
セールやキャンペーンを多くの方に知ってもらうのには、広告の活用も有効ですよね。しかしながら検索広告では次の理由から思うように取り組めていないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
- 広告の編集によるパフォーマンスへの影響が心配
- 新たに広告を追加したり期日を管理したりする手間が大きい
- 通常の広告とデータが分かれてしまう
そこで活用したいのが「プロモーション表示オプション」です。
プロモーション表示オプションを活用すると、これらの悩みをクリアしたうえで、広告のテキストの下部にセールやキャンペーンの情報を追加表示できます。
この記事では、セールやキャンペーンのときに検索広告で活用したい、プロモーション表示オプションの概要や利用できる広告媒体、設定方法まで解説していきます。


目次
プロモーション表示オプションとは?
プロモーション表示オプションとは、検索広告にセールやキャンペーンの情報を広告や説明文の下に追加で表示できる機能です。
検索広告を提供している広告媒体のうち、Yahoo!広告を除く以下で利用できます。
- Google広告
- Microsoft広告
Google広告では「プロモーションアセット」とも呼ばれますが、この記事では「プロモーション表示オプション」に統一してお話します。
プロモーション表示オプションを適用するメリット
セールやキャンペーンを効果的にユーザーに届けるためには、スムーズな導線で利便性を高めることが重要ですよね。プロモーション表示オプションは、こうした課題を解決し、効率的な運用を実現できる便利な機能です。ここでは、具体的なメリットを3つご紹介します。
① パフォーマンスデータがリセットされない
自動入札を活用するアカウントが増える中で、広告の差し替えによる学習データのリセットは避けたい課題です。プロモーション表示オプションは、広告配信中に内容を追加・編集してもパフォーマンスデータがリセットされず、エンジン学習に悪影響を与えません。
② キャンペーンページへの直接リンクが可能
プロモーション表示オプションは、広告本体のリンク先とは別のURLを設定できます。ユーザーを対象のセールやキャンペーンページへ直接誘導でき、余計なクリックを減らしてスムーズにコンバージョンに繋げられます。
③ 表示期間を事前設定できる
セールやキャンペーンは期間が決まっており、掲載期間の管理は煩雑になりがちです。プロモーション表示オプションでは掲載の開始日や終了日を事前に設定できるため、スケジュールに基づいた管理がしやすくなっています。
そのため、キャンペーン期間を超えても広告が出続けるようなミスも回避できます。
プロモーション表示オプションで設定できる内容
プロモーション表示オプションで設定できる項目は以下の4つで、必須項目と任意項目に分かれています。
項目 | 任意/必須 |
---|---|
年中行事 | 任意 |
アイテム | 必須 |
プロモーションタイプ | 必須 |
プロモーションの詳細 | 任意 |
年中行事(任意項目)
上図の赤枠で示された「年中行事」の項目は、プルダウン形式で選択できます。年中行事は開始・終了日の利用期間が決まっているものと、通年設定できるものの2種類あります。任意項目ですが選択することで、プロモーション内容をより強調して表示できます。
Google広告で利用期間が決まっている行事
行事 | 開始日 | 終了日 |
---|---|---|
新年 | 12 月 1 日 | 2 月 28 日 |
年末 | 12 月 15 日 | 1 月 15 日 |
エピファニー | 12 月 15 日 | 1 月 31 日 |
旧正月 | 1 月 15 日 | 3 月 1 日 |
バレンタインデー | 1 月 15 日 | 2 月 28 日 |
カーニバル | 2 月 1 日 | 3 月 31 日 |
ホーリー祭 | 2 月 1 日 | 3 月 31 日 |
女性デー | 2 月 15 日 | 3 月 31 日 |
過ぎ越しの祭り | 2 月 15 日 | 5 月 1 日 |
イースター | 3 月 1 日 | 4 月 30 日 |
父母の日 | 4 月 15 日 | 8 月 1 日 |
レイバーデー* | 4 月 15 日 | 9 月 15 日 |
ローシュハッシャーナー | 8 月 15 日 | 11 月 1 日 |
ディワリ祭 | 9 月 1 日 | 12 月 1 日 |
ナヴラトリ | 9 月 15 日 | 10 月 31 日 |
ハロウィーン | 10 月 1 日 | 11 月 15 日 |
光棍節(独身の日) | 10 月 15 日 | 11 月 30 日 |
ブラックフライデー | 10 月 15 日 | 12 月 15 日 |
サイバーマンデー | 10 月 15 日 | 12 月 15 日 |
クリスマス | 11 月 1 日 | 1 月 15 日 |
聖ニコラウスの日 | 11 月 1 日 | 12 月 31 日 |
ハヌカ | 11 月 15 日 | 1 月 31 日 |
*がついている行事は日本語では利用できません。
日本語のみで利用可能なものも用意されています。
行事 | 開始日 | 終了日 |
---|---|---|
お歳暮 | 11 月 1 日 | 12 月 31 日 |
Google広告で利用期間が決まっていない行事
- 新学期
- 母の日
- 父の日
- 独立記念日
- 建国記念日
- シーズン終了
- ウィンターセール
- サマーセール
- オータムセール
- スプリングセール
- ラマダン
- イード アルフィトル
- イード アルアドハー(犠牲祭)
Microsoft 広告に用意されている年中行事はGoogleとほぼ同じですが、以下のとおりどちらかにしかない行事もあります。
Microsoftのみにある行事
- ボクシングデー
- 御公現の祝日
Googleのみにある行事
- 建国記念日
- シーズン
一覧については以下をご参考ください。
※参考:プロモーション表示オプション: さまざまな行事でスペシャル オファーを強調表示する-Microsoft社ヘルプ
アイテム(必須項目)
商品名やサービス名を入力します。設定できる文字数は最大半角20文字(全角10文字)と文字数が限られているため、要点を簡潔に絞って記載するのがいいでしょう。
プロモーション タイプ(必須項目)
アイテムで記載した商品の割引額、もしくは割引率を表示できます。下記の4つの中から選択し、実際の割引額、もしくは割引率を手動入力します。
- 割引額
- 割引率
- 最大割引額
- 最大割引率
プロモーションの詳細(任意項目)
割引になるためのお買い上げ金額の下限やクーポンコードなどのプロモーションコードを表示できます。プルダウンで「次の金額以上お買い上げの場合」or「プロモーションコード」を選択し、半角15文字以内で条件金額もしくはプロモーションコードを入力します。
プロモーション表示オプションの設定方法
Google広告のプロモーション表示オプションの設定は、他の広告表示オプションの設定と同じく「アセット」の作成画面から行います。
Google広告の管理画面左メニューの「アセット」から「アセット」を選択します。
①[追加先] からプルダウンでプロモーション表示オプションを適用したい単位をアカウント、キャンペーン、広告グループから選択します。
➁[年中行事]※任意
プルダウンで選択します。表示しておくことで選択することで、プロモーション内容をより強調して表示できます。※該当する行事がない場合には「なし」を選択
③[言語]※必須
プルダウンで選択します。
④[プロモーションタイプ]※必須
プルダウンで下記の4つの中から今回アピールしたい内容を選択します。
- 割引額
- 割引率
- 最大割引額
- 最大割引率
次に選択したプロモーションタイプに該当する割引額・割引率を入力します。
⑤[アイテム]※必須
商品やサービスの名称を、半角20文字(全角10文字)以内で入力します。日本語表記の場合「[アイテム]が95%オフ」というように接続詞が固定となります。日本語として違和感がないか、プレビューでチェックすることをおすすめします。
⑥[最終ページURL] ※必須
広告をクリックした際に表示したいページを設定します。遷移先のページの内容がプロモーションの内容と合致する必要があります。
⑦[プロモーションの詳細]※任意
「〇〇円以上のお買上げ」など、条件や割引コードを表示することが可能です。以下から選択可能です。※特に使用しない場合は「なし」を選択します。
- 次の金額以上のご注文
- プロモーションコード
⑧[プロモーションの日付]※任意
広告表示オプションに表示される日付を任意で設定可能です。日付は単にテキストとして表示されるだけで、広告表示オプションの表示期間を決めるものではありませんので、注意が必要です。
⑨[アセットのスケジュール設定]※任意ですが設定を推奨
プロモーション表示オプションの配信期間を設定する場合の設定について説明します。
期間が決まっている年中行事を広告の対象に選んだ場合、広告配信期間はその行事の期間内に限定されます。ただし、行事の期間内であれば、配信期間を短縮することは可能です。もし年中行事で決まっている期間以外の日程で配信したい場合は、年中行事の選択を「なし」に変えて、プロモーションの開始日と終了日を入力しましょう。
プロモーションを表示する曜日や時間を、もっと細かく決めたい場合は、[曜日と時間帯] で設定できます。
なお、Microsoft広告の設定は、Google広告とほぼ同じ手順で進められるため、ここでは割愛します。詳細な設定については、こちらの「広告表示オプションについて」をご確認ください。
プロモーション表示オプション利用時の注意
プロモーション表示オプションは自由形式の入力内容が多いですが、表示できない内容やNGとされている事項が定められています。GoogleとMicrosoftの公式ヘルプでそれぞれ記載されている内容は大きく変わりません。
以下に、不承認となるおもな原因を挙げておきます。あたりまえではありますが、誤解を招いたり不正確な内容だったり、ユーザーにとって不利益となるような利用方法はNGです。
- ランディングページにプロモーションの詳細が記載されていない
- [プロモーション コード] 欄へのプロモーション コードではないテキストの入力
- 特定のユーザーのみに限定してのプロモーションの提供
- プロモーション費用を相殺するために、プロモーション アイテムに追加費用を加えることはできません
- プロモーションのタイトルは、明確、簡潔かつ正確で、特定のプロモーション オファーの価値のみを表すものである必要があります
参考:プロモーション表示オプションの要件 - Google広告 ヘルプ
参考:広告表示オプションに関するポリシー - Microsoft 広告ヘルプ
Microsoft広告ではGoogle広告と比べ、より具体的なポリシーの記載がありますので、あらかじめ確認しておくのをおすすめします。
まとめ
プロモーション表示オプションを使うことで、セールやお得なキャンペーン情報を目立たせて表示できます。短期間のセールやキャンペーンでも、広告文を毎回変更したり広告のパフォーマンスデータがリセットされる心配もないので、気軽に取り入れやすいのが魅力です。
また、長期休暇や土日祝などの営業時間外に実施されるキャンペーンでも、事前に配信期間の設定ができ、お休みの日に手動で対応する必要がないのも有難い機能ですね。
今後セールやキャンペーンを開催する際は、プロモーション表示オプションの活用も検討してみてはいかがでしょうか。
