新人リスティング広告運用者がやってしまいがちな8つの悪習慣

「はやく一人前の運用者にならないと」

この気持ちは素晴らしいものですが、もしかするともしかすると普段やっているふとしたことが、知らず知らずのうちにあなたの成長を阻害してしまっているかもしれません。今回は新人リスティング広告運用者が「やっているかも…」と思わず頷いてしまう8つの悪習慣を振り返った上で、どう対策していけばよいのかをお話ししていきたいと思います。

1.仕組みやルールをないがしろにしている

例えば実際のクリック単価はどのような計算式の元に算出されるか説明することはできますか?計算式はもちろん、品質スコアや広告ランクの定義、オークションの仕組みもすらすら説明できるよ!という方はこの習慣には当てはまらないと思われます。悩んでしまった方は、もしかすると仕組みやルールが定着できていないかもしれません。

はじめは分からない事をヘルプページなどで丹念に調べていた人も、ある程度知識がついてくると徐々に調べが荒くなりがちになりますし、人の知識や記憶は完全ではありませんので、知らず知らずのうちに誤った解釈のまま過ごしてしまっていることも少なくないと思います。その結果、正しい仕組みやルールが自分の中にしっくり来ないまま、なんとなくの運用をしてしまっている人も少なくありませんが、これはとてももったいないなと思います。なんとなくの運用でもそれなりの成果が得られるかもしれませんが、そこには継続性も再現性もありません。

また、日々の忙しさに追われ、ルールと仕組みの重要性を理解しないまま受け身の作業に追われると、次第に身も心も疲れ切ってしまいます。今のこの業界全体を覆っている負の連鎖が繰り返されてしまうのです。胴元である Google やYahoo、 Facebookの仕組みやルールの理解を深めることが、平均点以上の成果を出すことにつながります。知識の基盤をしっかりと固めていきましょう。

2.クライアントのビジネスを知ろうとしない

こちらは広告代理店寄りの視点になってしまいますが、お手伝いをしているクライアントのビジネスについて関心を持てないうちには、マーケティングは勿論リスティング広告の本質が中々見えてきません。扱っている商材の市場での優位性やベンチマーク、PR戦略についてどのくらいまでご存じでしょうか。営業と運用が分業体制でお客様に直接会う機会に恵まれないとしても、このような情報をどうにかして得る努力はするべきです。

自分はクライアントの最高の理解者になれているだろうか?クライアントは何を求めているのだろうか?と常に意識していくことで、少しずつクライアントのビジネスへの理解を深めていけそうですね。

3.ユーザー目線が持てていない

広告をクリックするユーザーのペルソナがぼんやりとしか頭に浮かんで来ない人は要注意かもしれません。

リスティング広告は点と点をつなぐ、広告主の商品やサービスとユーザーの橋渡しに近い存在です。にもかかわらず、点がしっかりイメージできていないと、時間を掛けて選んだターゲティングやクリエイティブも本来アプローチすべきユーザーへ届きづらくなってしまいます。扱う商材を使っているユーザーは、普段何を考えどのような生活を送っているのか考えてみると運用の上で新しい発見が見えてくるはずです。

4.現状維持が目的になっている

こんなことありませんか?

  • 目標CPAは達成済みだから、今月の予算に収まるようコストの調整だけしよう。
  • そこそこ当たりのクリエイティブを見つけたからA/Bテストはもうおしまい。
  • CPAが高騰したらコワイから新規の施策を行うのは控えよう。

どれも現状維持が目的になってしまいビジネスを成長させるという点から離れてしまっています。うまく行っている時にこそ、更に成果を伸ばしていくために何が出来るのかを考えてみませんか?

5.初めから外部要因のせいにする

「今月のコンバージョン数減少の要因は季節要因によるものです。」どこかで聞いたことのあるようなフレーズでは無いでしょうか?

特に大きな動きがないのに急に数値が落ち込んだ…きっと、競合が入札を強めたからだ!さらに連休だったし数値が悪いのは当然。真っ先にこう考えてしまうのは、思考停止であり、正しい思考の順序とは言えません。リスティング広告運用者として、まずは自分原因説で考えてみるようにしていきましょう。

例えば、良かれと思って設定を変えたのに数値が悪化してしまったという事実は中々受け入れがたく、ついつい苦しい言い訳が出てしまうかもしれません。指摘される事自体が辛いケースもあると思います。そこで逃げてしまうのではなく、どう改善していくかを考え冷静に要因を調べる習慣が身につくと、非常に強いプレイヤーに成長できるはずです。

参考:運用型広告の数値に影響を及ぼす意外な外部要因5選

6.リマーケティングベースで思考する

リスティング広告運用者であればリマーケティングやリターゲティングの威力は周知の事実だと思います。リマーケティングはすで自社サイトに誘導したユーザーを資産として再アプローチする広告配信の手法ですので、成果が良く他の広告メニューに比べて効率も良いケースが多いです。

ただし、思考までリマーケティングベースに陥ってしまってはいけません。リマーケティングの対象となっているのは、既にサイトへ訪問してくれたユーザーであるということを再度思い出しましょう。仕組みを整え、効率を上げていくことはもちろん重要です。ですが、新しい顧客にアプローチしていかなければ、リマーケティングの対象となるユーザーという資産は増えるどころか目減りしていってしまいます。

広告主の商品やサービスにまだ出会っていないけれど、顧客となりえるユーザーはどこにいるのか、それらのユーザーへどうやったら効果的にアプローチができるのか。そういった思考こそが広告主のビジネスを成長させていくことのではないでしょうか?

参考:リマーケティングベースで思考するのはもうやめよう | SEM-LABO

7.やってみなければ分からない、と思考する

例えば、「新しいプロダクトが出たから、どんな効果があるか分からないけど、効果があるんだろうからとりあえず試してみよう。」と考えてしまっていませんか?

情報が足りない場合や、未知のテクノロジーに遭遇した際に、このような思考停止の状態に陥りがちです。仮に「新しいプロダクト」の仕組みやルールを知っているだけでは不十分です。そのブロダクトや機能が、広告主のアカウントのどんな課題を解決しうるのか、もしくは導入によってビジネスの成長にどのように貢献できる可能性があるのか、取り組まないことで今後どのような弊害や損失が生まれる可能性があるのか、まで仮説をもって思考することが重要です。仮説を立てて思考する習慣がなければ、日々加速するテクノロジーの波に飲み込まれて溺れてしまう様子は容易に想像ができてしまいますよね。

はじめは情けなくなるような仮説しか立てられないかもしれませんが、仮説を立て続けることが重要です。思考し続けることが広告運用者としての成長に必ずつながります。

8.業務の大半が「作業」に追われている

ルーティンのレポート作成や入稿業務、膨大な入札変更作業に追われてしまい、一日があっというまに過ぎていく・・。施策の実装が後手に回り、新しい施策を考える時間も取れず、アカウントの成果を思うように伸ばせない!というような経験はありませんか?

このような状況の解決の糸口のひとつは、作業の効率化を図ることです。ルーティンの入稿や定型のレポート、入札業務などは、システムによる自動化とも相性がよく、積極的にテクノロジーを活用していくべき代表格です。もっともシステムを必要とするような作業でなくとも、エクセルやブラウザのショートカットを覚えるだけでも、作業時間はぐっと少なくなります。よく使う言い回しや専門用語は日本語入力システム(IME)へ単語登録をしましょう。できることからまずははじめることが大事ですね。

もうひとつは、重要なのはその「作業」はやるべきものなのか?という問を立てることです。キャンペーンの成否を分けるのはレポート作成自体ではなく「分析」であり、入稿業務ではなく事前の「設計」であったりします。「作業」自体があなたの仕事になっていませんか?

最後に

悪習慣は裏を返せば、成長につながる良い習慣となりえます。今回挙げたものに一つでも心当たりがあった方はぜひ良い習慣を増やしていけるよう意識して取り組んでいきましょう。本記事をきっかけに、良い習慣がアカウントの成果とあなたの成長につながればうれしいです!