2021年の年末商戦は去年と何が違うのか?EC中心からオムニチャネルへ

2021年の年末商戦は去年と何が違うのか?EC中心からオムニチャネルへ
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毎年やってくるホリデーシーズンは、世界各国の小売業にとってかなり中心的な時期だと言えます。実店舗であれウェブショップであれ、恒例の年末商戦の売上は年商の大きなシェアにあたることが多く、小売の分野で活躍する広告主にとっても非常に重要性が高いです。

2020年を振り返ってみると、特別な年であったと言わざるを得ません。コロナ禍でウェブショップをはじめ、アマゾンのような大手企業にいたるまで記録的な売上を達成するなど、まれに見るeコマース分野の上昇が見られたのですが、そればかりではなく顧客の購買行動の習慣自体まで著しく変化した年でした。

さて、今年の年末シーズンまであとわずかということで、どのようになっていきそうかについて様々な資料をもとに考察していきます。



より大きな売上を期待

デジタルマーケティングのリサーチ企業のeMarketer社で、2021年のクリスマスシーズンの売上高は1.147兆米ドル(約130兆円)と予測し、すでに好調だった前年に比べて約+9%増加すると発表しました。

※参考: US Holiday Shopping 2021  - Insider Intelligence

Accenture社の調査においても、同様の傾向が見られています。本調査によると、米国の買い物客が今年のクリスマスシーズンに使う予定の平均金額は、去年の539ドル(約61,333円)から598ドル(約68,047円)まで伸びていおり、より強い購買意欲がうかがわれます。

※参考:U.S. Shoppers to Show “Generosity of Spirit” This Holiday Season, Accenture Survey Finds | Accenture

これを加味して、小売業の広告主にとっても前年の売上を上回るチャンスが高い考えられます。

クリスマス商戦の開始は早め

この機会をものにするためには、もちろん、昨年より少しでも早く行動する必要があるかもしれません。というのも、今年はお客様がクリスマスの買い物を以前よりも早めにはじめている傾向にあるからです。

引用元: Holiday Shopping First Look: While Some Consumers Are Shopping Earlier, Most Haven’t Started - Morning Consult

データインテリジェンス企業のMorning Consult社の調査では多くの顧客が11月初旬にクリスマスショッピングを始めたいという結果が出ていますが、2020年と比べてみると一部は半月ぐらい前倒しになっている模様です。

早期開始の背景には複合的理由があると思われる一方で、顧客がクリスマスの買い物を早めている大事な要因の一つとしては、長期化しているコロナパンデミックのなかで、生産と物流が回復しきれていないまま需要が高まっていく状況によるサプライチェーンのボトルネックが、お客様を不安にさせていると考えられます。

※参考:アマゾンなど米小売大手、早くも年末商戦突入の理由 | JDIR

いずれにしても、ユーザーがクリスマスシーズンの早い段階からプレゼントなどを探し始めるようになったということは、広告主や広告運用者がユーザーに対してより早くコミュニケーションをとり接点を持つようにする価値がある、と捉えてもいいと思います。

2021年はオムニチャネルがより重要に

しかし、タイミングだけでなく顧客が「どこで」買い物をするかも大きなポイントになるでしょう。

2020年はコロナ禍でECに大きな追い風があり、2021年についてもユーザーにとって依然としてオンラインでの購入が大事な役割を担っていると言えますが、上述のMorning Consult社の別の調査では、今年は多くのユーザーがオンラインと実店舗の両方で買い物をしたいという意欲が高まっている傾向が見られます。

※引用元::Consumers Return to Shopping in Stores With More Digital Support - Morning Consult

このことから、広告主は今後オムニチャネル戦略をより重視することが特に大事であると考えられます。GoogleとBoston Consulting Groupが最近行った調査でも似た傾向が明らかになっています。

※参考:Tips for the 2021 holiday marketing season - Think with Google

当調査では、何よりも「即時性」「利便性」がますます重要な戦略的要点になることを挙げています。例えば、柔軟なピックアップと配達のオプションを提供したり、「近くの○○」の検索による新しい発見の可能性に目を向けたり、あるいは自動化によるソリューションでデジタルとリアルのタッチポイントの連携など、様々な形で顧客に寄り添うことが効果的に思われます。 

変わりゆく顧客ニーズに柔軟に適応

とにかく、去年の正解はもはや今年の正解とならないことは比較的確実です。オンラインとオフラインの戦略をより緊密に融合させることは、2021年の年末スシーズンにおける潜在的な成功要因であり、そして年末以降も大きな役割を果たす可能性が高いということでしょう。

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Jan Hugendick

Jan Hugendick

ドイツの出版社でマーケティングやSEOに携わることをきっかけにリスティング広告に興味を持ち、 ドイツの某メディア大企業直属のWeb広告代理店に転職。そこで5年間、多国・多業界 のアカウントを担当することを経て、2016年にアナグラムに参画。広告運用の他、ブログ執筆と編集を行っています。

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