Meta広告マネージャの「内訳」とは?種類から表示方法を解説

Meta広告マネージャの「内訳」とは?種類から表示方法を解説

たとえば時間帯別や年齢別、配置など、Meta広告の成果を広告管理画面上でもう少し詳しく確認したい時がありますよね。そこで役立つのがMeta広告の「内訳」機能です。

内訳機能を利用すると、掲載結果をいくつかの項目ごとに分類して確認できます。これによって、パフォーマンスをより詳しく把握でき、すぐさま配信の調整にも役立てられます。データをエクスポートしてExcelなどで集計する必要がない場合にはぜひ活用したい機能です。

今回はMeta広告の「内訳」で確認できる項目の種類から使い方までを分かりやすく解説します。


内訳の種類

確認できる内訳の項目は、下記の5つのカテゴリに分かれています。

  • 時間
  • 利用者層データ別
  • 地域別
  • 配信
  • アクション

各カテゴリから分類したい項目を選択して利用できます。それぞれ、選択できる項目をみていきましょう。

カテゴリ項目
時間
2週間
利用者層データ別年齢
性別
年齢・性別
オーディエンスセグメント
地域別
国とオーディエンスセグメント
地域(都道府県)
ビジネスの所在地
DMA地域
配信配置(Facebookフィードなど、表示された場所)
プラットフォーム
時間帯(広告アカウントの時間隊)
時間帯(閲覧者の時間帯)
インプレッションデバイス
プラットフォームとデバイス
配置とデバイス
メディアタイプ
製品ID
アクションコンバージョンデバイス
カルーセルカード
リンク先
投稿へのリアクションタイプ
ブランドカテゴリ
動画音声
動画再生タイプ
ダイナミッククリエイティブの要素
(※ダイナミック広告を配信している場合のみ表示)
画像・動画・スライドショー
テキスト
見出し(広告設定)
説明
コールトゥアクション
ウェブサイトURL

内訳の使い方

では実際にどのように内訳機能を使えばよいのか、確認方法と活用例をご紹介していきます。

内訳を確認する方法

内訳は「キャンペーン」「広告セット」「広告」別に確認可能です。今回は例として「キャンペーン」ごとに、「過去7日間の日別実績」を確認していきましょう。

広告マネージャのキャンペーン画面で、「内訳」を選択します。

表示されたプルダウン内のカテゴリ「時間」にカーソルを合わせると、項目の一覧が表示されるので、「日」を選択しましょう。

日ごとに指標が表示されます。

また、内訳の結果はExcelファイルでダウンロードもできます。Excel上でフィルターを使った並び替えなどを行いたい場合に利用しましょう。

内訳を反映した状態で「エクスポート」を選択すれば、csvファイルがエクスポートされます。他のファイル形式を利用したい場合や、日時を指定して定期的にエクスポートしたい場合は、「▼」より設定可能です。

内訳の活用方法

確認できる内訳の項目は多いため、どれを確認するのが効果的かわかりづらいですよね。ここではよく利用する項目をご紹介していきます。

時間(日・月):成果の比較や変化を確認する

一定の期間まとまった数字だと、期間によってどのように変化しているのか分からずトレンドがつかめませんよね。そんなときに使いたいのが「時間」の内訳です。

前月の数値と比較する際には「月」。ターゲティングやクリエイティブの変更による影響を把握したい場合には「日」といった具合に、比較対象にあった粒度の項目を選択するといいでしょう。

利用者層データ別:リーチ不足で機会損失になっている利用者層を見つける

年齢や性別など、ユーザー属性ごとにパフォーマンスを確認できます。より注力するべき属性、あるいは逆に費用対効果の改善が必要な属性を把握可能です。

また「オーディエンスセグメント」を選択すると、新規ユーザーと既存ユーザーごとに成果を確認できます。確認するには、事前に広告アカウントでオーディエンスの設定が必要です。

参考:Create audience segments in Meta Ads Manager | Metaビジネスヘルプセンター 

広告を届けたいユーザーが想定通りに広告に反応してくれているのか確認し、クリエイティブやターゲティングの見直しに繋げていきましょう。

配置・プラットフォーム:配信面ごとの成果を確認する

InstagramやFacebookのプラットフォームごとに、配信面(フィードやストーリーズなど)ごとに成果を確認できます。1つの広告でも配信面ごとに見られるタイミングも使われ方もさまざまであるため成果が異なる場合が多く、配信先ごとの傾向を掴むのに便利です。

もし一部の配信面だけ成果が伸び悩んでいる場合、「配置ごとのアセットカスタマイズ」でクリエイティブを配置面ごとに変更したり、成果の良い配信面に集中したりといった判断や改善が可能です。

配置ごとのアセットカスタマイズの設定方法など、詳細は下記の記事をご参考ください。

製品ID:配信された商品ごとの傾向を把握する

ダイナミック広告は登録したフィードの情報を元に動的に商品が配信される広告メニューです。

実際にどの商品が表示されているかは、「配信」カテゴリの「製品ID」より確認できます。

ダイナミック広告のクリック率やコンバージョン率が変化したら、「製品ID」を一度確認することをおすすめします。

もし掲載商品の変化に比例してクリック率やコンバージョン率が下がった場合は、特定の商品が要因であれば配信商品から除外したり、もしくは過去好調だった時に売れていた商品やその商品カテゴリだけを切り出した広告を別途追加するなど検討しましょう。

参考:コマースマネージャでカタログからアイテムを削除する方法 | Metaビジネスヘルプセンター

なお、「製品ID」で表示される商品ごとの数値は推定値(※)です。あくまで傾向を掴むための参考値として確認しましょう。

※管理画面上の内訳で製品IDの詳細説明に「この値は推定値です。」と記載があります

複数の項目を組み合わせて成果を確認する

また、項目によっては組み合わせて表示することで、より細分化して成果を確認できます。

例えば配信年齢を変更した際、変更前~変更後の期間の成果を「時間」×「年齢」を掛け合わせて表示することで、変更前と変更後に配信年齢の推移や成果を比較が可能です。

なお、項目によって組み合わせできるものとできないものがあります。カテゴリ別に組み合わせ表示できる項目をまとめたので、参考にしてください。

縦軸が元になるカテゴリ項目、横軸が組み合わせるカテゴリ項目です。

(2024年11月時点)

〇:全ての項目で組み合わせ可能

△:一部項目のみ、組み合わせ可能

※△は、アクションカテゴリ内の下記項目のみ組み合わせできます

  • カルーセルカード
  • リンク先
  • ブランド
  • カテゴリ
  • 動画再生タイプ

組み合わせられる項目は基本2つまでで、同じカテゴリ内の項目は組み合わせできません。ただし、例外もあります。「時間カテゴリ」と「利用者データカテゴリ」と「アクションカテゴリ」の一部項目(カルーセルカード、リンク先、ブランド、カテゴリ、動画再生タイプ)は最大3つまで組み合わせ可能です。

内訳を利用する際の注意点

配信成果を詳しく分析するのに内訳機能は有効ですが、利用にあたり注意したいことがいくつかあります。

内訳ごとの合計と指標全体の合計が一致しない場合がある

ユニーク指標(主に指標名称に「ユニーク」が付くもの)は、内訳ごとの合計と指標全体の合計が一致しない場合があるため、注意が必要です。

ユニーク指標は、サンプルデータに基づく推定値です。

参考:ユニーク指標 | Metaビジネスヘルプセンター

そのため、「内訳ごとの合計」と「指標全体の合計」それぞれで推定値の算出が行われるため、合計数値が一致しません。

参考:広告指標の合計が一致しない場合のトラブルシューティング | Metaビジネスヘルプセンター

そのため、ユニーク指標で成果を確認する場合は、推定数値であることを念頭に置いて、内訳ごとの合計を元に参考数値として内訳ごとの差を比較するのがおすすめです。

まとめ

いざ分析しようと思ったときに手間や時間がかかると分析自体に腰が重くなりますよね。「内訳」を使って主要なデータを簡単に分析することで、効率よく改善のヒントを見つけられるでしょう。

ただし、行き当たりばったりでデータ分析を行ってしまうと、けっきょく時間や手間がかかってしまいます。「配置によってこんな違いがあるはず」「パフォーマンスが落ちているのは、広告クリエイティブの変更で配信される年齢層が変わったからでは?」と言った具合に、仮説を考えてから検証を目的として行うと、効果的な分析ができます。

ぜひ内訳機能を利用して、クイックに傾向の把握や仮説検証、対策を行ってみてくださいね。

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