Instagramショップとは?Instagramをコマースで活用するためにEC担当者が知っておきたいこと

Instagramショップとは?Instagramをコマースで活用するためにEC担当者が知っておきたいこと
この記事は最終更新日から約1年が経過しています。

Instagramは「商品がひとを見つけ好きと欲しいをつくる、発見型コマース」として、Instagramから購買につなげるさまざまな機能を提供しています。

Instagramショッピング機能、Instagramショップ、商品タグ付き広告……とInstagramが提供するコマースに関連する機能はさまざまです。

今回は、Instagramショップを中心に、Instagramが提供する各コマース機能やその特徴・メリット、これらを自社で効果的に活用するヒントをまとめました。



Instagramショップとは?

Instagramショップとは、Instagram上に無料で開設できるオンラインショップです。

Instagramショップでは、購入可能な商品が一覧表示されます。また、「コレクション」機能を活用して複数の商品をテーマごとにまとめて表示することもできます。

Instagramショップを訪れたユーザーは、気になる商品を保存したり、商品詳細を確認するだけでなく、外部Webサイトに遷移して商品を購入できます。

Instagramショップ
画像引用元:Instagramショップが新登場: 新しいオンラインショッピング体験 | Instagram for Business

参考:Facebookショップを国内で提供開始、中小ビジネスのオンライン事業をサポート

参考:Facebookショップ: FacebookとInstagramのオンライン店舗 | Facebook for Business

商品をキュレーションできるInstagramショップの「コレクション」

コレクションとは、Instagramショップで表示されるブランドのストーリーやテーマに沿って複数の商品をキュレーションし、まとめて展開できる機能です。

例えば、「母の日・父の日」、「クリスマスプレゼント」、「5000円以下のギフト」、「ベストセラー商品」、「発売予定の商品」など、季節性や買い物の目的をテーマにしたコレクションを作成できます。

紹介したい商品をまとめてコレクションをカスタマイズし、目を惹く画像やデザインで、ショップを訪問したユーザーが自分に合った商品を見つけやすくできます。

Instagramショップ-コレクション
画像引用元:Instagramショップが新登場: 新しいオンラインショッピング体験 | Instagram for Business

コレクションには、名前、説明(任意)、カバーメディアを設定でき、2つ以上の商品を追加できます。

Instagramショッピング機能(商品タグ付け)の活用

Instagramショップを開設するとInstagramショッピング機能(商品タグ付け)が利用できるようになります。

Instagramショッピング機能とは、オーガニックのフィードやストーリーズ投稿内の購入可能な(ショッパブルな)商品にタグをつけられる機能です。

ユーザーが投稿をタップすると商品名や価格などの商品情報を表示させるタグ(商品タグ)が表示されます。タグをタップすると商品詳細ページを表示、さらにそこから自社Webサイトへ遷移し、商品購入までの導線を用意できます。

Instagramショッピング
画像引用元:Instagram、フィード投稿から商品が購入できる「ショッピング機能」を日本国内で導入開始|Facebook

広告とは異なり、無料ではじめられるため、EC事業者を中心に導入がすすんでいるおなじみの機能ですね。

Instagramショップ開設のメリット

Instagramショップを開設すると、Instagaramショッピング機能が利用できること以外にも多くのメリットがあります。

Instagram内のさまざまな場所から自社ショップへ導線できる

Instagramショップには、InstagramやFacebook上のプロフィールにある「ショップを見る」のほか、フィード、ストーリーズ、リール、ショップタブ(ショッピングバッグアイコン)などInstagramアプリ内のさまざまな場所から訪れることができます。

Instagramショップにアクセスすれば、いつでもショップの商品を閲覧し、ショッピングを楽しめます。

流れていくフィードやストーリーなどを通じて、Instagramショップを知ってもらい、そこから商品の購入を促すことができるため、Instagramショップはまさに「商品がひとを見つけ好きと欲しいをつくる、発見型コマース」の基盤となる機能です。

Instagramショップタブへの露出で購買意向の高い新たな顧客にリーチ

InstagramショップタブはInstagram内でのショッピング体験を充実させるために2020年7月に新設されたタブです。

Instagramショップ専用タブ
Instagramショップ専用のタブ

Instagramショップタブには、Instagramショッピング機能を活用した投稿やブランド、フォローしているInstagramショップに加え、ユーザーの興味関心にあわせてパーソナライズドされたおすすめのInstagramショップが表示されます。

Instagramショップをもつビジネスであれば、おすすめのInstagramショップとして表示される可能性があるため、新たな顧客にリーチできる利点があります。

ショッピングカスタムオーディエンスの活用

ショッピングカスタムオーディエンスの活用で、FacebookやInstagramショッピングに関するさまざまなアクション(商品の閲覧 など)を行ったオーディエンスに対して、広告を配信できます。

ショッピングカスタムオーディエンスの作成は、Instagram(Facebook)ショップを開設したFacebookページとInstagramビジネスアカウントのみ可能です。

  1. ショップへの訪問
  2. コレクションの閲覧
  3. 商品詳細ページの閲覧
  4. 商品の保存
  5. カートに追加※
  6. チェックアウト開始※
  7. 購入※

※「Instagramでチェックアウト」を利用中のビジネスのみ利用可能です。現在、日本では当該チェックアウト機能が利用できないため、カートに追加や購入のシグナルは活用できません。

このように、Instagramのショッピング機能を通して、Instagram内のユーザーシグナルが蓄積され、活用されています。

すでに広告配信のみを活用している場合でもInstagramショッピング機能も合わせて活用することが、コマースにおいてInstagaramを最大限に活用することにつながります

商品タグ付き広告(Instagramショッピング広告)の活用

商品タグ付き広告(Instagramショッピング広告)とは、オーガニックのInstagramショッピング投稿同様、広告内の購入可能な(ショッパブルな)商品の画像や動画に、商品の説明、価格、商品を購入できるウェブサイトに誘導するリンクなどの情報をタグ付けすることで、商品に興味を持ったユーザーを商品詳細ページへと誘導できる広告です。

オーガニックだけではリーチできないユーザーにもInstagramショッピング機能をもつ商品タグ付き広告でリーチできます。

画像引用元:Instagramショッピング広告 | Instagram for Business

商品タグ付き広告の詳細はぜひ下記の記事をご覧ください。

Instagramショップに対応している企業の商品を”ユーザーが自身の投稿内でタグ付けできる 

2022年3月22日、今後数カ月の間に米国の全ユーザーがInstagramの商品タグ付け機能を利用できるようになることを発表され、現在では日本でも利用可能となっています。

参考:Instagram投稿に商品タグを追加する | Metaビジネスヘルプセンター 

商品のタグ付け機能を利用すると”Instagramショップに対応している企業の商品を”ユーザーが自身の投稿内でタグ付けできるようになります。

ユーザーが投稿に商品をタグ付けすると、企業に通知が届き、企業は自社のプロフィールからタグ付けされたコンテンツを確認できます。さらに、企業がタグ付けできる人をコントロールすることもできるようです。

これまで、企業やクリエイターにのみ解放されていた商品タグ付け機能ですが、今後一般ユーザーに開放されることで、Instagramのコマース活用のすそ野が一気に拡大する可能性があります。

未だInstagramショップに対応していない企業は、早めの対応を検討することをおすすめします。

Instagramでチェックアウト 気になる決済機能は?

現在、指定された要件を満たす米国内のすべてのビジネスとクリエイターアカウントでは、Instagram内で決済ができる「Instagramでチェックアウト」が利用できます。

残念ながら、日本ではまだこの機能が利用できないため、Instagram内の商品詳細ページを閲覧後、外部サイトへ遷移し購入する必要があります。

長期的には米国以外の地域でも利用可能になるとのことなので、そうなれば商品の購入から検討、購買までをシームレスにInstagram内で完結できるようになります。

さらに、前述のショッピングカスタムオーディエンスでも、ユーザーの「カートに追加」や「購入」といったより多くの階層のユーザーシグナルが蓄積できるようになります。

参考:Instagramチェックアウト: 商品の直接販売とリーチの最大化 | Instagram for Business

Instagramショップを設定する方法

Instagaramショップを開設するには、Instagramのプロアカウント(ビジネスアカウントとクリエイターアカウント)が、Instagramで販売を行うための「コマースの利用条件」を満たし、Facebook社による審査にて承認される必要があります。

公式サイトに掲載されているInstagramショップ開設の手順は下記の通りです。

  1. 利用条件に適合しているか確認する
  2. Facebookページをもっている
  3. Instagramビジネスアカウントをもっている
  4. InstagaramビジネスアカウントをアカウントをFacebookページにリンクする
  5. 商品カタログをアップロードする
  6. アカウントの審査
  7. ショッピングを有効にする
  8. 商品タグ付けを行う

この他にも公式サイトの手順にはありませんが、アカウント審査の際、下記の条件を満たす必要があります。

  • 申請するビジネスマネージャはFacebookページの所有者である
  • 申請するビジネスマネージャはInstagramアカウントの所有者である
  • 申請するユーザーはFacebookページの管理者である

これらの条件をクリアする方法については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

最後に

2022年10月6日、7日にかけてhouse of Instagramが開催されました。 Facebook開催2日目の「売上と広告パフォーマンスに効くInstagramコマース」のパートでは、Instagramsショップの新機能が公開されました。         

新機能①:コミュニティコンテンツ(UGC)

Instagramsショップの商品詳細ページでは複数枚の写真や動画を登録することができ、1枚の写真では伝わりにくかった商品の特徴を伝わりやすくなり、購買促進を図ることができました。


一方で企業によっては、リソースや画像素材、コストなどの兼ね合いで対応できなかった場合もあったかと思います。そんな時に利用できるのが新機能のコミュニティコンテンツです。Instagramsショップを利用していて、ページのメンションやタグ付けされた投稿が一定数を超えた時に利用できるようになり、素材利用の許可取りが一気に行える機能になります。承認されたクリエイティブは、企業側の商品画像に加えてコミュニティコンテンツが投稿でき、ショップの商品詳細ページの内容をリッチなものにできます。

新機能②:ショッピングカスタムオーディエンス※広告新機能も含む

Instagram上の行動履歴も広告に利用できる機能がリリースされました。

商品への興味や購入意欲の高いと想定されるInstagramショップの来訪ユーザーのオーディエンス作成や拡張配信が可能です。具体的には、「ショップページの訪問」や「商品を保存」、「WEBサイトへの訪問」、「投稿の保存」等といったオーディエンスが作れます。また検証したデータによると、Facebookピクセルを活用して類似配信にショッピングのカスタムオーディエンスの拡張オーディエンスを追加した場合、パフォーマンスが-9%改善した事例も公開されました。

年を追うごとにInstagramショップの利便性は向上しています。近い将来、Instagramのチェックアウト機能のリリースも想定され、Instagramショップの利用増加も見込まれるため、今のうちに、Instagramショップの開設からはじめてみてはいかがでしょうか?

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