【セミナーレビュー】ネット広告で100%確実に売上がアップする最強の仕組み

【セミナーレビュー】ネット広告で100%確実に売上がアップする最強の仕組み
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5/25に行われた、売れるネット広告社さん×アナグラムによる、「ネット広告で100%確実に売上がアップする最強の仕組み」に、弊社の運用型広告エキスパート森野滋郎が登壇しました。

今回の講演テーマは、「モノが売れない時代に爆発的な売上を上げ続けるための運用型広告アプローチ」。通販会社の経営者の方や、化粧品やサプリメントなどを代表とするような単品リピート通販のサイト運用をされている方などを対象に、運用型広告の定義から、運用型広告との付き合い方についてお話いたしました。テクニックのみのお話ではなく、生活者の変化や運用型広告の特性についても触れており、会場ではメモを取る手が忙しそうな雰囲気でありました。

セミナーの内容を一部抜粋して、レビューしていきます。

モノが売れない時代に爆発的な売上を上げ続けるための運用型広告アプローチ

アナグラム株式会社

運用型広告エキスパート 森野 滋郎(モリノ シゲロウ)

  1. 生活者の変化
  2. 運用型広告とは
  3. 運用型広告で大事なこと
  4. リスティング広告5タイプ理論
  5. 事例紹介

1. 生活者の変化

運用型広告のお話をする前に、まず私たち生活者は近年どのような消費行動をとっているのでしょうか。物販や広告を行う上で、生活者のライフスタイルや消費マインドにアンテナを張り、ざっくりでも実情を把握しておくことは大切です。買う側の状況を理解しないまま、市場とズレた広告を配信しても、誰も欲しいと思ってくれません。

1-1. 1世帯あたりの1年間の支出額は減少傾向にあります

(出典:統計局 家計消費状況調査 四半期平均結果

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2007年は、1世帯あたりの1年間の総支出額430万円でしたが、2013年には400万円以下となっており、年間30万円ほど支出額が下がってきています。支出が下がり、無駄なものをどんどん買わなくなってきて、以前よりモノを売るのが難しくなってきている側面も出てきています。

節約意識が高まり、消費意欲の低下が見られる一方、自分が気に入った付加価値には対価を払うプレミアム消費や、安さより利便性を重視する利便性消費のマインドは年々高まりを見せています。

1-2. 「4つの消費スタイル」分布の推移

(出典:野村総合研究所 生活者1万人アンケート調査

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生活者は単に物を買わないのではなく、ムダ遣いを抑えて、自分の気に入ったモノであればしっかりそれに見合った対価を払うようになってきています。価値のあるモノにはお金を使う。そのモノに価値を感じる人にどうやって届けるか、適切に届けるか、ということがこれまで以上に大事になっています。

2. 運用型広告とは

次に、モノを世の中に届ける役割を担う広告の状況について整理していきます。

まず、2015年の日本の広告費の内、4マス(TV・新聞・雑誌・ラジオ)は前年比でほぼ横ばいか減少ですが、インターネット広告費は前年対比110%(1兆1,594億円)で引き続き大きく伸長しています。そのうち、運用型広告費は前年度121%(6,226億円)となっており、インターネット広告費の中でもひときわ高い伸び率となっています。

そんな昨年対比で伸長している運用型広告とはどのようなものなのでしょうか。ここからは、モノを世の中に届ける役割を担う広告のなかでも、運用型広告のできることや特徴をお話していきます。

■運用型広告とは

インターネット上で、入札やターゲティング、広告文を変動させながら出稿できる広告です。まず、数値でリアルタイムな費用対効果が見えるところが今までの数ある広告手法とは違う点です。また、純広告と違い商材や成果に応じて、即座にさまざまな調整・アプローチができるので費用対効果が高くなりやすい広告です。

■代表選手

Yahoo!プロモーション広告、Google アドワーズ、Criteo、Facebook、Twitter、Instagram、LINE Ads Platform など

■配信種類

検索連動型広告とディスプレイ広告の2種類に分けられます。

検索連動型広告は、検索サイト・ポータルサイトなど(Yahoo!JapanやGoogle)で検索した結果のページ上部に表示される広告で、検索した語句に関連のある広告が露出されます。ユーザーは主体的に情報を探そうとしているので、直接的に働きかけます。(=ユーザーは情報に対して能動的です。)

ディスプレイ広告は、Yahoo!ニュースやアメブロなどを見ているときに表示される広告です。テキスト広告とバナー広告があり、いろいろな配信手法があります。例えばコンテンツターゲットという配信手法はキーワードを設定しますが、設定したキーワードに関連するコンテンツを持ったサイトに広告が配信されます。ユーザーはニュースや天気、ブログを見ようとしている時に広告を掲載するので、間接的に働きかける効果担っています。例えば、好きなモデルさんのブログを見ている時に、ダイエット商品の広告を出しておくようなイメージです。(=ユーザーは情報に対して受動的です。)

■運用型広告の特徴

  1. 狙ったユーザーにターゲティングして広告を出すことができる
  2. リアルタイムに数値を見ながら調整ができる
  3. 無駄な費用を抑制し、浮いた費用を最適な箇所に投下できる

上記のような特徴から、費用対効果を制御しやすく売上を伸ばしやすい広告になっています。

3. 運用型広告で大事なこと

そんな運用型広告で広告を出稿しようと思った時にどのようなことが大事なのでしょうか。闇雲にインターネット上で広告配信をしても、誰にも振り向いてもらえません。振り向いてもらうには、運用型広告の「仕組みと型を正しく理解し、ユーザーのことを想像」することを忘れずに取り組むことが大事です。ここが今日のメインです。

ではまず、「ユーザーの事を想像する」ことがどんなことか、例をもとに考えてみましょう。

Q:中古車販売サービスで「中古車」というキーワードで広告出稿していますが、費用対効果が著しくありません。その理由はなんでしょうか?

Thinking Time・・・・・・さあ中古車というキーワードで検索するユーザーを想像してみましょう。みなさん、ご自身の中でいくつか上がってきたと思います。

答えはざっくり言うと、次の2つの異なるモチベーションが混ざっているためです。

  • 中古車を買いたい人
  • 中古車を売りたい人

今回の例は中古車販売サービスを取り扱っていますよね?

今の状態ですと、「中古車」というキーワードで、中古車を売りたい人にまで、中古車販売の広告が出ているかもしれないですね。それによって、中古車販売のサービスとユーザーのニーズがミスマッチを起こしているので費用対効果が良くない可能性があります。

今回の例のように特に単一ワード(ビックワード)に関しては検索される量も多いため、様々な意味が込められて検索されていることが多いです。しっかりと、商品を届けたい人に、アプローチできるように、キーワードの深度を考えて選別や入札単価を決めていく必要があります。

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また、選定するキーワードの網羅性もとても大切です。中古車の例でみると車系のキーワード×販売、買う…などの掛け合わせキーワードが想定されます。また、まだ車を買うモチベーションはそこまで強くないが、車に触れる機会があるシーンも想定して、キーワードの選定も行います。

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キーワードの選定の仕方は、以下のように行うのが代表的です。

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中古車販売の例から大事なことをまとめます。

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ユーザーを無視した売り方では誰も振り向いてはくれません。どのような人がこの商品を買ってくれるのか、買いたい時にどのようなアクションをするのか想像して、運用型広告のアカウント構成を組むことがとても大事です。

4. リスティング広告5タイプ理論

3まではユーザーを想定してアプローチしていく「仕組み」の話でしたが、ここからはそれを踏まえた戦い方の「型」のお話になります。運用型広告には商材ごとに適した戦い方があります。

運用型広告の配信手法は、使えるものをすべて使った特盛り状態がベストではなく、商材に応じて手法の優先度に強弱をつけ、予算内でいかにベストなポートフォリオ(ここでは投資配分の意)を組めるかが重要です。今回は5つの戦いかたのうち、青汁やサプリメントの単品リピート通販商材にあたる「オリジナルタイプ」の戦い方を見てみます。

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縦軸は獲得数の高低、横軸は獲得単価の高低になっています。右上にいくほど、安い獲得単価でたくさん獲得数が得られるため、必然的に優先度も高くなり、売上に与えるインパクトが大きいものになっています。このように、自社商品から的確な型を導き出し、適切な陣形をとることが、運用型広告で大きな売上を上げる秘訣となっています。もちろん実際は、型をそのままトレースするのではなく、商品・サービス内容によって最適な陣形にカスタマイズしていきます。

セミナーでは、ポートフォリオ右上に位置するコンテンツターゲットを取り上げ、実際の作り方をご紹介しました。

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その他、コンテンツターゲットのほかにも、オリジナルタイプで売上を伸ばした施策事例や、Amazonログイン&ペイメント、NP後払いの導入でぐっとコンバージョン率が上がる例をいくつかご紹介しました。

まとめ

今回のセミナーでは、モノが売れない時代に爆発的な売上を上げ続けるための運用型広告アプローチについてお話をしました。大切なのは、ユーザーの気持ち・行動を考えぬくこと、的確な戦い方をすること。テクニック的な配信手法はこの2点をしっかり押さえた後に続いてこそ、輝くものと言えます。

『誰に何を売っているのか』。いつもこの言葉を背骨に刻んで、すべての戦略、戦術、広告、訴求、キーワードからいつでもユーザーに帰結できるよう自問自答していけばそうそう見失うことはありません。また、ダメだからと言ってすぐに新しい手法に手を伸ばすのではなく、とにかくユーザーのニーズを深く考え抜いてやりきる。ここを忘れず、的確なポートフォリオを組んだ運用型広告の取り組みにしていきましょう。

仮説を立て、勇気をもってチャレンジし続けましょう。本日はありがとうございました!

セミナー登壇後の森野にインタビュー

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会場から真剣な雰囲気と情熱が伝わってきて、こちらも身が引き締まる思いでした。セミナー後も、運用型広告の配信領域や決済方法など幅広いご質問をいただき、私としても非常に学びの多い1日でした。なお、後半は若干ノドが枯れ気味になっていたかもしれません(終わったあとにマイクの存在を思い出しました……)。大変失礼いたしました。暖かく見守っていただいた皆様、本当にありがとうございました。

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