【おすすめ書籍7選】ランディングページ制作・改善に役立つ本を課題別にご紹介

【おすすめ書籍7選】ランディングページ制作・改善に役立つ本を課題別にご紹介

ランディングページを制作したり改善する際、「何から手をつければいいのかわからない」「改善案が思いつかない」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

成果の出るランディングページを作るには、ユーザー心理やライティング、リサーチ方法など土台となる知識を学び、さまざまな事例を知ることが必要となります。これらの知識を得るためにおすすめなのが、書籍を読むことです。

書籍で学ぶことには、以下のようなメリットがあります。

  • 知識が体系的にまとまっているので効率的に学べる
  • 著者の経験に基づいた効果的な施策パターンをストックできるので打ち手が広がる
  • 困った時に必要な情報をすぐ参照できる

私は、普段からランディングページの企画・制作・ディレクション・改善を行う機会が多く、数多くの書籍を読んできました。今回は、とくにおすすめの書籍を7冊ご紹介します。それぞれどんな学びが得られるかを書いているので、ご自身の課題感に合うものを検討してみてください。


インサイトを探るためのリサーチ方法が知りたい:「ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム」

ランディングページの制作・改善で最も重要なのは、購買に繋がる感情を引き出せるかどうか。しかし、便利なものが溢れ、顕在化した悩みが少なくなった現代では、ユーザー自身すら自分の欲求を認識できていないこともあります。

そこで、潜在的な欲求(≒インサイト)を深掘りし、「コレが欲しかった!」と思ってもらえるような訴求を見つけたい方におすすめなのがこちら。

Amazon.co.jp: ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム (ハーパーコリンズ・ノンフィクション) eBook : クレイトン・M・クリステンセン, 依田光江, タディ・ホール, カレン・ディロン, デイビッド・S・ダンカン: Kindleストア

「人はなぜその商品やサービスを買うのか?」という消費のメカニズムが、ジョブ理論として解説されています。ジョブとは「ある特定の状況で達成したい目的」のことです。ユーザーはジョブを解決するために商材を「雇用する」と捉えることで、その商材が選ばれる理由をユーザー視点で理解できるようになります。

本書ではジョブを理解するための5つの問いが紹介されており、その視点を持って観察するだけでインサイトを発見しやすくなるので、ぜひ手に取ってみて下さい。

片づけるべきジョブを明らかにすることは、最初の一歩にすぎない。あなたが売るのはプログレス(進歩)であって、プロダクトではない。顧客が心から雇用したいと望み、しかも繰り返し雇用したくなる解決策を生むには、顧客の片づけるべきジョブの文脈を深く理解し、遂行を妨げる障害物も把握しなければならない。

ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

行動を促す文章の書き方を知りたい:「ザ・コピーライティング――心の琴線にふれる言葉の法則」

アメリカの広告業界で58年間活躍した伝説的コピーライターが執筆した、コピーライティングの名著です。人の心を動かすコピーの書き方を、科学的な根拠に基づいてさまざまな角度から解説しています。

400ページ以上の分厚い本ですが、コピーライティングを行う上での心構えから丁寧に記載されており、要点を抑えた内容なので、一度は目を通しておきたい一冊です。

広告を打つということは、数万人に言葉を発する教師であると自覚したとき、読者は自社のために売上を上げながらも、よりよい社会の礎となる言葉を、選択することになるだろう。

(中略)

現実は、どんな言葉を選択するかで、創られる。

言葉の力を知ったものは、創造者としての責任も同時に追うのである。

「ザ・コピーライティング――心の琴線にふれる言葉の法則」
ザ・コピーライティング――心の琴線にふれる言葉の法則 | ジョン・ケープルズ, 神田 昌典, 神田 昌典, 齋藤 慎子, 依田 卓巳 |本 | 通販 | Amazon

原本はかなり古いですが、最近の広告の成功事例を抽象化すると「まさにこの本に書かれていた内容だ」と思えるような、時代を超えても価値のあるノウハウを学べます。

見出しの型やコピーに感情を乗せる方法、効果的なレイアウトとビジュアルなど、ランディングページの内容を具体的に詰める上で必要なテクニックが満載です。

制作の基礎や鉄板の構成を学びたい:「現役LPO会社社長から学ぶ コンバージョンを獲る ランディングページ」

ランディングページの制作~運用に必要な知識や考え方、手順を時系列で体系的に学べる本です。最大の特長は内容が具体的かつ、分かりやすい言葉で書かれていて非常に読みやすいこと。初心者でもすぐに実践できるため、最初の一冊におすすめです。

現役LPO会社社長から学ぶ コンバージョンを獲る ランディングページ | 相原 祐樹 |本 | 通販 | Amazon

特にリサーチと設計部分が参考になり、紹介されているツールや手段を用いることで効率よく作業が進められるようになります。

たまに「これは勝てないな」と思えるランディングページに出会うことがあります。 えてしてそういったランディングページは、作り手のユーザー理解度がとても深いレベルでされており、大抵の場合は効果が出ています。 テクニックや方法論はあくまでも土台となるマインドや考え方があっての話です。

現役LPO会社社長から学ぶ コンバージョンを獲るランディングページ

ある程度顕在化した欲求に応えるための方法が中心なので、検索キーワードやネット上の口コミで顕在化したニーズを捉え、そのニーズの裏にあるインサイトをジョブ理論で探るという使い方ができると良さそうです。

キャッチコピーや見出しのアイデアがほしい:「売れるコピーライティング単語帖 探しているフレーズが必ず見つかる言葉のアイデア2000」

キャッチコピーや見出しを考えている時、「○○を伝えたいけど、感情に訴えかけるような表現が思いつかない……」と困ったことはありませんか?そんな時に便利なのがこちらの一冊です。

売れるコピーライティング単語帖 探しているフレーズが必ず見つかる言葉のアイデア2000 | 神田昌典, 衣田順一 |本 | 通販 | Amazon

問題提起や共感などカテゴリーごとのフレーズと、その例文がまとまっており、辞書的に使えます。

目新しい表現は少ないため、書いてあるものをそのまま使うと既視感のあるコピーになってしまうでしょう。「誰に」「何を」伝えるかが固まった状態で、「どのように」を考える際のアイデアを探しに活用するのがおすすめです。

ユーザーの意欲に合う構成パターンを知りたい:「ビジネスを加速させるランディングページ最強の3パターン制作・運用の教科書」

ランディングページを作る際の型として「PASONAの法則(※)」が有名です。

※PASONAの法則は、Problem(問題)、Affinity(親近)、Solution(解決策)、Offer(提案)、Narrow(絞込)、Action(行動)の頭文字をとったもので、著名なマーケターの神田昌典氏が提唱する法則。

しかし、ユーザーの欲求が多様化し、問題解決以外の目的で購買行動を起こすことが増えてきています。

そのため、商材によっては「PASONAの法則」が上手くハマらないことも。よりユーザー心理と商材の特徴に合った構成を考えるのに役立つのがこちらの本です。

ビジネスを加速させるランディングページ最強のう3パターン制作・運用の教科書 | 中尾 豊 |本 | 通販 | Amazon

本書では、ユーザーが商材を利用する前のモチベーションを分類し、それぞれの心理に合った論理展開と要素を当てはめる制作方法を紹介しています。具体的には、「問題解決型」「欲求充足型」「潜在的需要型」の3つのモデルがあり、悩みの深さ・顕在度に合わせた内容を書きやすくなります。

ただフレームワークが紹介されているだけでなく、流れや項目の意図も詳細に解説されているので、商材に合わせてより細かく内容がチューニングできるなど、応用の効く知識が得られるのが嬉しいポイント。

売れるLPにするためには、論理だけで訴求するのではなく、ユーザーの感情に寄り添うような文章力や表現力が必要です。

 買って、買って、と急かすのではなく、何を求めているのか?何で悩んでいるのか? どこで迷っているのか?などLPに訪問してきたユーザ ーの気持ちに寄り添いながら、ひとつひとつ答えを用意し、ユーザーの不安を取り除いてあげることが何より大事なのです。

〜ビジネスを加速させる〜ランディングページ最強の3パターン制作・運用の教科書

改善の打ち手を網羅的に学びたい:「ランディングページ 成果を上げる100のメソッド」

ランディングページは「作って終わり」ではなく、継続的なテストや分析・改善を繰り返していくことでコンバージョンの獲得効率を高めていく、育てていくという作業が必要不可欠です。そのため「どのように作るか」にとどまらず、「どのように作り、どのように分析し、どのように改善するか」という視点で全体を計画する必要があるといえます。

ランディングページ 成果を上げる100のメソッド

ランディングページを最適化するための施策を、制作・分析・改善・検証・最適化の5つのプロセスに分けて紹介している本です。「ランディングページを制作したものの、ここからどう改善していけばよいのか分からない…」という方におすすめ。

ランディングページ 成果を上げる100のメソッド | 株式会社ポストスケイプ |本 | 通販 | Amazon

100のメソッドとあるように、具体的なポイントが網羅的に説明されているので、これを読めば、ランディングページの改善で押さえておきたい知識は一通り学べます。他の書籍ではあまり深掘りされない分析手法について詳細に書かれており、感覚ではなくデータに基づいた施策を実行するのに役立つでしょう。

また、「ボタンの色やフォントなどをどう選ぶべきか?」など、戦略に基づいたデザインにするためのポイントも紹介されています。実際に制作するデザイナーはもちろん、デザインをフィードバックする立場の方にも参考になる一冊です。

すぐにマネできる改善アイデアがほしい:「コンバージョンを上げるWebデザイン改善集」「2万回のA/Bテストからわかった 支持されるWebデザイン事例集」

コンバージョンを上げるWebデザイン改善集 | 井水大輔, 菊池達也, 井上清貴, 谷脇しのぶ, 小川卓 |本 | 通販 | Amazon
2万回のA/Bテストからわかった 支持されるWebデザイン事例集 | 鬼石 真裕, KAIZEN TEAM |本 | 通販 | Amazon

上記の「ランディングページ 成果を上げる100のメソッド」を読んだ上で、手に取っていただきたいのがこちらの2冊。「ランディングページ改善の方向性は決まったから、デザインに落とし込む際のアイデアが欲しい」「施策ごとの工数やインパクトを踏まえて優先順位を付けたい」という方にぴったりです。

どちらも、「実際にどんな意図でどう変更した結果、どのぐらいのインパクトがあったのか?」が課題感や業種ごとに紹介されているので、事例が探しやすいです。さらに、コンバージョン獲得に特化した内容のため、インターネットで参考となるランディングページを探すより効率的。

「ランディングページの良し悪しがイマイチ分からない」という方も、この二冊を眺めるだけで勘所が掴みやすくなると思います。

まとめ

書籍に書いてあるノウハウや成功事例を表面的に模倣するだけでは、目的に合わせてどの要素にどのような役割を持たせるかを自分で考えて形にすることは難しいでしょう。

再現性高く成果を出すためにも、今回紹介した書籍は「状況に合わせて自分自身でより良い手段を見つけていくためのヒント」として活用いただけると幸いです。

ランディングページの基本的な構成や、成果を上げるために意識すべきポイントを知りたい方はこちらの記事もぜひご参照ください。

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