Google アドワーズ、SafariのITP機能の影響下でも、より正確に計測できる3つのコンバージョン計測方法を発表

Google アドワーズ、SafariのITP機能の影響下でも、より正確に計測できる3つのコンバージョン計測方法を発表

iOS 11、macOS High Sierra から搭載されているWebブラウザのSafariには、クロスサイトトラッキングを防ぎユーザーのプライバシーを保護するための機能である Intelligent Tracking Prevention (以下、ITP)機能が実装されています。

このITP機能によってコンバージョンの計測が正確に行えなくなる事は既に本ブログでもお伝えいたしましたが、日本時間2017年10月13日(アメリカ時間で2017年10月12日)に投稿されたブログポストにおいてGoogleは、初めてITP機能がGoogle アドワーズのコンバージョン計測に影響を与えるということ公表し、また、ITP機能が働く環境下であってもGoogle アドワーズのコンバージョンをより正確に測定するための3つの計測方法について改めて発表がありました。

参考:Inside AdWords: The importance of site-wide tagging for accurate conversion measurement

今回は、その記事の中で伝えられている、ITP機能が有効となっている環境下でも、より正確にコンバージョン計測が出来るようになる3つの方法についてお伝えいたします。

※ITP機能とはなんぞや?というかたは下記の記事をご参考ください。
参考:【追記あり】AppleのiOS 11、macOS High Sierra のWebブラウザSafariに搭載されるITP(Intelligent Tracking Prevention)ってどんな機能なの?


サイトのページ全てにタグを実装することが最適な方法

Googleは記事中で、SafariのITP機能が働く環境下でより正確なコンバージョン計測を行うためには次の2つの対応が必要と述べています。

  1. 新しいコンバージョン計測タグへの切り替えが必要
  2. すべてのページに新しい計測タグを実装すること

この計測方法の変更によって、SafariのITP環境を含めてより正確なコンバージョン測定が可能になるとのことです。

計測方法 その1:グローバルサイトタグ(gtag.js)とイベントタグを実装する

Google アドワーズのリニューアル版管理画面より、新しいタイプのコンバージョントラッキングが既に提供されています。この新しいタイプのコンバージョントラッキングを使うことで、ITP機能が働くSafari下でもコンバージョンが取得できるようになります。

新しいコンバージョントラッキングタグの大きな変更点は次の2つです。

  1. コンバージョン計測には「グローバルサイトタグ」と「イベントタグ」の2つが必要になる。
  2. 「グローバルサイトタグ」はすべてのページに実装する必要があり、「イベントタグ」はコンバージョンページやアクションに実装する必要がある。

リニューアル版の管理画面から新しいコンバージョン計測タグを発行する方法

①リニューアル版管理画面の右上「︙」をクリックします。

続いて②「コンバージョン」をクリックします。

③既に設定済みのコンバージョンアクションをクリックするか、「+」をクリックして新しくコンバージョンアクションを追加します。

④グローバルサイトタグをコピーし、Webサイトすべてのページの<head>~</head>の間に実装します。

⑤イベントタグをコピーし、コンバージョン計測の対象となるページの<head>~</head>の間でグローバルサイトタグの直後に実装します。

Google アナリティクスでグローバルサイトタグ(gtag.js)を既に利用している場合

Google アナリティクスで既にグローバルサイトタグ(gtag.js)を利用している場合は、Google アドワーズの管理画面で発行されたグローバルサイトタグ内に記述されている「AW-xxxxxxxxx」という文字列をあらかじめ控えておき、上図のように控えた文字列を書き換えた上で、既に実装されているグローバルサイトタグ内に1行追記をすればOKです。

計測方法 その2:Google アドワーズとGoogle アナリティクスを連携する

 この方法については、先日の記事「Safariの「Intelligent Tracking Prevention」機能に対して、Googleアドワーズがコンバージョントラッキング機能の仕組みを変更」でお伝えしたとおりで、Google アドワーズのアカウントとGoogle アナリティクスのアカウントをリンクし、さらに自動タグ設定を行うことで計測する方法です。

参考:Google アナリティクスと AdWords のアカウントをリンクする - リニューアル版 - AdWords ヘルプ
参考:自動タグ設定について - リニューアル版 - AdWords ヘルプ

計測方法 その3:Google タグマネージャを利用する

Google タグマネージャを利用してGoogle アドワーズのコンバージョントラッキングを行っている場合は、Googleから提供される「コンバージョン リンカー」タグを追加するだけで対応が完了します。

新規タグを追加する手順で①「コンバージョン リンカー」をクリックします。

②トリガーとして「すべてのページ」を追加します。

※通常は必要がありませんが、Cookie設定のオーバーライドが必要な場合(詳細はウェブマスターに確認ください)は③でオプション設定を行うことが出来ます。

最後に

9月のコンバージョン計測方法の変更に関するアナウンス以降、Google アドワーズの新しいコンバージョン計測タグに更新する方法と、Google タグマネージャを利用する方法も追加される形となりました。コンバージョン計測に関するヘルプ更新されており、内容を確認するといずれの手法も1stパーティCookieを使うことで、ITP機能の影響を受けずに計測する方法のようです。

参考:AdWords でウェブサイト コンバージョンを計測する仕組み - AdWords ヘルプ

まだITPへの対応を公表していない国内外のプラットフォーマー、ベンダーもまだ多くあるので、各社からITP機能に関する対応の発表が待たれます。対してiOS11やmacOS High Sierraが普及するのも時間の問題なので、運用型広告の運用者としては一刻も早くと言う気持ちも正直あるところです。

関連記事

【運用型広告アップデートまとめ】2023年10月
【運用型広告アップデートまとめ】2023年10月
続きを見る
Amazon広告、売上アップにつながる広告運用のコツ7選
Amazon広告、売上アップにつながる広告運用のコツ7選
続きを見る
ゲーム内広告にこれから期待できる理由
ゲーム内広告にこれから期待できる理由
続きを見る