Google広告のデータセグメント(リマーケティングリスト・カスタマーマッチリスト)の最小サイズ要件が、全ネットワーク・全セグメントタイプで100人に統一されました。これまで検索広告やYouTubeでは1,000人が必要だったため、中小規模のサイトや顧客リストを持つ広告主にとって大きな変更となります。
この変更は、アユダンテのDario Zannoni氏がX(旧Twitter)への投稿で発見し、業界で話題になっています。ありがとうございます!
何が変わったのか
従来、オーディエンスリストの最小サイズ要件はネットワークごとに異なっていました。
| ネットワーク | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| ディスプレイ | 100人 | 100人 |
| 検索 | 1,000人(顧客リストは100人) | 100人 |
| YouTube | 1,000人(顧客リストは100人) | 100人 |
Googleの公式ヘルプページ「オーディエンス マネージャーのオーディエンス セグメントについて」では、現在以下のように記載されています。
- Google ディスプレイ ネットワークをターゲットとする場合、過去 30 日間のアクティブ ユーザー数が 100 人以上であることが必要です。
- Google 検索ネットワークをターゲットとする場合、過去 30 日間のアクティブ ユーザー数が 100 人以上であることが必要です。顧客リストも同じ条件を満たしている必要があります。
- YouTube をターゲットとする場合、過去 30 日間のアクティブ ユーザー数が 100 人以上であることが必要です。顧客リストも同じ条件を満たしている必要があります。
なお、Googleからの正式なアナウンスはなく、ヘルプページの更新という形で変更が行われています。
広告主へのインパクト
この変更により、以下のような広告主がリマーケティングや顧客リストを活用しやすくなります。
- 月間訪問者数が少ない中小サイト:これまで検索広告でのリマーケティングを諦めていた事業者も、100人以上のアクティブユーザーがいれば配信可能に
- 顧客リストが小規模なBtoB企業:数百人規模のリードリストでも、検索広告やYouTube広告でターゲティングできるように
- ローカルビジネス:来店顧客や問い合わせ顧客など、限られた顧客データの活用範囲が拡大
サードパーティCookieの規制が進む中、自社で収集したファーストパーティデータの活用がますます重要になっています。今回の変更は、より多くの広告主がファーストパーティデータを広告配信に活かせる環境を整えるものといえるでしょう。
注意点
小規模なオーディエンスを活用する際は、以下の点に留意してください。
- フリークエンシーの管理:リストが小さいと同じユーザーに広告が繰り返し表示されやすくなります
- 自動入札の最適化:コンバージョンデータが少ないと、スマート自動入札の最適化が難しくなる可能性があります
- マッチ率の確認:顧客リストの場合、アップロードしたデータとGoogleアカウントのマッチ率によっては、実際のリストサイズが想定より小さくなることがあります
まとめ
Google広告のオーディエンスリスト最小サイズが全ネットワークで100人に統一されたことで、中小規模の広告主でもリマーケティングや顧客リストを活用したターゲティングが行いやすくなりました。
ファーストパーティデータの重要性が高まる中、自社の顧客データを広告配信に活かす戦略を検討してみてはいかがでしょうか。



