スポンサードサーチ「カスタムキー」の使い方|サイトリターゲティングをより高度に

スポンサードサーチ「カスタムキー」の使い方|サイトリターゲティングをより高度に
この記事は最終更新日から約3年が経過しています。

2019年1月29日のアップデートにより、Yahoo!プロモーション広告のスポンサードサーチにてカスタムキーが実装されました。

参考:【スポンサードサーチ】最適化案の提案機能およびサイトリターゲティング機能における機能改善のお知らせ - Yahoo!プロモーション広告

従来のサイトリターゲティングでは、「サイトのURL」と「参照元URL」の2つを利用したサイトやページの訪問有無を条件として設定できますが、今回のカスタムキー実装によって「広告主独自の識別情報(パラメータ)」を条件として、よりキメ細やかなターゲティングも可能となりました。

独自の識別情報と言われてもピンとこない方も多いと思うので、今回はそんなカスタムキーについて詳しく解説していきます。


どのようなデータが活用できる?

では、カスタムキーにて活用できる「広告主独自の識別情報」とはどのようなものでしょうか?

想定されるものは、たとえば以下のようなデータです。

  • 会員情報(例:会員ランクや個人・法人などの会員区分、年齢や性別、など)
  • 購入履歴(例:購入の有無、過去の購入商品、など)

利用できる情報は任意となるため、広告主が保有している情報を活用方法次第でさまざまな条件でターゲティングが可能となります。

カスタムキーの仕組み

利用にあたっては、サイトリターゲティング用のタグにターゲットとなるユーザーを識別するためのコードを追加する必要があります。このコードがカスタムキーです。このカスタムキーの情報がスポンサードサーチのアカウントに送信され、ターゲットリストを作成する際に、カスタムキーの情報を条件指定することで、より詳細なターゲティングが実現できます。

たとえば、一般会員とVIP会員を識別したい場合には「normal」,「vip」というようにそれぞれに別のコードを出し分けることで、会員ランクの判別が可能となります。

では実際の使い方を見ていきましょう。

カスタムキーの実装方法

まず、サイトリターゲティング用のタグの前にカスタムキーを追加します。

<script type="text/javascript">
var yahoo_sstag_params= {
age_stage: 20
};
</script>

※こちらはサンプルです

赤字の部分に広告主が独自にパラメータを設定することができます。

カスタムキーは識別情報の種類を示す「キー」と識別情報の内容を示す「バリュー」から成り立っています。たとえば、サイト上で20代のことを「20」と識別しているのでであれば、[age_stage]のバリューには「20」を入力するようにします。

キーは、任意で設定が可能ですが、ターゲットリスト作成時に使用するため、どういったデータなのかすぐに分かる名前をつけるのをオススメします。

バリューには、識別情報の値を動的に出力する必要がありますので、ウェブマスターやシステム担当との連携が必要です。また、どういったルールでキーとバリューに値を設定するのかが管理できていないと、きめ細やかなターゲティングができるカスタムキーの活用はできなくなってしまうため、しっかりすり合わせをしながら進めましょう。

記述の詳細ルール

カスタムキーの記述にはいくつかルールがあります。まずは基本的な記述方法を把握しておきましょう。

 

種別

記述方法

文字を扱うとき

シングルクォーテーション(’)、

もしくはダブルクォーテーション(”)で囲む

member_rank: ‘premium’

category: [‘bag’,’shoes’]

数値を扱うとき

囲み記号は不要、数字のみを指定

age_stage: 30

日付を扱うとき

年月日の順序で、以下の表示形式で記載

YYYY-MM-DD ※年月日をハイフン区切り

last_purchasedate: ’2018-09-01’

その他にも細かい注意すべき点がいくつかあるのでこちらにも目を通しておきましょう。

  • カスタムキーに含めることができるのは、半角英数字、アンダーバー( _ )のみ
  • カスタムキーの1文字目に数字は設定できない
  • 複数のカスタムキーを設定する場合は、カンマで区切る
  • 1つのキーに対して、バリューに複数の値を設定する場合は値をカンマで区切り、値全体を半角の角カッコ( [] )で囲む
  • 囲み記号を使う場合は、シングルクォーテーションまたはダブルクォーテーションで囲む
  • シングルクォーテーションまたはダブルクォーテーション利用時はどちらかに統一
  • キーと値を設定する変数(yahoo_sstag_params 部分)は、1,000byte以内を推奨

間違いやすい記述例

せっかく作成したカスタムキーも、記述が間違っていては活用できません。間違いやすい記述例を載せているので、自身で作成したものと照らし合わせてみて間違いがないか確認してみて下さい。

誤りやすい例として以下が挙げられていますので、ぜひ事前に確認しておきましょう。

  • 文字列を扱う際にクォーテーションで囲んでいない
  • カスタムキーを複数設定する際に、カンマで区切られていない
  • カスタムキーにスペースが含まれている・「バリュー」に複数の値を入れているが、角カッコで囲まれていない

参考:サイトリターゲティング用タグの高度な設定(カスタムキー機能) - Yahoo!プロモーション広告 ヘルプ

ターゲットリストに設定

タグさえ設置してしまえば、あとは従来の操作と同じです。管理画面にて、これまで「URL」と「参照元URL」しかなかったーゲットリスト設定のプルダウンに、キーとして登録したものが表示されるようになります。該当のキーを選択肢、ターゲティングに利用したいバリューを指定することで、これまでより高度なサイトリターゲティングが可能となります。

 

データ活用の注意点

自社で保有しているデータとはいえ、利用が不適切なデータは送信しないように注意が必要です。たとえば、「人種、民族、門地」などデリケートな内容の情報や個人情報が該当します。

「知らぬ間に利用規約に違反していた!」なんてことも起こりうるので必ず一度ガイドラインには目を通しておきましょう。

参考:ヤフーへ共有してはいけない個人に関するデータについて

また、もちろんガイドラインの把握も必要ですが、それ以上にその情報を使って広告を配信されたらユーザーはどう感じるのか、は考えておくべきことですよね。

まとめ

今回紹介したカスタムキーは、サイト内でユニークな識別情報を取得していることが活用の前提条件です。

また、既存のタグを編集する必要もあるので実装にはやや工数がかかります。ですが自社のデータを活用できるのは他社には真似ができないとても強力なターゲティング手法です。カスタムキーの実装でマーケティングの幅がかなり広がりますので、自社のサービスで活用できないか、ぜひ検討してみて下さいね。

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