役割は”スキマを拾う”こと。ブログの編集からはじまったマーケチームが目指すもの
”アナグラム”のブランディングにおいて切っても切れない「マーケチーム」。アナグラムのブログの運営をはじめさまざまな業務を手がける彼ら、実のところ全貌は社内でも謎に包まれていました。今回のスタッフインタビューでは、チーム発足のきっかけから今度取り組みたい目標まで広く教えていただきました!

――マーケチームのみなさんがアナグラムに入るまでの経歴をお聞かせ願えますか。

田中 20代は放送業界でセールスエンジニアとして電波の送受に関する仕事に就き、そのあと某大手インターネット広告代理店の子会社へ転職して広告運用に出会いました。アナグラムへの入社のきっかけはとある勉強会で阿部さんと知り合ったこと。日中の仕事とは別に土日阿部さんの家でキーワードの入稿してた時期がありました(笑)アナグラムに1号社員として入社したのが2012年です。経理・採用以外のリスティング広告にまつわる仕事はざっと関わってきていますね。

藤澤 実は田中さんは、新卒で働いた会社の先輩なんです。チームは別々で一緒に働いたことはなかったんですが、何か問題が起きると「田中さん助けてー」な風土があったので、ある日田中さんがどこかへ転職したと聞いて驚きました。

田中 当時は、アナグラムって会社としての形がまだなかった頃だったからね。

藤澤 僕もそのあと別の会社へ転職するんですが、ある日、田中さん経由でアナグラムをご紹介いただいて。すぐには転職しなかったものの、1年越しで阿部さんからTwitter経由でお声がかかりトントン拍子に採用が決まった。思えばTwitter転職の先駆けですね!

ヤン 私はアナグラムに転職するまで母国・ドイツで働いていました。昔ながらの出版社で営業をしていた頃に。これからの時代はインターネットだよねとWEBマーケティング担当が入社してきたんですね。アフィリエイトやディスプレイ広告を運用する様子を見て「どうやらWEBマーケティングの仕事は面白そうだぞ」と気付いて、転職。5年くらいGoogle・Bingの広告運用やコンサルティングの業務をしていました。

藤澤 ドイツはYahoo!が撤退していて、日本では逆にBingのシェアがあまりない。文化の違いが興味深くて入社してすぐに記事も書いてもらいましたね。

ヤン この文化の違いこそ、私が日本に来たきっかけの一つなんですよ。

ある日、「日本語できる人いる?」と社長からリクエストがありました。社長は「いないだろうけどダメ元で聞いておくか」と軽い気持ちだったようですが、日本への留学経験があったので「自分、できますよ?」と。

こうして日本の市場に関するスポットコンサル案件を担当させてもらい、日本には「Yahoo!Japanという独立の媒体がある」「普及している広告効果測定ツールが全然違う」などの知見が得られ、いつか日本で働きたいなあという気持ちが強くなったんです。

当時いた会社はフロント・広告運用・レポーティングで業務が分断されていて、一気通貫で業務に取り組める会社への転職をぼんやり考えていたので「日本に転職したほうが面白そうだな~」とGreenに登録しました。

藤澤 …ドイツにいながらGreenに登録!?

ヤン はい(笑)

リスティング広告関連の求人を検索して、レビューを見て、目に止まったのがアナグラムともう1社。より広告運用や現場を味わえそうなアナグラムへ応募しました。タイミングよく日本へ旅行する予定があったので、直接面接させてもらい今に至ります。

田中 当時の話をすると、「ドイツ人からとてつもない流暢な日本語で応募が来た…」と社内がざわつきましたね。ヤンさんの日本語はとても文法がきれいで、ブログの記事のクオリティはお墨付き。いつもありがとうございます。

岡田 最後は私ですね。Googleに勤めていた頃から阿部さんのことはブログを通じて知っていて、アタラへ転職した頃から次第に絡みが増えていきました。たまに相談をいただくような関係が2年ほど続き、アナグラムの社員数が10人いるかいないかの時期に「社外取締役」として参画。2018年4月からは”社外”がはずれた「取締役」として、週2回出社しています。

――濃いメンバーばかりのマーケチーム、その発足の背景はどのように?

田中 元々は、「編集チーム」という名前でアナグラムのブログを本格的にやっていこう、と社内で目標ができたときに立ち上がったチームです。発足したのは藤澤くんの入社後だから…約2年前ですね。

初期は、ある程度ぼくが一人でブログを書いたり編集したり回していたんですが、人数が増えてくると記事の校正チェックが回らなくなってきて。社内で正しい文章が書けて広告運用の造詣が深いメンバーといえば個人ブログの運営もしている藤澤くんがまさに適任で、スカウトしました。

岡田 今でこそ人数が増えて、メンバー全員がブログを書く雰囲気が醸成されていますが、当時は「おっ今日も田中さんだぞ!」…とまでは言わないけれど、ほぼ阿部さんか田中さんどちらかが記事を上げている状態。書けそうなメンバーに「ブログよろしく!」とゆるく依頼するケースが多かったですね。「編集チーム」ができたことで、仕組み化がはじまりました。

――藤澤さんが加入したことでチームの枠組みができ、2018年4月からはヤンさんが正式にマーケチームへ加入しましたね。

田中 ヤンさんもスカウトしました(笑)

ブログの編集から始まったチームですが、いまはKARTEを導入したりと社内外へ向けたマーケティングを行っているなと感じたんですよね。なら、「編集チーム」から「マーケチーム」に名称を変えたほうがしっくり来るだろうなと改名した次第です。

藤澤 チームでくくってはいますが、共通のプロジェクトは今のところないですよね。僕はブログ編集や媒体窓口、田中さんは技術・インフラ面をはじめ何でもやっているし、ヤンさんはクライアントワークの比重が多くマーケティアの取材に携わっている。

岡田 これまでは田中さんのスーパープレーでなんとかなっていたけれど、組織の規模が大きくなればなるほど「クライアントワーク・人事・総務”じゃない”業務」が次々と出てくる。その細かい業務をマーケチームがサポートする、というイメージで取り組んでいます。言うなれば、マーケチームの役割は”スキマを拾う”ことですね。

現時点で1人1人やっていることが違うので、マーケチームとして一番大事な目的と具体的なアウトプットを追求しながら、これからチームを育てていく予定です。

――今後に向けて、社内のメンバーに伝えたいことはありますか?

田中 「もっと外で目立ちたい!」と声が挙がるとうれしい。アナグラムからスターを作りたいんですよね。バックアップは全力でするので手を挙げてほしい。手を挙げてくれた人が勝ちだと思っています。

岡田 マーケチームにおいて一番大事な目的はアナグラムの企業価値の向上だと思っていて、じゃあ企業価値の向上とは何かを突き詰めると”人”になります。社員であるクルーみんなの市場価値があがることを最大限サポートすることが、企業価値向上の最短かつ最良のルートなんだと思います。

そのために何が必要か。見てすぐ分かりやすいのは個人名が出る仕事ですね。アナグラムのブログが最も端的な例です。「アナグラムのセミナー」じゃなくて「アナグラムの〇〇さんのセミナー」みたいなバイネームでの露出も増やしていきたい。

藤澤 ブログの切り口でアドバイスをすると、これまでインターネット上で文章を書いた経験が少ない人がいきなりブログ1本書き上げるのは大変なんですよ。でも、Kibela(アナグラムで利用している社内Wikiツール)で記事を1本書くのはそこまで敷居が高くない。まずアウトプットをしてみて、あ、これ詳しくなれそうだ、というポジションを作ってもらうといいかもしれない。

田中 データフィードのポジション、いつでも奪いに来ていいですよ(笑)〇〇のことだったら△△さんに聞けば間違いない!ていうのは作りたいです。

藤澤 ネタ出し大変だと思うんですけど気兼ねなく言語化する癖はつけてほしい。Twitterでもいいのでまず発信する習慣を身につけてもらえると嬉しいですね。

【編集後記】

状況に応じてサポートに入り全力でバックアップする様はまさに独立遊軍(マーケチームの皆さんには非常にお世話になっており、筆者は頭が上がりません)。

この業界に長くおられる色濃い経歴のメンバーだからこそできる布陣かもしれませんが、マーケチームを筆頭にアナグラムのメンバーの多くが個性的な経歴を持ち合わせています。

このインタビューを契機に「もっと外で目立ちたい!」の声がたくさん上がってほしいと願いますし、気兼ねなく言語化して発信する習慣が1人でも多くのクルーに身につくとうれしいです。