運用型広告コンサルティング会社に新卒入社して学んだ4つのこと

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私は、2015年にアナグラムに新卒入社し、現在はリスティング広告・Facebook広告の運用代行、コンサルティングの業務に携わっています。大手インターネット広告代理店でのインターン経験以外では、運用型広告についての知識が殆ど無い何の変哲もない学生から、新卒で運用型広告コンサルタントを経験した私が、この一年間で学んだことをご紹介します。

難しい問題が起こっても目を背けず、すぐに行動する

運用型広告の運用をしていると、日々「コンバージョン単価が上がった」「コンバージョンが激減した」など様々な問題が目まぐるしく発生します。私は、そのような運用型広告の現場での業務を通じて、すぐに原因が分からないような難易度の高い問題に直面したときにも目を背けず、すぐに次の行動を起すことが大切だと学びました。

まずはクライアントに問題について報告し、すぐに根本的な解決ができない場合であっても問題の深刻さを軽減させるような次のアクションを提案できれば、信頼にもつながります。特に、運用上の心当たりが無いにも関わらず問題が起こっている場合は、リンク先が落ちている…、資金力のある競合が参入して来た…などの、クライアント側のビジネスに深刻な不具合を示唆している場合も少なくないはずです。まずはクライアントに報告・相談することが重要です。

広告運用サイドとしては、 「もっと良いやり方をすれば問題は回避できていたのでは…私のミスではないのか…」 と不安になりがちですが、こうした不安を抱えつつも、押しつぶされることなく素早く次の行動を起こしていく事が重要だと考えています。

※不安を抱くことそのものは、より高みに行くためにとても重要なことだと思っています。

※アナグラムでの広告運用は、原則1コンサルタント1クライアントの形なので、責任の多くが自分にあります。そのため、問題が発生している際のプレッシャーは大きいですが、一方でクライアントのビジネスを伸ばせたときの喜びは大きいです。

ビジネスが前進するデータにこそ価値がある

運用型広告では、広告の配信状況について日々無数の指標ごとに数字がカウントされています。この数字は、クライアントの経営判断に関わるような重要な傾向を示す貴重なデータになりえます。しかし、集計の仕方を誤ると、単なる無意味な数字の羅列になりかねません。 私は、アナグラムで日々無数のデータと向き合う中で、適切なデータの取り扱い方を学びました。下記のようなデータが良いデータだと考えています。

  • シンプルでひと目で分かる
  • 前提条件ができるだけ揃っている
  • 判断に十分なデータ量がある

過去の状況をたくさん集めれば何かしらの傾向を見出すことはできますが、得られたデータはあくまでぼんやりとした「傾向」でしかありません。私たちが実際に直面する状況は過去の状況とはその都度違うものです。データはあくまでヒントに留め、演繹的なアプローチも交えながら仮説を深堀りしていくことが重要だと考えています。

私たちの生活で接するデータは、誰もが分かる形に加工済みのものが殆どです。機械的に集計しただけの生に近いデータに接する機会は、なかなかありません。そうした生のデータを、誰もが分かる、意味のあるデータに加工するプロセスを経験できるのは、データに対する高度なリテラシーが身に着く貴重な経験だと考えています。

使っている言葉が適切かどうかを考える

言葉は、同じ日本語であっても、属している社会集団ごとに異なります。特に運用型広告の専門用語は、辞書に載っておらず権威ある公用語が定まっていないものも多いため、この傾向が顕著です。

そのため、広告代理店とクライアントの間では言葉の使い方にギャップがある場合が多いです。広告代理店界隈には「CPA」「CVR」「TD」…など、日本語話者全体に対して使っている人口の極端に少ない様々な専門用語があります。

この言葉のギャップの大きい運用型広告のクライアントへの報告を通じて、自分の話している言葉が相手に理解できるかを気遣うことを学びました。

例えば、同じ内容を伝えたい場合でも、相手に合せて1~3は使い分けるべきでしょう。

  1. 「YSSでは、TDの変更によりCVRが上がったため、CPAが下がっています。」
  2. 「Yahoo!スポンサードサーチでは、広告文の変更によりコンバージョン率が上がったため、コンバージョン単価が下がり成果が改善しています。」
  3. 「Yahoo!JAPANの検索結果画面に配信する広告では、広告文の変更によりユーザーの購入率が上がり、購入1件あたりの広告費が下がり成果が改善しています。」

もちろん、意図的に相手の知らない専門用語を使うことでデキる感を演出するのはアリだと思いますが、そういう意図が無い場合はできるだけ相手の使っている言葉に合わせた言葉で話した方がいいと思っています。言葉のギャップを乗り越えて社外のクライアントへの連絡やレポーティングを行うことは難易度が高いですが、日本のどこへ行っても言葉のやり取りに困らない汎用性の高いスキルが身に着いたと感じています。

参考:[完全保存版]新人・新入社員のリスティング広告担当者向け、リスティング広告の専門用語解説

多様な業界に詳しくなり、世界を俯瞰的に見られるようになる

私たちの携わっているのは、クライアントのビジネスのマーケティング分野のうちリスティング広告・Facebook広告・Instagram広告・Twitter広告・DSPなどというごくごく一端ではあります。しかし、世界を見通すうえでは良い立ち位置だと考えています。

私は、アナグラムでの業務を通じて、多様な業界の知識が身に着き、世界を業界地図に基づいてより深堀りして見るようになりました。またそれを利用しているユーザーについても詳しくなり、様々な生活者の視点に思いを馳せるようになりました。アナグラムでは様々なクライアントのビジネスに携わることができます。

また、クライアントの業界全体や競合他社についても徹底的にリサーチを行うことを通じて多様な業界の知識が手に入ります。 (※アナグラムでは、1コンサルタントにつき5社程度まで担当させて頂いていますが、特定のコンサルタントに似ている商材が重複しないよう調整しています。コンサルタントが様々な商材での経験を積むことを重視しているためです。そのためコンサルタントは多様な業界・アカウントを経験できます。)

クライアントによっては、経営的な部分まで踏み込んだ相談を頂くこともあり、業界ごとの特殊な事情や展望について貴重なお話を伺えることもあります。

さらにアカウント運用を通じて、広告配信するユーザーについても深い知識を手に入れることができます。広告配信の際は、コンバージョンしそうなユーザーを、年齢・家族構成・趣味・生活習慣などの具体的な生活者としてのユーザー像まで落とし込み、ターゲティングや広告文を作成していきます。そういった仮説を、クリック率・コンバージョン率や、検索語句など管理画面上のデータを見ながら検証していきます。具体的なユーザー像を想定して見る管理画面上のデータは、ユーザーの息遣いすら感じさせるような生々しいデータになります。

そういった経験を通じて、このビジネスでは客単価がいくら程度で、どのくらいの人が利用していて、市場規模はどのぐらいか、 どういった思いでユーザーはこのサービスを利用しているのか、などといった豊かな世界観が身に着きます。

管理職未満の多くの会社員の仕事では、社内の特定のセクションでの仕事となり視野が狭くなりがちだと思いますが、全体的な見通しを得られる運用型広告コンサルタントという立ち位置は、役得だと感じています。

最後に

運用型広告コンサルタントは、これまで述べてきたように汎用性の高い心得やスキルが身に着きます。私の新卒1年目は、まず社会に出たばかりということもあり不安と学びの連続でしたが、何より刺激的で楽しいと感じました。

目まぐるしく状況や依るべき考え方も変わっていくこの世の中で、この後何年経とうとも不安と学びの連続なのだろうと思います。状況の変化とそれへの対応を考えることを楽しむ姿勢こそが、重要だと思います。この新卒1年目のワクワクは忘れないようにしたいですね。

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Jyunya Koyama

Jyunya Koyama

アナグラム株式会社クルー。 東京大学にて歴史学というウェブとかけ離れた学問を学んでいたものの、考えたことが費用対効果として可視化されるリスティング広告の魅力に憑りつかれ、2社のインターンを経て新卒でアナグラムに入社。コンサルタントとしてリスティング広告・Facebook広告の運用・コンサルティングを行っている。