2021年12月22日、Facebook広告の「キャンペーンの目的」をこれまでの11種類から6種類に集約すると発表がありました。
参考:Simplifying campaign objectives with Outcome-Driven Ad Experiences|Meta for Business
本アップデートは、2022年の年末までに完全適用できるように、四半期ごとに段階的に展開される予定です。
本記事では、新しいキャンペーンの目的の詳細と集約するにいたる背景を解説していきます。
キャンペーンの目的を11種から6種に集約へ
現在、キャンペーンの目的は全11種類用意されており、購買行動の3つのフェーズ(認知・検討・コンバージョン)ごとに分類されています。しかし今後は、購買行動の3つのフェーズによる分類は撤廃されて、全6種類に集約されます。
どのように集約されるのかは、次をご確認ください。
キャンペーンの目的(現在) | キャンペーンの目的(今後) |
---|---|
ブランドの認知度アップ リーチ 動画の再生数アップ | 認知 |
トラフィック | トラフィック |
エンゲージメント 動画の再生数アップ メッセージ コンバージョン | エンゲージメント |
リード獲得 メッセージ コンバージョン | リード |
アプリのインストール | アプリの宣伝 |
コンバージョン カタログ販売 来店数の増加 | 売上 |
キャンペーンの目的の選択肢がシンプルになって、今までどれを選べばいいのか分からない、迷っていた方はだいぶ選びやすくなりましたね。
新しいキャンペーンの目的の選び方は、下記をご参考ください。
キャンペーンの目的 | 適したケース | 目標 |
---|---|---|
認知 | 自社の広告に関心を持ち、広告を覚えていてくれる可能性の高いユーザーへ広告を配信したい | ・ブランドの認知度アップ ・リーチ ・動画の再生数アップ |
トラフィック | ウェブサイトやアプリ、Facebook イベントなどのリンク先に誘導したい | ・リンクのクリック ・ランディングページのビュー |
エンゲージメント | 投稿のエンゲージメントや動画の再生数、ページへのいいね!、クーポンの利用、イベントへの参加などを促したい | ・いいね!、コメント、シェア ・動画の再生数アップ ・メッセージ |
リード | 名前や電話番号、Eメールアドレスなど、見込み顧客の情報(リード)を集めたい | ・インスタントフォーム ・通話 ・登録 ・メッセージ |
アプリの宣伝 | アプリをインストールして使い続けてくれるユーザーを増やしたい | ・アプリのインストール ・アプリイベント |
売上 | 自社の商品やサービスを購入してくれそうなユーザーの広告を配信したい | ・コンバージョン ・カタログ販売 ・メッセージ |
よりマーケティング目標を達成しやすいインターフェースへ
現在、Facebookは、広告主のマーケティング目標を達成しやすくするためのプロジェクト「ODAX(Outcome-Driven Ad Experiences)」を立ち上げて、成果につながる最適なキャンペーン設計ができるように、広告マネージャのインターフェースを再設計しています。「キャンペーンの目的」を集約するのも、広告主がマーケティング目標を達成しやすくするためものといえます。
近年の広告技術の高度化により広告マネージャの設定が徐々に複雑になってきており、特に現在のキャンペーンの目的は11種類と多く、各々の違いを理解していないとどれを選べば良いのか迷ってしまうことも少なくありません。
また、キャンペーンの目的を集約することで今後、次のことが可能になります。
- 目標をシンプルにすることで、マーケティング業界でよく使われる目標とFacebook広告の目標が合致し、広告主がマーケティング目標を達成しやすくなる
- クロスチャネルコンバージョン(ウェブサイトとアプリ、ウェブサイトとショップなど)の最適化が利用可能に
- 広告マネージャでガイダンスを表示することで、成果につながる最適なキャンペーンが作成できるように
実際、Facebook広告の広告マネージャのインターフェースの更新頻度は高く、機能も複雑になってきているので、設定するための選択肢がシンプルになってガイダンス表示が充実してくるのは、広告運用者にとってもうれしいですね。
まとめ
Facebook広告において、ターゲティングやクリエイティブなども大切ですが、キャンペーンの目的が適切でなければ元も子もありません。成果を出すための第一歩となる「キャンペーンの目的」がより適切にシンプルになることで、広告主は自社のマーケティング目標と合った目標を選択でき、より成果を重視した広告運用が可能になります。
今後、広告マネージャが成果を重視したインターフェースに移行していくことで、Facebook広告施策の拡大もよりしやすくなっていくのではないでしょうか。