TikTokのインフィード広告(TikTokのおすすめやフォロー中のフィード上に流れてくる広告)で「ハッシュタグ」を活用したターゲティングができることをご存知でしょうか?
例えば、「#ダイエットレシピ」をターゲティングした場合、ダイエットレシピについての情報を得ようと、積極的に動画を視聴しているユーザーにアプローチできます。
本記事では、ハッシュタグターゲティングの設定の仕方から、ハッシュタグターゲティングを活用する際のクリエイティブの考え方などをご紹介します。
目次
ハッシュタグターゲティングとは
TikTokのインフィード広告で利用でき、TikTok上でユーザーが視聴した動画に付与されたハッシュタグに基づき生成されたオーディエンスをターゲティングできる機能です。
利用可能なハッシュタグは、過去7日間で10万件以上の視聴があった場合に限られます。TikTokクリエイティブセンターで、使用したいハッシュタグの視聴数を事前に確認してから施策に取り掛かると良いでしょう。
参考:現在のトレンドを見る|TikTokクリエイティブセンター
また、過去7日間で視聴数が10万以上でも、TikTokクリエイティブセンターで分類されている業種に当てはまらないハッシュタグは使用できないので注意が必要です。
※TikTokクリエイティブセンターで分類されている業種一覧(2023年7月時点)
ゲーム、スポーツ・アウトドア、スマホ・パソコン、ニュース、ビジネスサービス、ビューティー、ファッション、ベビー・マタニティ、ペット、ホーム・改築、交通、健康、教育、旅行、生活サービス、生活雑貨・日用品、金融、飲食・グルメ
例えば、ユニークな投稿が話題になった三和交通さん(@sanwakotsu)の動画によく付与されている「#踊るおじさん」は、過去7日間で視聴数10万以上(※2023年5月15日時点)ですが、どの業種にも分類されておらず使用できないようです。
TikTokクリエイティブセンターでハッシュタグごとの視聴数・業種を調べる方法は以下です。
①TikTokクリエイティブセンターにアクセスし、検索窓で任意のハッシュタグを検索。
②検索結果から関連動画をみたいハッシュタグを選択、詳細ページに遷移
③分類されている業種が表示されます。ここが空欄だと未分類です。
④過去7日間の視聴数が表示されます。
興味関心ターゲティングとの違い
1.ターゲティングに使用される視聴履歴の期間
興味関心ターゲティングは、ユーザーの過去60日間の視聴履歴に基づいてターゲティングされます。対して、ハッシュタグターゲティングは過去7日間の視聴履歴に基づいてターゲティングされます。
2.アプローチできるユーザーの視聴態度
同じ動画を視聴していても、TikTokのアルゴリズムに任せて流れてくる動画を視聴するのと、気になったハッシュタグをクリックして能動的に視聴するのでは、そのトピックに関する関心度合いが異なると考えられます。
興味関心ターゲティングでアプローチできるユーザーは前者に近く、ハッシュタグターゲティングでアプローチできるユーザーは後者に近いと考えられます。
3.カスタマイズ性
興味関心ターゲティングは、指定のカテゴリから選択するのに対して、ハッシュタグターゲティングは、前述の使用できる条件はあるものの、より細かい粒度で自社の商材に合うようにターゲティングをカスタマイズできます。
以上の観点から、ハッシュタグターゲティングでは、任意のトピックに直近で強く関心を持っているユーザーにアプローチしたいときに有効と言えます。逆に興味関心ターゲティングは、ユーザーが長期で関心を抱くような、検討期間の長い商材と相性が良いかもしれません。
ハッシュタグターゲティングの設定方法
続いて、ハッシュタグターゲティングの設定方法を解説します。
①TikTok広告マネージャーのキャンペーンタブから[作成]をクリック
②[カスタムモード]を選択
※簡易モードだと、ハッシュタグターゲティングは設定できません。
③目的を選択(※今回はウェブサイトのコンバージョン数を選択します)
④キャンペーン名を設定
⑤キャンペーン予算を設定
⑥[続行]をクリック
⑦広告セット名を設定
⑧ピクセル・最適化イベントを設定
⑨プレースメントを選択
⑩配信対象モードで[カスタム配信対象]を選択
⑪ターゲティング設定の興味・行動欄の検索窓で設定したいハッシュタグを検索、検索結果から該当のハッシュタグをクリック(設定できるハッシュタグに上限はありません)
⑫広告セットの日予算を設定
⑬スケジュールを設定
⑭最適化の目標を選択
⑮入札タイプを選択
⑯[次のステップ]をクリック、クリエイティブを入稿して完了です。
ハッシュタグごとの実績の見方
設定したハッシュタグのうち、どのハッシュタグの成果が良かったのか気になりますよね。そんな時は「カスタムレポート」から確認できます。
カスタムレポートの使用方法は以下です。
①[レポート]タブをクリック
②[カスタムレポート]をクリック
③[作成]をクリック
④[カスタムレポート]をクリック
⑤ディメンションで[ハッシュタグ]をチェック
その他見たいディメンション・データ指標にチェックを入れます。
⑥期間を入力して完了
クリエイティブの考え方
1.ユーザーが求めているコンテンツを動画冒頭のフックにする
ハッシュタグを起点に動画を閲覧しているユーザーは、TikTokのアルゴリズムに任せて流れてくる動画を視聴しているユーザーより、積極的に情報収集をしていそうです。そのため、ユーザーが求めていそうな情報を動画の冒頭で見せることで、手を止め、閲覧してくれる可能性が高まります。
もちろん、コンテンツだけを提供しても自社商品のプロモーションとして成立しないので、動画冒頭にフックとなるコンテンツを仕掛け、後半で自社商品をセールスする流れで動画構成を組み立てると良さそうです。
2.求められているコンテンツはなにか?人気の動画を参考にする
どんなコンテンツが求められているかは、該当のハッシュタグで人気の動画から着想を得るのがおすすめです。
TikTokクリエイティブセンターでハッシュタグを検索すると、過去7日間で人気の関連動画を確認できます。TikTokクリエイティブセンターでの関連動画の見方は以下です。
①TikTokクリエイティブセンターにアクセスし、検索窓で任意のハッシュタグを検索。
②検索結果から関連動画をみたいハッシュタグを選択、詳細ページに遷移
③遷移したページを下にスクロールすると関連動画が出てくるので、見たい動画をクリック
まとめ
本記事では、他の広告媒体にはないユニークなターゲティング手法である「ハッシュタグターゲティング」について解説してきました。
興味関心ターゲティングと似ている側面もありますが、ハッシュタグターゲティングでしかアプローチできないユーザーもいるはずです。
単に興味関心のターゲティングの延長と捉えるか、これまでと異なるユーザーにアプローチできるターゲティングであると捉えるかで、広告の成果も大きく変わってくると考えています。
まずは、実際にTikTokで気になるハッシュタグから動画を見てみて、どんなコンテンツに手が止まったか、ユーザー目線で考えてみるのもおすすめです。