
X広告を運用していると、広告に対して様々な内容のリプライがついたりしますよね。商品やサービス、広告に関するリプライだけでなく、まったく関係のないリプライや悪意のあるリプライがついている際に、どう対応していくべきなのか、迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、X広告についた様々なリプライに対して、広告運用者ができる対応について解説していきます。


目次
リプライの内容は大きく3種類に分けられる
まず、発生するリプライを大きく3つに分け、どのように対応していくと良いのかをまとめていきます。
今回は、ネガティブなリプライに限って、以下の3パターンに分類します。
①広告、あるいは商品やサービスに関する批評のリプライ
②商品やサービスに関して、事実に反する内容や誇大表現でのリプライ
③広告、あるは商品やサービスと全く関係がないリプライ
それぞれのリプライの例と、コメントに対する推奨対応、その理由を説明していきいます。
①広告、あるいは商品やサービスに関する批評のリプライ
例)
- 料金が高額過ぎる…
- (広告クリエイティブに対して)日本語が読みにくい
- (広告クリエイティブに対して)その画像じゃ商品の特徴が伝わらない
おすすめの対応:リプライの量や自社アカウントのイメージを踏まえた上で、可能であれば返答する。商品やサービス、広告コミュニケーションの改善に活かす。
広告、あるいは商品やサービスに関する批評に関しては、真摯に受け止め、サービス改善や広告クリエイティブの改善に務めていくことが良いでしょう。なぜなら、ユーザーのリアルな意見は、サービス改善、広告クリエイティブの改善にとって有益な情報となるからです。広告クリエイティブであれば、表現等に問題ないかを確認して素早く変更することなどが可能なケースも多いため、時間のかからない改善はすぐに取り組んでいきたいですね。
目の前の広告の成果のことを考えると、ネガティブなコメントはできるだけ他のユーザーの目に映らないようにしたいと思ってしまうかもしれません。しかし、長期的に見ればサービス改善、クリエイティブ改善を行える機会でもあります。更に収益拡大に繋げられるチャンスだと捉えて、ユーザーの意見を受け止めて次に活かすのがおすすめです。
また、本来、ひとつひとつのリプライに対して返答することが理想ではあります。しかし、現場の判断のみでリプライを返答することができないなどの事情がある場合は、リプライは受け止めるのみに留めてサービスや広告クリエイティブの改善を進め、別の形でユーザーに改善結果を報告をしていけるとよいでしょう。
②サービスに関して、事実に反する内容や誇大表現でのリプライ
例)
- このサービスは詐欺だ
- こんなサービスを使っても何も意味がない
おすすめの対応:正しい情報を返答する
例のように、過大な表現で否定してくるリプライや、実際に提供しているサービス内容に反するリプライがくる場合があります。このようなリプライに対しては、まずはコメントに返信する形で正しい情報を丁寧にお伝えしましょう。
もし会社的に現場の判断で返信することができないなど、すぐに返信ができない場合は、他に広告を見たユーザーに不信感を与えてしまう恐れがあるため、対象リプライの非表示設定を行うことをおすすめします。
あまりにも事実に反するリプライなどが多い場合は、広告クリエイティブや遷移先のWebサイトに問題点がないかも確認しておくと安心です。もし、ユーザーの誤解を招きやすい表現などがあった場合は、一度広告を停止して改善を行った後、配信を再開しましょう。
また、引用ツイートで事実に反する内容が投稿されていた場合、引用元の広告を削除することは可能ですが、ユーザーの引用ツイートは削除することができません、そのため、配信前にクリエイティブやWebサイトに問題点はないか再確認しておきたいですね。
③広告、あるいは商品やサービスと全く関係がないリプライ
例)
- 関係ないGIF・画像など
- 関係ないサイトや記事へのURL
- 関係ない時事ネタ・社会問題への批判
- (日本向け・日本語での配信で)外国語の長文が書かれている
おすすめの対応:リプライを非表示にし、加えてXに報告を行う
例のように、サービスや広告ともほとんど関係ないような内容のコメントがつくケースもあります。
広告を見る他のユーザーにただ不快感を与えるだけの情報は、サービスイメージの低下にも繋がってしまいます。そのため、特定のリプライを非表示にする設定を行ったり、Xへ対象のリプライを報告するなどの対応をするようにしましょう。
広告についたリプライの確認方法
それでは、実際に広告についたリプライの確認方法を説明します。
広告マネージャーの広告タブにて、リプライを確認したい広告の日付をクリックします。
すると、実際のX上の広告に遷移し、リプライを確認することができます。リプライに対しコメントを行う手順は通常のXと同様です。
リプライへの対応方法と手順
X広告では、他のユーザーのリプライを削除することはできません。そのため、もし悪質なリプライや他のユーザーに悪影響を与えるリプライがあまりにも多く発生し、ブランド毀損に繋がる可能性が高いと判断した場合は、以下の対応を検討しましょう。
- リプライを非表示にする
- リプライできるユーザーに制限を設ける
- 対象リプライを報告する
リプライを非表示にする
リプライを非表示にする機能を利用することで、指定のリプライを他のユーザーのタイムライン上で非表示にすることができます。リプライを非表示にしても、そのリプライを作成したユーザーには通知されません。
非表示にしたいリプライの右上にある「…」メニューから「返信を非表示にする」を選択すれば、設定は完了します。
しかし、完全に非表示にできるわけではなく、「非表示の返信」マークをクリックすると、第三者もツイート主が非表示設定したリプライを見ることができます。
非表示に設定したリプライの「…」メニューから、「返信の非表示を解除」を選択することで、非表示を解除することも可能です。
自社への批評と捉えられるリプライは全て非表示にするなどの対応をしてしまうと、かえってユーザーから信頼に欠けるサービスと思われてしまう可能性もあるため、広告やサービスと全く関係がないリプライのみを非表示にすると良いでしょう。
リプライできるユーザーに制限を設ける
広告や商品に興味を持っているユーザーのみからのリプライに限定することで、全く関係のないリプライが発生しにくいような環境を作ることが可能です。
設定は、広告を新規作成する際にのみ行なえます。作成済みの広告での変更はできず、広告を新しく作成する必要があります。
広告を停止・複製すると、それまでその広告についていたインプレッションやエンゲージメントなどがリセットされてしまいます。そのため、複製して同じ内容で配信したが、以前ほど配信ボリュームが伸びなかったなど、広告の成果そのものに影響が出る可能性がある点に注意しておきましょう。
それでは手順を見ていきましょう。
広告マネージャーにて「クリエイティブ」をクリックし、「作成画面」をクリックします。
デフォルトでは、「すべてのアカウントが返信できます」が選択されています。今回は制限をかけたいため、「フォローしているアカウント」あるいは「@ツイートしたアカウントのみ」のどちらかを選択し、公開をすれば設定完了です。
「フォローしているアカウント」は、自社アカウントのフォロワーからのリプライのみに限定されるため、全く関係のないリプライを防ぎつつも、ユーザーの反応を見たい方におすすめです。
「@ツイートしたアカウントのみ」は、自社アカウントで@ツイートをしたユーザーからのリプライに絞れるため、すべてのユーザーからリプライを受け付けたくない場合に設定すると良いでしょう。
対象リプライを報告する
もしXのルールや利用規約に違反していそうなリプライが来た場合、Xに報告しておきましょう。報告をすることで、Xが報告対象のアカウントやツイートを調査してくれます。ポリシーに違反していると判断された場合、Xから警告やアカウントの永久凍結など、違反の内容に応じた措置が行われます。
それでは、報告の手順を見ていきましょう。
報告対象のリプライの上部にある「…」メニューをクリックし、「ツイートを報告」を選択後、指示に沿って入力を進めていけば、報告完了です。
また、報告を進めていくと最後に対象ユーザーをブロックするかどうか選択することができ、ブロックしたアカウントには広告が配信されなくなります。明らかに自社のビジネスに悪影響を及ぼしそうなアカウントであれば、ブロックを行っても良いでしょう。
まとめ
批判的なリプライが発生すると、他のユーザーへの影響が怖くて、リプライができるユーザーに制限をかけたくなってしまうかもしれません。
しかし制限をかけることで、貴重なユーザーの声を聞く機会を失うことになり、事業改善の機会を1つ失うデメリットがあります。
必要以上の制限は設けないようにすることで、広告の成果と事業改善の機会の2つを得る運用をしていきたいですね。
