクリック


「表示項目の変更」をクリック


「コンバージョン」という項目から「ビュースルーコンバージョン」にチェック

Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)

ビュースルーコンバージョンの確認方法

Yahoo!広告 ディスプレイ広告でビュースルーコンバージョンを確認する場合、下記の手順で確認します。


管理画面上の「表示項目」をクリック


「表示項目を編集」をクリック


追加項目から「ビュースルーコンバージョン数」をチェック

Facebook広告

Facebook広告では「ビューアトリビューション」という名称の指標がビュースルーコンバージョンの指標にあたります。

ビューアトリビューションの設定と確認方法

Facebook広告でビュースルーコンバージョンを確認する場合、下記の手順で確認します。

広告マネージャから「列」をクリック


項目下部にある「列をカスタマイズ」をクリック


右下のアトリビューションウィンドウから「編集する」をクリック


比較する別のウィンドウを選択する、から「ビュー」と「クリック」の期間をそれぞれ選択


ビューアトリビューションと表示されているものがビュースルーコンバージョンです。

Twitter広告

Twitter広告では「ポストビューアトリビューション」という名称の指標がビュースルーコンバージョンの指標にあたります。

ポストビューアトリビューションの設定方法


管理画面の左上にある「ツール」をクリック


「コンバージョントラッキング」をクリック


計測したいコンバージョンイベントを選択し、「ポストビューアトリビューション期間」から日数を選択

ポストビューアトリビューションの確認方法

Twitter広告でポストビューアトリビューションを確認する場合、下記の手順で確認します。

管理画面の「データ:その他」をクリック


「データをカスタマイズ」をクリック


「ポストビュー」と記載のある項目から目標に適切なものをチェック

その広告は本当に貢献していないのか

ビュースルーコンバージョンは広告に対する直接的なアクションではない分、評価が非常に難しい指標のひとつです。

ただ、コンバージョンを獲得できない広告を停止する場合、間接的な効果を加味しないと全体の獲得効率が落ちる場合もあったりしますよね。

その広告は本当に成果に貢献していないのか、こうした広告のパフォーマンスの見落としを防ぐためにも、ビュースルーコンバージョンを参考指標に一つとして把握して確認してみるのがおすすめです。

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