
たとえWeb上であっても、問い合わせをする際にはフォームから連絡を行うだけではなく、すぐに対応してほしかったり、説明の難しい悩みを直接相談したかったりする場合には、電話を利用することもありますよね。
実はFacebook広告には、広告から直接電話を発信できる広告フォーマットがあります。
今回は、Facebook広告で利用できる「電話発信広告」について、概要から設定方法までわかりやすく解説していきます。
目次
Faebookの電話発信広告とは?
Facebookの電話発信広告とは、広告内の「今すぐ電話」ボタンをタップすることで指定された電話番号に発信ができるモバイル限定の広告フォーマットです。
電話発信広告の種類
電話発信広告には2つの種類があります。
電話をかけてもらうことを目的とした「通常の電話発信広告」と他の目的に加えて電話をかけられるように選択肢として増やすことを目的とした「電話番号表示オプション付きの電話発信広告」に分かれます。
詳細は以下の通りです。
通常の電話発信広告
通常の電話発信広告とは、写真広告や動画広告に「今すぐ電話」ボタンが表示される広告です。
引用:電話発信広告について
利用者が広告を見たときに、画像や動画内に表示される「今すぐ電話」ボタンをタップすると、直接電話でユーザーは問い合わせることができます。
利用者が広告をタップすると、リンク先として設定した電話番号があらかじめ入力された状態で発信画面が開きます。その後、利用者にその番号にかけるように促すメッセージが表示されますが、通話せずにその画面を終了することもできます。
電話番号表示オプション付きの電話発信広告
広告をタップすると、発信画面ではなくビジネスのウェブサイトが開き、ウェブサイトの下部に、「電話する」ボタンが表示されます。
リンク先として設定した電話番号があらかじめ入力された状態で発信画面が開きます。その後は通常の電話発信広告と同様で、利用者に電話をかけるよう促すメッセージが表示されます。ユーザーは電話をかけずに画面を終了することもできます。
設定可能な目的と配置場所
電話発信広告は、通常のFacebook広告と同様で以下を設定する必要があります。
- キャンペーン単位で配信目的
- 広告セット単位で配置オプション
電話発信広告内でも設定できる項目は異なりますので、以下の表で確認しましょう。
電話発信広告の種類 | 配信目的 | 配置オプション |
---|---|---|
通常 | 「リード獲得」:広告は通話に最適化されます。 | Facebookニュースフィード |
「トラフィック」:広告はリンククリックに最適化されます。「リード獲得」:広告は通話に最適化されます。 | 「自動配置」または
| |
電話番号表示オプション付き | 「コンバージョン」:コンバージョンイベントに最適化されます。 |
電話発信広告の課金タイミング
主にCPC課金とCPM課金があり、配信の目的によって異なります。それぞれキャンペーンの目的ごとの課金タイミングは次の通りです。
目的 | 利用シーン | 課金方法 |
---|---|---|
トラフィック | リンク先URL (LP)へユーザーを誘導したい | CPM/CPC |
リード獲得 | ユーザー情報(名前/電話番号/Eメールアドレスなど)を獲得したい | CPM |
コンバージョン | 購買や登録などユーザーに起こしてほしいコンバージョンアクションがある場合 | CPM |
CPC課金では、電話発信ボタンをユーザーがクリックしたタイミングで課金が発生します。一方CPM課金では、電話発信のクリックに関係なく広告が表示された段階で課金が発生します。
電話発信広告の設定方法
通常の電話発信広告と広告表示オプション付きの電話発信広告、それぞれの設定方法を説明します。
通常の電話発信広告の設定方法
1.キャンペーンの項目から左上の「+作成」をクリック
2.キャンペーンの目的を「トラフィック」もしくは「リード獲得」を選択し「次へ」をクリック
3.広告セット内で設定したい内容を記入したら「次へ」をクリック
<配信目的「リード獲得」>
4.配信目的によって設定方法が異なりますので、以下から詳細を確認し設定します。
「トラフィック」:[トラフィック]セクションで[ウェブサイト]を選択します。
「リード獲得」:[リード方法]セクションで[電話]を選択します。
5.その他の詳細を記入し「次へ」をクリック。
6.フォーマットに「シングル画像または動画」を選択します。
7.「クリエイティブ」セクションで、配信に必要な事項を記入します。
8.配信目的「トラフィック」を選択した場合のみ、リンク先を配信目的ごとに設定します。
9.「電話番号」の欄で国番号(日本:+81)をドロップダウンメニューから選択して、ビジネスの完全な電話番号を入力します。
10.「トラッキング」セクションで情報を追加しその他設定ができたら完了を選択
広告表示オプション付きの電話発信広告の設定方法
1.キャンペーンの項目から左上の「+作成」をクリック
2.キャンペーンの目的を「コンバージョン」を選択し「次へ」をクリック
3.広告セット内で設定したい内容を記入したら「次へ」をクリック
4.「コンバージョンイベントの場所」で、「ウェブサイト」を選択します。
5.その他の詳細を記入し「次へ」をクリック。
6.フォーマットに「シングル画像または動画」を選択します。
7.「クリエイティブ」セクションで、広告配信に必要な設定を行います。
8.「リンク先」で「ウェブサイト」を選択します。
9.「電話発信広告」で、「ウェブサイトに電話発信広告を表示する」の横にあるチェックボックスをオンにします。
10.「電話番号」の欄で国番号をドロップダウンメニューから選択して、ビジネスの完全な電話番号を入力します。
11.その他設定事項を記入できたら完了を選択。
電話発信広告の注意点
電話発信広告は、他の広告とは違った仕様があり、正しく理解しておかないと思うように活用できません。ここでは、電話発信広告を活用する際に気をつけておきたいポイントを3つご紹介します。
電話発信の成果確認方法に注意する
配信の目的によって測定指標が異なるので、注意が必要です。
それぞれの目的ごとのレポート確認方法は以下になります。
目的 | 測定指標 |
---|---|
トラフィック | リンククリック |
リード獲得 | 電話お問い合わせ数 |
コンバージョン | 推定通話確認クリック数 |
配信の目的が「トラフィック」と「リード獲得」の場合、電話でのお問い合わせを増やすことを目的としています。
一方配信の目的が「コンバージョン」の場合、目的は設定されたコンバージョンを増やすことです。
そのため、電話でのお問い合わせは目的としては含まれませんので、ご注意ください。
最適化対象のコンバージョンの値として含まれずに「推定通話確認クリック」という指標で発信画面をタップした利用者のおおよその人数を示す項目で確認可能です。
全ての電話発信数が荷電数とは限らない
「通話確認クリック」は電話発信ボタンを押した回数です。そのため、実際に通話できた回数とはズレる可能性が高く、正確ではないことに注意が必要です。。例えば、電話に出る前に電話を切ってしまう場合や、誤タップなどがあります。
電話対応が可能な時間にのみ配信するようにする
電話発信広告を配信する際には、電話が受け取れる状態でいることが大事です。電話に出れないなどユーザーにとって不便な状態ですと、ネガティブなイメージを与えてしまうことがあります。
そのため配信する場合は、電話が受け取れる時間帯にしたり、24時間対応したい場合はカスタマーサービスで自動音声や自動応答などでユーザーが連絡を取れる状態にしておきましょう。
設定方法は、ルールから「配信を開始する自動化ルール」と「配信を停止する自動化ルール」を設定することで可能です。
例として、「平日 9:00~18:00」で電話発信広告が配信されるように設定を行います。上記は平日の18時にキャンペーンを停止するルールです。実際はこれに加え、平日9:00にキャンペーンを再開するツールが必要です。
まとめ
電話よりメールやチャットの方が楽だと思うユーザーがいる一方で、年齢層高めな人がターゲットの相続系のサービスなどもあります。
電話でのご予約の方も可能な店舗予約のサービスなどは、電話で直接お話しして購入を検討する方が楽だと思うユーザーも存在するので、電話で対応できるように設定することをおすすめします。
電話による問い合わせがビジネスにおいて重要な位置づけである場合は、Facebookの電話発信広告も検討してみてはいかがでしょうか。
