
最適化するコンバージョンをキャンペーン単位で設定可能に
オンラインマーケティングにおいて、ウェブサイトで達成したい目標はひとつとは限りません。ECサイトであれば広告キャンペーンの内容によっては「購入」ではなく「会員登録」の増加を目的とする場合もあるでしょう。
しかしながら、これまで最適化対象とするコンバージョンのアクションは、アカウント単位でのみ選択が可能でした。先ほどの例ではどのキャンペーンも「購入」と「会員登録」両方を等しく1件づつのコンバージョンとしてみるため、たとえばアカウント全体では「購入」獲得への最適化を図りながらも、「このキャンペーンでは会員登録を促進したい」という個別の要望には答えづらくお困りの方も少なくなかったのではないでしょうか。
今回の変更によりキャンペーン単位での選択が可能になり、より柔軟にキャンペーンの目的に応じた最適化が可能となりました。
参考:Choose which conversion actions to bid for at the campaign level - Google Ads Help


目次
キャンペーン単位のコンバージョン設定の使い方
キャンペーン単位のコンバージョン設定は、各キャンペーン設定より利用ができます。
※2019年6月時点では検索キャンペーンとディスプレイ キャンペーンでのみ利用が可能です。動画キャンペーンでは今年の後半での対応と合わせて発表されています。
※2019年10月8日:動画キャンペーンでも利用が可能になりました。
Set conversion actions at the campaign level for video ads - Google 広告 ヘルプ
まずは利用したいキャンペーンの設定を選択します。設定箇所は最初は「その他の設定」に隠れているためここをクリックして開きます。
その他の設定の中の「コンバージョン」を開き「このキャンペーンのコンバージョンアクションを選択する」にチェックを入れます。「コンバージョン アクションを選択」をクリックするとこのキャンペーンのコンバージョン アクションを選択できます。
複数アクションを選択して「コンバージョン アクション グループ」を作成
キャンペーン単位で選択したいコンバージョンアクションはひとつとは限りませんよね。複数のアクションを選択することも可能です。
複数のアクションを選択した場合には、「コンバージョン アクション グループ」という、2つ以上の任意のコンバージョンアクションを束ねたグループが作成されます。作成したグループは保存され、他のキャンペーンでもグループを選択して利用可能です。
他にも「ツールと設定」から「コンバージョン アクション グループ」の作成や編集が可能となっています。
変更時の学習期間に注意
今回の設定は自動入札の最適化対象を変更するものです。そのため、変更を行うと新しいコンバージョン設定に対して学習期間が必要となります。
これまで自動入札を活用していた場合、たとえば最適化の対象となるアクションが増えれば実際のコンバージョン単価なども変化するため、目標値の見直しや調整が必要となります。
レポートに「コンバージョン」の項目を利用している場合も、変更前後で含まれるアクションが変わるためあわせて見直しをおすすめします。
スマート自動入札を目的に応じてより柔軟に活用するために
もはや入札業務は多くの場合に自動化が前提となっていますが、すべてをGoogle主導で推進するのではなく、上手く活用するためのデータの取捨選択は広告主側に委ねられているのは、個別の事情に柔軟に対応できるので助かりますね。
今後もますます高機能化するであろう自動入札は、広告主側の意図を汲んだ上での進化を引き続き期待できそうです。