「サラリーマンはアクセル踏まなきゃ損」個人事業主を経験し、最速でチームリーダーに昇格した、仙座さんの仕事観
大学在学時から個人事業主としてメディア運用やアフィリエイト、漫画のサービス立ち上げなどに取り組み、24歳のときにアナグラムに入社した仙座さん。入社後はさまざまな案件に精力的に取り組み、1年弱という最速ペースでチームリーダーに昇格しました。

今回はアナグラムにたどり着くまでの経緯や、入社後に意識していたことから、仙座さんの持つ仕事観やマインドセットを紐解きます。

彼女の一言で一念発起、スタートアップで経験を積んだ学生時代

ーーー新卒のタイミングでは会社勤めをせず、いきなり個人事業主として開業したそうですね。どういった経緯で個人事業主になったんでしょうか?

大学2年生くらいまでは、自分の力で稼ぐことなんてまったく考えていませんでしたね。ひたすら寝て、たまにバイトに行くような自堕落な学生生活を送っていました。

ある日、当時付き合っていた彼女から「そんなカスみたいな生活していていいのか」と言われて、とあるNPOのチラシをもらったんです。新興国に行って現地の起業家たちと課題を解決するというコンセプトで、それまでの自分には縁遠いものだったんですが、「何かしら動かないとダメだ」と思って一念発起しました。

そこで出会った学生たちと話すなかでビジネスに興味を持ち、帰国後は知り合いをたどって、立ち上げフェーズのスタートアップでインターンを始めました。

ーーーインターンではどんなことをやっていたんですか?

テレアポのリストを作成して、1日に50件近く電話をかけてアポをとって、営業して成約までこぎつけて…と、サービスを売るために1人で奔走していました。

社員2人と自分、という体制で人的リソースが不足していたので、インターンという立場でありながら一戦力として色々なことを教えてもらいましたね。

結局事業としてはうまくいかなかったんですが、コンサルやVCの人たちと話をするなかでビジネスの面白さに触れて、自分で事業を興してみるという選択肢が生まれました。

その後、青汁関連の別のスタートアップでインフルエンサーマーケなどを任せてもらい、「物を売る」ということに対する理解を深めたうえで、大学在学中に個人事業主として独立しました。

 

ーーーその後、アナグラムにたどり着くまでを教えてください。

興味があったウェブトゥーンの事業に取り組んだり、インテリアのメディアを立ち上げたり、色々なことをやっていたんですが、何はともあれ、生きていくためにまずは個人で稼がなければいけないので、アフィリエイトの事業も始めたんです。

アフィリエイトを始めるにあたって広告運用について先輩に教えてもらう機会があったんですが、その人が「アナグラムっていう会社はいいよ」と言っていたので、アナグラムの存在自体はそのころから知っていました。

その人以外にも、元アナグラムの人と知り合って話を聞いたり、面白いなと思ってたまたまXをフォローし、コーチングをお願いしていたのが小山さん(現アナグラム社長)だったりして、アナグラムには何かと縁がありました。

このまま個人事業主として続けるよりも、20代のうちに一度会社勤めを経験したほうがいいんじゃないか、と考え直したこともあり、今までやってきたことを活かしつつ、ある程度の規模感・人数感で働けるアナグラムに入社しました。

サラリーマンはアクセル踏まなきゃ損

ーーー仙座さんは、入社後すぐに難易度が高い案件に挙手していましたよね。入社したばかりだと「まだこの案件を1人で担当するのは怖いな…」と尻込みしてしまうケースが多いと思うのですが。

サラリーマンってアクセル踏まなきゃ損だと思っているんです。

個人事業主だったときは、自分が体調を崩したら稼げなくなるリスクを背負いながら、信頼を積むために土日関係なく働くという矛盾を抱えていました。そのバランスをとれずに体調を崩してしまったこともありましたね…。

でも、サラリーマンは会社の信用を借りて大きな会社とやり取りすることもできるし、たとえ自分がミスをしたり働けなくなってもある程度のカバーが効くじゃないですか。

だから、「私なんて…」と考えていてはもったいないし、入社したばかりでも「こんな仕事余裕だ」というマインドでいることは重要だと考えています。もちろん、あまりに自分の実力が及ばない仕事だと潰れてしまうしクライアントにも迷惑をかけるので、適切な範囲の仕事に対して、ではありますが。

ーーーなるほど。「余裕で乗りこなせる」というマインドを持つことで積極的にチャレンジできるんですね

はい。自分は個人事業主のときには取引できなかったような大きな会社と仕事がしたかったので、入社当時からそういった案件にはすべて挙手するつもりでいました。

あとは、誰もやりがたらない案件にも積極的に挙手していましたね。安定している案件は一見引き受けるハードルが低そうに見えますが、すでに満足しているクライアントの期待値をさらに上回るのは結構むずかしいんです。逆に、誰もやりたがらない案件は、引き受けた時点で感謝されますからね。

もちろん、チャレンジした仕事のなかには、大変だったことも後悔したこともたくさんあります。楽観主義な人間だと思われがちですが、実はすごく心配性なんです。「この施策うまくいくかな」「あー、大変だな」といつも考えています。

でも、やっぱり人生振り返って「やってよかったな」と思うことは、だいたい憂鬱とセットなんですよ。だからこそ、とりあえずは「自分の器以上に詰め込むフェーズ」だと思い、不安な気持ちに蓋をして意識的にチャレンジしていました。

人間、なんとかしなければいけなくなって初めて真剣に考えると思うので。

成功体験を積めば、すべてがチャンスに見えてくる

ーーー自分自身の性質を知り、意識的にチャレンジをしていたんですね。チームリーダーに昇格してからは、メンバーのマネジメントもしていますが、大切にしていることはありますか?

とにかく成功体験を積ませることを重視しています。

やっぱり人間、1回もうまくいったことがないと、すべてのことに恐怖心を感じてしまうと思うんです。でも「これをやったら失敗するんじゃないか」と尻込みすればするほど、先手が打てなくなって余計に結果を出しにくくなってしまうんですよね。

だからこそ、その人の強みにマッチして結果を残せそうな仕事にアサインすることが何よりも重要だと思います。そこで踏ん張って成功体験が積めれば、それまでは怖いと感じていたあらゆることがチャンスに見えてきます。そのモードに入れたら勝ちなので、そこまでをどうデザインするかですね。

ーーー案件でもマネジメントでもチャレンジを続けている仙座さんですが、今後のビジョンはありますか?

チームリーダーまでは「とりあえず詰め込む」が有効でしたが、ここから先はただ忙しくするだけでは突破できないと思っています。子どもが生まれたのもあって、より難しいゲームになってきていますね。

自分の手持ちの案件を減らして考える時間を増やすというのも一つの手ですが、それでは自分のなかで問題をクリアした感じがしないので、別の突破口を探したいな、という気持ちでいます。

人間は何千年も前にあんなにすごいピラミッドを作れたんだから、こんな問題簡単に突破できると思います。ここを乗り越えたら新しい景色が見られるはずなので、また「こんなの余裕だ」というマインドを持ちつつやっていきたいですね。

 

ーーー最後に、仙座さんが一緒に働きたい人を教えてください。

前提、誰でもよいと思っています。むしろ自分自身が、誰が入ってきてもエースに引き上げられるくらいのキャパを持ちたいです。

強いて言えば、自分の頭で考えられる人ですかね。あと横領しない人(笑)

過去の自分のように、事業をやっていたけれど若いうちに会社勤めを経験したくなったような人や、やりたいことはたくさんあるが一つに決め切れない人とかも向いているかもしれません。