もう迷わない!Facebook広告の画像サイズとテキスト文字数の推奨要件にみるクリエイティブの基本の「き」

もう迷わない!Facebook広告の画像サイズとテキスト文字数の推奨要件にみるクリエイティブの基本の「き」
この記事は最終更新日から約1年が経過しています。

※2019年8月の情報をもとに更新

  • Facebook広告の文字数の上限は?
  • 入力したはずの渾身の広告文が表示されない…どこに何の情報を入力すればいいの?
  • 掲載される場所によって、いろんな画像サイズを用意しなきゃいけないの?

などなど、従来のサイズが固定されたバナー広告と違い、画像とテキストが柔軟に組み合わされるフォーマットでは、どのように表示されるかを完全に把握したい広告主にとっては不安や疑問が尽きません。

本記事では、Facebook広告のクリエイティブの推奨要件についての考え方を解説するとともに、Facebook広告のクリエイティブ作成時の注意点や疑問を整理していきます。Facebook広告や話題にあがることの多いInstagramに広告を掲載したいけどなかなか一歩が踏み出せない広告運用者の方向けです。

※本記事は2019年8月現在の情報を基にしているため、クリエイティブの要件や表示形式などは変更となる可能性があります。仕様が変更となっても基本の考え方は活かせます。


伝えたいことを伝えられるテキストの考え方

Facebook広告では、デバイスや配置によって広告の表示形式が変わります。これがFacebook広告のクリエイティブ作成を難しく考えさせてしまっている理由の一つです。そのため、まずは基本となる要素「テキスト」と「画像」の推奨事項をしっかりと抑えておきましょう。

テキストの推奨事項

テキストは上図の通り3要素あり、推奨文字数は以下の通りです。

  • メインテキスト:125文字以内 ※必須
  • 見出し:25文字以内(一部表示では非表示)※任意
  • 説明:30文字以内(一部表示では非表示)※任意

※上記より以上の文字数を入力することも可能ですが、掲載される配置によっては「…」と省略されます。

基本的には上記3要素から、デバイスや配置によって情報が取捨選択され、クリエイティブが構成されます。カルーセル形式など広告フォーマットによっては別の要素を追加されますが、まずはもっとも汎用性の高いこちらの基本要素を抑えておくと、さまざまな広告の目的や配置をカバーすることができます。

その他、広告の目的ごとの推奨事項は以下からご確認いただけます。

参考:Facebook広告ガイド

推奨値はモバイルファーストの基準

上記の推奨事項は、スマートフォンなど画面の小さなデバイスでも広告テキストが上手く収まるようFacebook社が公式のヘルプページで挙げている推奨値です。管理画面でも表記されていますが、パフォーマンスが高くなる可能性の高い配置を自動的に選択する「自動配置」がFacebook社より推奨されていること、9割以上のユーザーがスマートフォンからFacebookを利用していることを踏まえると、モバイルファーストな基準値を抑えておくことは必要不可欠ですね。

参考:フェイスブック、日本の利用者2700万人に(日本経済新聞)

大事なことは左側へ

デバイスや配置によっては、意図せず広告テキストが途切れてしまう可能性があります。そのため、商材の最大の強みなど、大事なことは左側へ書くよう意識しましょう。広告の表示場所に合わせて画像とテキストの組み合わせが柔軟に変わるGoogle 広告のレスポンシブ広告も同様です。

参考:Google 広告のレスポンシブ広告を成功させる為に知っておきたい5つのこと

必ずプレビューを確認する

Facebook広告の作成画面では、各配置における広告プレビューを確認することができます。配置によっては見出しやニュースフィードリンク説明文は省略されます。

広告を作成する際には意図通りのクリエイティブを配信できるように。必ずプレビューを確認することが重要です。特に「モバイル機器でプレビュー」機能を使うことで、実際のモバイル端末でよりユーザー目線に近い形で確認するのをおすすめします。

参考:広告作成時に広告をプレビューする | Facebook広告のヘルプセンター

媒体の考え方に寄り添う

例えば、同じモバイルニュースフィードでもInstagramのニュースフィードでは、一般的に機能やメリットなどの商業的な訴求が色濃く反映される「見出し」は省略されています。積極的な情報収集が目的となるFacebookに比べ、画像中心にコミュニケーションが行われるInstagramでは商業的要素の強い内容は特に避けられがちです。このためInstagramニュースフィードではテキスト要素のみを残しているのではないかと筆者は考えています。

「見出しが表示されないからメインテキストに含めよう」では、媒体の意図に反して逆に成果を落としてしまうこともあるでしょう。わたしたちがやるべきことは仕様の攻略ではなく、仕様から媒体の考え方を読み取り、その考え方に寄り添ってユーザーに有益な情報を提供することですね。

表示されるメインテキストが最大7行から3行へ

また、2019年8月からは、これまで最大7行まで表示されていたメインテキストを最大3行とし、それを超えるテキストは「…もっと見る」をタップすることで表示される仕様へと変更がなされています。

ユーザーに興味をもってもらうには、より完結なテキスト情報を提供する必要性がますます高まっています。

まず用意しておきたい画像サイズは?

次に、画像サイズはテキスト以上に配置によって表示のされ方がさまざまなため、「どのサイズを用意すればいいの?」と悩みがちではないでしょうか。ここでは、まず用意しておきたい画像サイズをご紹介します。

もっとも汎用性の高いサイズ

Facebook広告の画像の推奨事項は、マーケティングの目的と広告の形式によって変わってきます。広告のもっと基本的な形式である「1枚の画像」の場合は、以下のサイズをご用意頂くのがおすすめです。

  • 画像サイズ:1080×1080ピクセル
  • 画像アスペクト比:1:1
  • ファイルタイプ: .jpgまたは.png

※アスペクト比とは、画像の横と縦の長さの比率です。この記事ではすべて「横:縦」で記載しています。

テキスト同様、デバイスや配置によって画像はトリミングされたり、広告フォーマットよっては画像の推奨事項が一部異なったりしてきますが、大半のマーケティングの目的で推奨事項を守ることができます。画像にもよりますが、他のアスペクト比へのトリミングも比較的行いやすいですよね。

配置別のアスペクト比にどこまで対応するか

FacebookフィードやInstagramストーリーズといった各配置では複数のアスペクト比をサポートしているため、たとえば、Facebookフィードでは「1:1」でも「1.91:1」でも「4:5」でも広告自体は表示ができてしまいます。

参考:各配置でサポートされるアスペクト比 | Facebook広告のヘルプセンター

先ほどご紹介した「1:1」のままでもすべての配置をカバーしていますが、どの配置でも同じアスペクト比で対応するのが良いのでしょうか?結論からいえば、配置に合わせてアスペクト比は変更を行うのがよいでしょう。

たとえば、Instagramストーリーズは画面全体に画像を表示できるのが特徴です。上図のように、せっかくの広告スペースに画像が十分に表示できないとユーザーとしても異物感がありませんか?広告枠にあわせて意図通りのクリエイティブを配信するためには、可能であれば配置に合ったアスペクト比の画像を用意することが望ましいでしょう。

ただし、「1:1」の画像を「9:16」などへトリミングすれば、必ず元画像から削られてしまう部分が出てきます。もしもトリミングで違和感がある場合は、そのアスペクト用の画像を別途用意するのをおすすめします。

(ちなみにストーリーズ広告であれば最適なアスペクト比でなくとも見栄えの良い広告を作成できる「テンプレート」も広告マネージャに用意されています。もしも個別に画像の用意が難しかったりする場合には、こちらを利用するのもご検討ください。)

なお、こういったニーズを反映して、ひとつの広告で配置ごとに別の画像を設定できるオプションも用意されていますので、配置別に広告セットを分ける必要はありません。マーケティングの目的と配置に合わせてアスペクト比を調整していきましょう。

縦長の画像を利用する場合に注意

これまではリンクのない画像や動画はアスペクト比が [2:3] とかなり縦長なものが表示可能でしたが、2019年8月より、モバイルニュースフィードに表示される画像と動画の最大アスペクト比が [4:5] に縮小されました。あまりに縦長な画像は、ユーザーのモバイルでの体験を損なうためと考えられます。

それ以上に縦長な画像は今後もアップロードは可能ですが、表示される場合には[4:5] の比率を超える部分は隠されてしまいますので注意しておきましょう。

画像内のテキスト量は極力抑える

Facebook広告では、広告画像内のテキスト量が多すぎると、広告のリーチが限られたり全く配信されない場合があります。以前は広告画像内のテキスト量が20%以下でないと広告配信されないというルールがありましたが、現在は広告画像内のテキスト量によって段階的に広告の配信量が異なってきます。

参考:広告画像内でテキストを使用する | Facebookヘルプセンター

なお、事前に広告の画像に含まれるテキスト量をチェックできるツールが提供されていますので、広告作成前に確認してみることをおすすめします。

参考:テキストオーバーレイツール

推奨事項を守らないとどうなるの?

推奨される画像サイズでないと、画質が粗くなったり、意図しない箇所で画像が途切れたりします。テキストも推奨される文字数でないと、多くの配置で広告テキストが途切れてしまいます。テキストは大事なことは左側へ書くことである程度リスクを抑えることはできますが、やはり意図通りのクリエイティブを配信するためには、可能な限り推奨事項を守るべきです。

ただし、Instagram広告の画像は推奨事項とは別で、以下の最小解像度と最大解像度を守らないと広告配信ができないので注意してください。

・フォーマット「正方形」
最小解像度: 600 x 600ピクセル
最大解像度: 1936 x 1936ピクセル

・フォーマット「横長」
最小解像度: 600 x 315ピクセル
最大解像度: 1936 x 1936ピクセル

・フォーマット「縦長」
最小解像度: 600 x 750ピクセル
最大解像度: 1936 x 1936ピクセル

・配置「Stories」
推奨解像度:1080×1920ピクセル
最小解像度:600×1067ピクセル

その他、Instagram広告では画像一枚あたりの容量が30MB以下、ファイルタイプは「.jpg」「.png」である必要があります。

参考:Instagram広告のデザイン上の推奨事項と要件を教えてください。 | Facebookヘルプセンター

まとめ

本記事では、Facebook広告・Instagram広告のクリエイティブを作成する際の考え方や推奨要件、注意点について整理しました。

推奨要件からは、Facebook社がどういう意図を持って広告フォーマットを定めているかを読み取ることができ、キャンペーンの目的や広告の配置によって、どの要素が重要なのか、要素に含めるべき内容の考え方を知ることもできます。Facebook広告とInstagram広告を利用すれば、リスティング広告との併用で自社とターゲット層との接点を増やしたり、そもそもリスティング広告ではリーチできていなかったユーザー層との接点をつくったりすることが期待できます。

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