実売数とコンバージョン数が違う!5つの乖離の理由について

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運用型広告媒体のコンバージョントラッキングは、次の2つの理由から不可欠な機能です。

  • 広告配信の成果を可視化できる
  • 配信セグメントごとの成果を比べながら最適化をかけられる

ただ、いざコンバージョン数をみると、「実際の売れた数と合わない…」となることがよくあります。実はこのコンバージョン数と実際の広告効果との乖離、コンバージョン計測の仕組み上どうしても起こってしまうものなのです。運用型広告を運用していると必ずぶち当たるこの乖離の原因について解説します!

乖離が発生する5つの要因

1. 広告媒体ごとの重複

ユーザーは自然検索や検索連動型広告・コンテンツ向け広告など、様々なメディアを経由してコンバージョンに至ることがあります。複数の広告媒体の広告をクリックしてコンバージョンに至った場合、コンバージョン経路上にあった広告媒体の管理画面レポートそれぞれにコンバージョンがカウントされます。

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※前提条件

  • 「Google アドワーズの検索連動型広告」と「Google アドワーズのコンテンツ向け広告」は同じGoogle アドワーズアカウントの広告とします。
  • 同じデバイスの同じブラウザを用いた場合とします。
  • 例中の「Google アドワーズの検索連動型広告をクリック」から「コンバージョン」までの日数は30日以内とします。

上記の場合、広告管理画面上のコンバージョン数は次の通りになります。

  • Google アドワーズのコンテンツ向け広告:1件
  • Facebook広告:1件
  • Criteo:1件

合計すると3件ですが、実際は1件しかコンバージョンしていませんね。複数の広告媒体で広告配信を行っていると重複はどうしても起こってしまうもので、特に検討期間の長い商材ではユーザーが複数のメディアに触れてコンバージョンに至りやすいため重複率が高い傾向があります。

また、Google アドワーズは検索連動型広告とコンテンツ向け広告とで2回クリックされていますが、広告管理画面上で見ると最後にクリックされたコンテンツ向け広告のみにコンバージョンが付きます。

2. ビュースルーコンバージョンのうち実際のコンバージョンへの貢献度の低いものが、コンバージョンにカウントされている

広告が表示されたユーザーがコンバージョンに至った場合、それを広告の成果としてコンバージョンにカウントする計測が「ビュースルーコンバージョン」です。ビュー(広告表示)スルー(経由)で付くコンバージョンですから、その性質上、ビュースルーコンバージョンはクリックスルーコンバージョンよりも多く計上されやすい傾向があります。

そのため、もし実際の広告効果よりもコンバージョン数の方が多いと感じていて、かつビュースルーコンバージョンをコンバージョンに含めている場合は、ビュースルーコンバージョンをコンバージョンに含めることが実際のコンバージョンへの貢献度に見合っているか、念のため確認することをおすすめします。

Facebook広告・Twitter広告では、デフォルトの設定でクリックスルーコンバージョンに加えて「広告表示から1日以内のコンバージョン」、つまりビュースルーコンバージョンをコンバージョンとしてカウントする設定になっています。設定を変えれば、広告表示から1日以内のビュースルーコンバージョンを含めず、クリックスルーコンバージョンのみでコンバージョン計測することもできます。

≪参考≫主要な広告媒体ごとのデフォルトのコンバージョン計上条件

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3. コンバージョンタグがきれいに読み込まれていない

何らかのトラブルで、コンバージョンタグが読み込まれなかったり、過剰に読み込んでしまったりすることがあります。以下のようなトラブルが起こっていないでしょうか?

そもそもコンバージョンタグの設定が間違っていないか?

  • コンバージョンタグが全てのコンバージョンページに埋まっていない
  • コンバージョンタグが、広告媒体の指定するページの設置個所(Google アドワーズの場合<body>タグ内、Facebook広告の場合<head>タグ内など)に正しく設置されておらず、読み込まれていない
  • タグマネージャーの正規表現が間違っており、正しくコンバージョンページのURLが指定できていない

など設定面の不備で、コンバージョンが正しく計測できていないケースもあります。コンバージョンタグがすべてのコンバージョンページに正しく設置され動作しているか再度確認してみましょう。

トラブル的な要因で、コンバージョンタグが読み込まれていないか?

  • ユーザーがコンバージョンページを開いた状態で、ブラウザの「更新」ボタンや、「戻る」「進む」ボタンを押してしまう
  • ユーザーがコンバージョンページを開いた状態でブラウザを閉じ、再度開いた際にコンバージョンタグが読み込まれてしまう
  • サイトの管理者が、広告クリックしたブラウザでコンバージョンページまわりの改修などを行いコンバージョンタグが読み込まれてしまう

これらのトラブル的な要因で、コンバージョンが計上されるケースがあります。Google アドワーズの「コンバージョンに至ったクリック」、Yahoo! スポンサードサーチの「ユニークコンバージョン」の指標でコンバージョンを見れば、同じブラウザで何回コンバージョンしてもコンバージョンは1件とカウントされるため、重複を減らすことができます。

ただし、以下のような場合はユニークコンバージョンでの計測はできず、コンバージョンタグの読み込み回数をカウントする総コンバージョンでの計測になります。

  • YDN/Facebook広告/Twitter広告の管理画面レポート(そもそもユニークコンバージョンでの計測に対応していません)
  • Google アドワーズ、Yahoo! スポンサードサーチで複数種類のコンバージョンを計測していて(例えば単品購入/定期購入や、電話問い合わせ/メール問い合わせ、など)それぞれ分けてレポートに反映させる場合

4. 広告管理画面上のコンバージョン日と、実売日がズレている

Google アドワーズ・Yahoo!スポンサードサーチ・YDN・Facebook広告・Twitter広告の広告管理画面上のコンバージョンは、広告が最後にクリックされた日(Twitter広告の場合、エンゲージメント日)に計上されます。つまり、2週間前に広告クリックしたユーザーがコンバージョン(商品購入)した場合、売上として記録するのはもちろん当日ですが、広告管理画面上では2週間前の過去レポートにコンバージョンが1件増えます。例えば、2月23日に広告クリックして3月2日に商品を購入してコンバージョンした場合は、以下のようになります。

広告管理画面:2月23日 1件
実売数:3月2日 1件

前月にコンバージョンが付いてしまいますね。特に、検討期間が長い商材では、集計期間を跨いで広告の成果がズレ込んでいないか注意が必要です。※Googleアナリティクスや一部のDSP・アドネットワークのレポートでは、クリック日では無くコンバージョン発生日にコンバージョンが計上されます。

5. 実売数に、ウェブサイト上で完結しない売上が入ってしまっている

コンバージョンが付いていなくても、ウェブサイト内の載っている電話やファックスから注文が入っているケースもあります。ウェブサイト内に大きく電話番号を載せている場合は注意が必要です。

どうすればいいのか

広告管理画面上のコンバージョン数と実売数の乖離は、広告運用者に対する不信感を煽りがちな部分だと思います。乖離が無視できないほど大きくなっているとき、広告運用者側としてどのように動けばいいのでしょうか?

まず乖離の原因を究明したうえで設定面に問題が無いようなら、広告主(インハウスであれば上司)側に「どうしても乖離は起こってしまう」という事情を説明しましょう。コンバージョン数の乖離が起こる事情は、よほど運用型広告に詳しくないとご存じない部分なので、まずは広告主側にしっかり説明することが大切です。

また一方で、広告運用側から見ると、実際の広告効果というのはどうしても見えづらいところです。そのため、広告主側にしっかりヒアリングし実際の広告効果を調べてもらったうえで、与件を整理できればベストです。以下のような流れです。

  • コンバージョン数と実際の広告効果がどのぐらい乖離しているのか、ザックリでも良いので把握する。
  • コンバージョン数と実際の広告効果の乖離まで見越して、広告媒体レポート上で見たコンバージョン単価の目標を決める。

広告媒体レポート上の目標まで落とし込めることができれば、その目標を目安に配信のセグメントごとの細かいチューニングまでかけていけるので、改善の延び白が大きくなります。

まとめ

広告主は、売上・利益を上げて世の中を変えていくこと、ブランドイメージを定着させることなど様々な思いから、お金を費やして広告を打っています。 コンバージョントラッキングは、あくまでこの大きな目標に対して広告費用対効果を高めるための手段にすぎません。広告管理画面上のコンバージョンだけに捕らわれず、大きな目標に向かうためにはどうすればいいのかを常に考えながら、広告配信を行っていきたいですね!

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Jyunya Koyama

Jyunya Koyama

アナグラム株式会社クルー。 東京大学にて歴史学というウェブとかけ離れた学問を学んでいたものの、考えたことが費用対効果として可視化されるリスティング広告の魅力に憑りつかれ、2社のインターンを経て新卒でアナグラムに入社。コンサルタントとしてリスティング広告・Facebook広告の運用・コンサルティングを行っている。