Google ショッピングの商品データ仕様、2017年度の更新内容が発表

Google ショッピングの商品データ仕様、2017年度の更新内容が発表

Google ショッピングの商品データ(商品フィード)の仕様は例年5月に行われるGoogleのイベントと同時期に行われておりまして、2017年度は5月に開催された Goolge I/O 2017 や Google Marketing Next 2017 といったイベントの裏でひっそりと更新内容が公表されていました。

本記事では、2017年度に更新となる項目とその変更点についてお伝えいたします。

参考:2017 年度の Google ショッピングの商品データ仕様の更新について - Google Merchant Center ヘルプ


2017年度に更新となった項目

最低注文額の設定が、すべての国、全てのカテゴリの商品に対して可能に

これまでは「食品・飲料」カテゴリの商品にのみ最低注文金額が設定可能でしたが、すべての国のすべての商品で設定できるようになりました。Google Merchant Center の送料設定で配送サービス単位を追加する時に、上図のように 「最低注文額」の項目が表示されます。

ここで設定した最低注文額は広告にも表示され、Webサイトにアクセスする前に最低注文額を提示することで、ユーザーは配送に関する制限の有無を確認することが出来ます。これによって、別の商品を追加で購入するつもりのないユーザーによる広告クリックの発生を抑えることが出来るようになります。

最低注文額が表示されるタイミング

最低注文額が表示されるかは、ヘルプによると以下の条件で決定されます。

  • 最低注文額が表示されるかどうかは、その商品で利用できる配送サービスの最安の送料によって決まります。
  • 商品の価格が最低注文額を下回る場合にのみ表示されます。
  • 商品の価格が最低注文額以上の場合は表示されません。

引用:最低注文額を追加する - Google Merchant Center ヘルプ

shipping[送料]属性とshipping_weight[搬送重量]属性で入力できる値の上限が設定

これまで、shipping[送料]属性とshipping_weight[搬送重量]属性では、入力できる値に上限が設けられていませんでしたが、ユーザーに表示される送料情報の品質を向上させる目的に、入力できる上限値が設けられます。

新仕様の施行日以降、shipping[送料]属性とshipping_weight[搬送重量]属性に上限を超える値が入力されている商品については不承認となるので注意が必要です。

shipping[送料]属性で入力できる金額の範囲

AUD、CAD、CHF、EUR、GBP、NZD、SGD、USD の場合:
1~1,000

AED、BRL、CNY、DKK、HKD、MYR、NOK、PLN、SEK、TRY の場合:
1~5,000

ARS、CZK、MXN、ZAR、TWD の場合:
1~20,000

INR、JPY、PHP、RUB の場合:
1~100,000

CLP の場合:
1~500,000

COP の場合:
1~2,000,000

IDR の場合:
1~10,000,000

引用:shipping [送料] - Google Merchant Center ヘルプ

shipping_weight[搬送重量]属性で入力できる重量の範囲

インペリアル法の場合: 1~2,000 lb
メートル法の場合: 1~1,000 kg

引用:shipping_weight [搬送重量] - Google Merchant Center ヘルプ

【米国を対象とするときのみ】配送予定日の表示を可能にする属性の追加

商品配送の対象国が米となる場合に限定されますが、注文を受けてから配送するまでにどのくらいの営業日を要するかを知らせることが事ができる属性、min_handling_time [最短発送準備時間]属性、max_handling_time [最長発送準備時間]属性の2つの属性が追加になりました。

min_handling_time [最短発送準備時間]属性、max_handling_time [最長発送準備時間]属性の仕様

入力できる値:1以上の整数値

入力できる値としてはシンプルなのですが、数値は営業日で入力し、土日は営業日としてカウントをしない点は注意しましょう。

営業日を使用し、週末は含めないでください。たとえば、火曜日に注文を受け、金曜日までに倉庫から発送する場合、最長発送準備時間は 3 日間となります。金曜日に注文を受け、月曜日までに倉庫から発送する場合、最長発送準備時間は 1 日間となります。

引用:min_handling_time [最短発送準備時間]、max_handling_time [最長発送準備時間] - Google Merchant Center ヘルプ

次項のケーススタディでも取り上げますが、受注時刻に限らず即日に発送を行える場合に限って、min_handling_time [最短発送準備時間]に”0”を入力することが可能です。

ケーススタディ
  1. 最長で5営業日以内に発送する場合
    min_handling_time [最短発送準備時間]は入力せず、max_handling_time [最長発送準備時間]のみに”5”を入力
  2. 最短で1営業日、最長で5営業日以内に発送をする場合
    min_handling_time [最短発送準備時間]に”1”を入力、max_handling_time [最長発送準備時間]のみに”5”を入力
  3. 即日発送を行える場合
    min_handling_time [最短発送準備時間]に”0”を入力
    ※注文を受けた日と同日に商品の発送を準備できない(午前中の受注は即日発送可能だが、午後の受注は翌営業日の発送となる)場合は”1”を入力します。

新仕様の施行日

上記の更新は、2017年6月26日(日本時間では2017年6月27日と思われます)から施行されます。

月並みですが、施行日以降に商品フィード仕様の要件を満たしていない商品データがある場合は、不承認になる可能性がありますので気をつけましょう。

最後に

2017年度に行われる商品フィード仕様としては大きな変更点やルールの変更はありません。2017年度に行われる仕様変更の目的は、冒頭にご紹介したヘルプにも記載がされているように、主に送料や在庫状況(発送準備期間に影響)に重点を置きユーザーの利便性や透明性を高めると言うものです。

商品情報や送料、配送に関する利便性や透明性を高めるということは、前述のとおりユーザーと販売者のミスマッチを防いで無用な広告クリックを抑えるという意味合いもありますが、商品や価格以外の商売の基本の部分で差別化が図られるようになることでもありますので、広告の先に求められるおもてなしがきちんとできているかも忘れることなく集客をしていきたいですね。

※おまけ

引用:AdWords スマート自動入札について - AdWords ヘルプ

ショッピング広告でスマート自動入札を行うケースでは商品データをシグナルとして利用しておりますが、今後は価格競争力と季節性のシグナルにも基づいて自動入札を行うようになる予定です。スマート自動入札に正確なシグナルを送って広告効果の最大化を図るためにも、商品フィードに入力できる情報はすべて入力しておきましょう。

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