関東地方では、まるで梅雨を飛ばして一気に夏が到来したかのような暑さが続いていますね。天候が大きく影響する商材やサービスのマーケティング担当者は例年との違いを感じているのではないでしょうか。
さて、毎年開催される「Google Marketing Live」が今年も5月に開催され、多くのアップデート情報や今後の方針が発表されました。イベントで発表された内容も含めて、運用型広告に関する注目すべきアップデートを今月もご紹介していきます。
目次
Google広告の注目アップデート
Google Marketing Live 2024が2024年5月21日に開催され、大きな注目を集めましたね。このイベントでは、Google広告プラットフォームに関する革新的な機能や技術が多数発表されました。
参考:Google Marketing Live 2024: 発表内容のまとめ - Google 広告 ヘルプ
これらの新機能は、近い将来に実際の広告運用で活用できるようになるため、広告関係者には必見の内容です。
Google Marketing Live 2024が開催
次の記事では、30を超える新機能の発表の中から興味深いものをピックアップした内容を紹介しています。
今年の発表は、AI中心のアップデートが非常に多かった印象です。例えば、AIを活用したクリエイティブの生成やGoogle検索に導入された生成AIの機能「AI Overviews」への広告表示が早くも発表されました。
発表のなかで特にわたしが注目したのは、自身でも最近よく使う「Googleレンズ」や「Circle to Search(囲って検索)」などビジュアル検索の結果に広告が出るようになることです。従来のようにキーワードを入力することはありませんが、検索結果への広告掲載シーンは今後も増えるのではないでしょうか。
Google広告の管理画面、新デザインに移行へ
すでに2023年に提供を開始されていたGoogle広告の管理画面の新しいデザインが、2024年8月30日からすべての広告主へ反映されることが発表されました。これに伴い、旧デザインは廃止されます。現在は旧デザインと新デザイン切り替えながらの利用が可能です。
新デザインでは大きくインターフェースが変わっていますが、なかでもナビゲーションメニューが一箇所に集約されています。これまでの慣れたデザインに対し目的のメニューを探すのに苦労しているという声もよく聞きますね。
ユーザーからのフィードバックを経てリリースされた広告管理画面で使い勝手の向上を意図されているものですが、慣れるまでにはやはり時間がかかります。今のうちから使っておき、慣れておくのがおすすめです。
参考:Google 広告の新デザインへの移行完了について- Google広告 ヘルプ
Yahoo!広告のアップデート
2023年10月にLINEヤフー社となってからもさらに、Yahoo!広告からのLINE広告面への配信先の拡大は広がっています。今回も、LINE広告への掲載面の拡大とフォーマットの充実が図られるアップデートがありました。
【ディスプレイ広告(運用型)】LINEファミリーアプリとLINE広告ネットワークのリワード面に配信開始
2024年5月29日より、ディスプレイ広告(運用型)の配信先にLINEファミリーアプリとLINE広告ネットワークのリワード面が加わりました。
今回の発表はYahoo!ディスプレイ広告の配信をしていればほとんどの場合に影響があります。なお、リワード面のみを配信先に指定または除外することはできません。
また、配信先レポートではどのアプリに配信があったかの把握は可能ですが、どの掲載面・広告枠に配信されたかを確認することはできません。この仕様はLINE広告から広告出稿しても同様の仕様です。
参考:【ディスプレイ広告(運用型)】LINEサービスへの広告配信追加についてのページ|LINEヤフー for Business
【ディスプレイ広告(運用型)】LINE ホームの広告枠にレスポンシブ(動画)の配信を開始
2024年6月10日より、LINEアプリのホーム面の広告枠にレスポンシブ(動画)の配信が加わりました。掲載は順次拡大していくとのことです。なお、レスポンシブ(画像)はすでにLINEホーム面に配信されています。
LINEアプリの入口であるホーム画面に動画クリエイティブが出ると目を引きそうですね。
参考:【ディスプレイ広告(運用型)】LINE ホームの広告枠にレスポンシブ(動画)の配信を開始|LINEヤフー for Business
【ディスプレイ広告(運用型)】PCブランドパネル枠でレスポンシブ広告の配信を開始
2024年5月22日より、PCブランドパネル枠にレスポンシブ広告(画像)(動画)の配信ができるようになっています。
掲載できる広告タイプは以下です。入稿したレスポンシブ広告は、掲載時に複数のデザインに適応されますが、デザインの選択はできません。レスポンシブ広告で設定したテキストが画像に被って表示される可能性もありますのでその点を事前に考慮が必要です。
- レスポンシブ(画像)アスペクト比 1:1
- レスポンシブ(画像)アスペクト比 1.91:1
- レスポンシブ(動画)アスペクト比 1:1
- レスポンシブ(動画)アスペクト比 16:9
なお、PCトップページのPCブランドパネル枠とそれ以外の広告枠の出し分けをしたい場合は、プレースメントで配信指定・除外をする必要がありますので注意してください。
参考:【ディスプレイ広告(運用型)】PCブランドパネル枠でレスポンシブ広告の配信を開始|LINEヤフー for Business
TikTok広告のアップデート
TikTok広告では、ブランドセーフティーに関わる機能とブランドリフト調査に関する情報が発表されています。いずれも、広告主のブランドに関しての配慮を行う姿勢が感じられますね。
インベントリフィルタ カテゴリ除外が一般利用可能に
特定のカテゴリに広告を出したくない場合に設定する、インベントリフィルタ(※)のカテゴリ除外機能が一般利用可能になりました。今までは利用するために申請が必要でしたが、申請なしに利用できるようになったのは嬉しいですね。除外設定できるようになったカテゴリは以下です。
- ギャンブルおよび宝くじ
- 暴力的なテレビゲーム
- 格闘競技
- 青少年向けコンテンツ
※インベントリフィルタ:ブランドイメージ保全の観点からブランド毀損につながる恐れのあるオーガニックコンテンツに隣接する広告在庫を除外する機能です。
ブランドリフト調査(BLS) PlayBookのリリース
TikTok広告でブランドリフト調査をする際の調査方法やレポートの評価方法など網羅的にまとめられたプレイブックがリリースされています。調査に踏み出す前に調査の目的を整理するためにも目を通しておきたいですね。
Googleの大型イベントがあり、見た目以上にアップデートが多かった5月でした。今回発表されたアップデートが随時実装されていきますので、引き続きチェックしてお知らせしますね。
また来月のアップデートでお会いしましょう。