大事なことは「自立」ではなく「自律」だった話

大事なことは「自立」ではなく「自律」だった話

※筆者:Keiji Abe
※以下は筆者noteの記事をリライトしたものです。
https://note.com/semlabo/n/n73b727ecff5d

昨今の世の中では、なぜか一人ですべての物事を完結させなければいけない、という風潮がありますよね。そういう傾向に対し、私は「不得意なところは得意な人に頼るといい」、「凸と凹のような形だ」、と言い続けているわけですが、これこそが「自立」と「自律」の違いだとハラ落ちしたので文章で残しておきます。一時社内で展開したものをざざっと編集して書いているので図解も乏しく乱文です。

結論から書きます。
一人ですべての物事を完結させなければいけないという勘違い、強迫観念が「自立」です。でも、目指すべきは実は「自律」なんです。読み方は同じなんですが、意味が全く違うんですよね。様々な組織、チームを見てきましたが、上手くいっている人、チームは自然に「自律」になっていますが、うまくいっていない人やチームは「自立」を目指してしまっています。

「自立」は自分で立つことを目指しますが、「自律」はその真逆で、自分を律する、と書きます。では律するとは何かというと、自分なんてたかが知れている、1人では何もすることができない、と理解することなんです。これは一種の諦めであり、絶望なんですが、時間軸を短期から中長期に引き伸ばしてみると、決してネガティブな話ではないんですね。

人は絶望を感じることにより、一人で行う事の無力さ、無意味さを知り、積極的に他の人に頼ることが出来るようになる。自分の不得意なところは得意な人に頼ればいいし、聞けばいい、その方が圧倒的に早い、つまりコスト(時間)がかからない。当然聞くことで関係性も生まれますし、更に多くの賢者にいつでも聞けるようにするには関係性が必要ですから、その関係構築を目指すことに繋がっていきます。「自律」とは、自分で全てを抱え込むのではなく、複数の依存先を持つことなんですね。まさに「凸と凹のような形」です。

「自分なんてたかが知れている、1人では何もすることができない」というのは自己肯定感の観点からマイナスではないか?と思った皆さん、それこそが錯覚です。「自己肯定感」がバズワード化してますが、上記のことからこれは大きな間違いだと断言できます。

2017年頃に少し話を戻します。当時、とある組織研究チームに弊社がゲストで呼ばれることがありました。これを機に、そのプロジェクトに一年間ほどお邪魔して、毎月のようにさまざまな組織を調べたことがあります。そこでSINIC理論に出会いました。

未来を描く「SINIC理論」 | 経営の羅針盤-SINIC理論 | 企業理念経営について | オムロン

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SINIC理論

SINIC理論を端的に表現すると、オムロンの創業者、天才、立石一馬が開発した未来予知です。これまで驚くほどに当たっています。

SINIC理論では2023年現在は「最適化社会」と言われています。皆さんも散々最適化最適化言ってきましたよねぇ。その時代もあと1年ちょいで終わりです。お疲れ様でした。最適化の先には収斂しかない、と至る所で私が言っていたのもまさにこれです。その先には何もないのですよ。それに気づくために必要なフェーズだったとも言えるかもしれません。

ではそのあとはどうなるのかでいうと、SINIC理論では2025年から「自律社会」になると予測しています。その「自律社会」って端的に言うとどんな社会なんでしょうか?私はこれまで一人一人が意思をもって立っていく時代が「自律社会」だと思っていたのですが、この「自律」という字が示す限り決してそうではなくて、「自律」とは、自分で全てを抱え込むのではなく、複数の依存先を持つことなんじゃないかなと思い始めてます。

テクノロジー(主にSNS)の影響で自我(エゴ)のインフレが明らかに加速している昨今で皆生きにくさを感じてますよね。それは、「何者かでなければいけない、ならねばならない」みたいな一種の強迫観念とも取れるものからも現れています。人間って元々そんな崇高なものではなくて、実際には一人では何もできないと知ることから始まり、それを自覚すればちゃんと人を頼れるようになる。そうして、複数の依存先を持つことで初めて「自律」が起こる、という確信があります。

立石一馬が「自立社会」ではなく「自律社会」と書いていることがまさにこの表れな気もします。現代の大多数は「自立」に向かっていて、それが不幸の源な気がしてます。歴史をたどれば、人はそもそも一人では生きていけないので山を下り、集団(村)をつくったのと同様に、「自立」ではうまくいかないことは自明なんですよね。大事なのは「自律」なんです。それをもっての、「自律社会」の到来なんだと言えるでしょう。

歴史は必ず繰り返します。でも時代というものを長い時間軸で見てみると、螺旋階段のような円錐のようになっており、下から上の方に回転するように進んでいきます。円錐の周囲は上に行けば行くほどどんどん狭くなりますから、加速度的に繰り返していくんですね。時代の流れが速くなっている、というのはまさにこの現象です。この辺の概念はプラトンのイデア論から始まる新善美などについて学ぶと分かりやすいかもしれませんが、大きく話がそれるのでこの辺でまとめます。

  • 「自立」ではなく「自律」を目指しましょう
  • 「個人」ではなく「チーム」で成果をあげましょう
  • 困っている人がいれば手を差し伸べましょう

「自立」ではなく「自律」を目指していきたいですね。そして何よりも、その方が楽しいに決まっているんですよね。

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