
不動産や求人情報、航空券、冠婚葬祭の会場、美容室……などなど。特定のテーマに特化し、コンテンツを集約したWebサイトは、「専門型ポータルサイト」と総称されます。皆さんも、美容室を探したり引っ越し先を探す際に、使ったことがありますよね。
何かを探すことと関わりが深い専門型ポータルサイトの集客施策では、検索エンジンが重要なチャネルになりやすく、SEOや検索連動型広告は注力ポイントです。
筆者はポータルサイトの集客も、それ以外の商材の集客も多数経験してきておりますが、ポータルサイトは検索広告の小まめな工夫が良い結果をもたらしやすいと感じています。
頑張っただけ成果が出るため、施策に拘った結果、気が付くと広告グループが400件を超えてしまったことも……。
そんな筆者が考える、専門型ポータルサイトの検索広告で成果を出すためのアカウント戦略についてご紹介いたします。


目次
ポータルサイトの検索広告の考え方
具体的な打ち手の紹介に入る前に、少し抽象化した考え方をご共有します。
検索エンジンからポータルサイトの顧客体験は始まっている
筆者はポータルサイトの集客の支援にあたっては「検索広告も顧客体験の一部」であると考えています。単なる集客チャネルではなく、サービスの一部であるということですね。
ユーザーにとってのポータルサイトの利用価値とは、あるテーマに特化して情報をまとめたサイトを閲覧することで、自分に合った情報を早く得られたり、比較検討できることのはずです。
そうであるならば、(ポータルサイトに訪れる前の)検索エンジンでの検索結果も含めて、ユーザーが自分に合うコンテンツにたどり着くまでの導線を短くできれば、それはサイトの体験も良いということになります。
SEOとの相互連携を意識する
ポータルサイトの検索エンジン上の集客施策では、運用型広告のみならず、SEOも重要施策となることが多いです。SEOと運用型広告の両輪で成果を出すために、「SEOで上位を取れていないキーワードを検索広告で補完したい(入札を強めたい)」「SEOで上位を取れているキーワードにあえて広告を配信し、検索結果画面の占有率を高めたい」といった細かな調整が必要になる場面もあります。
SEOの掲載順位はキーワードごとに日々変動しますので、キーワード単位で掲載状況をコントロールできる構成が望ましいですね。
これらを踏まえて、成果を出せるポータルサイトの検索広告の構成を考えるにあたっては、次の2つが重要となります。
- ユーザーの検索に、可能な限り近い広告(広告文とLP)を表示したい
- キーワード単位で掲載状況をコントロールしやすい構成が望ましい
それでは、具体的なキャンペーン設計の紹介に移っていきます。
キャンペーン設計と運用のポイント
※この記事では、DSA(動的検索広告)との違いをはっきりさせるため、文脈に応じてDSAではない標準の検索広告を「標準検索広告」と表記します。
キャンペーンと広告グループ設計のポイント
ポータルサイトの検索広告では、広告グループ分けから先に考えると整理しやすいです。
広告グループ設計:SKAG
SKAGはSingle Keyword Ad Groupsの略称で、1つの広告グループに1つのキーワードとその類似パターンを設定する細分化戦略です。
例えば「美容室」を例にすると、以下のようなキーワードと広告グループの構成になります。各広告グループには、設定したキーワードに対応する広告文とLPだけを設定します。
このような構成にすることで、ポータルサイト内のユーザーの知りたい情報が記載されたページに辿りつくまでの導線を短くすることができます。
広告グループの粒度をどこまで分けるか?
Google 広告ヘルプの「広告グループの仕組み」というページには以下のように記載されています。
多くの場合、ウェブサイト上のセクションやカテゴリに対応した広告グループを作成すると便利です。たとえば、ウェブサイトでスイーツ、飲料、スナックを販売しているとします。
引用元:広告グループの仕組み
ポータルサイトの多くはウェブサイト上にカテゴリが存在するので、そのカテゴリの粒度に合わせて広告グループを分けます。例えば前述の「美容室」の例であれば、ウェブサイトのカテゴリが「六本木」等の市区町村の粒度で存在するなら、その粒度に合わせますし、「東京都」のような都道府県の粒度までしかなければそれに合わせます。
広告文の検証に必要なボリュームが担保できるように検索ボリューム等から逆算して粒度分けを考えるべきという考えもありますが、ポータルサイトの運用においてはそこは諦めます。広告文の検証方法については後述しています。
キャンペーンの粒度はどうするのか?
その次に、各広告グループをどの粒度でキャンペーンにまとめるかは予算や目的(つまり入札戦略)など、管理のしやすさで決定しましょう。
例えば「美容室」を例にすると、関東エリアの美容室への集客には〇〇万円/月、関西エリアには□□万円/月のように予算が決まっている場合、以下のように設計しておくと管理がしやすくなります。
標準検索広告で成果を最大化する運用のポイント
キーワードのマッチタイプ
キーワードのマッチタイプでは、インテントマッチの利用を避け、フレーズ一致を主体にするのがおすすめです。
なぜならば、インテントマッチを利用する場合、「六本木 美容室」のようなキーワードが、「渋谷 美容室」のようなキーワードに拡張する場合もあるからです。
「渋谷 美容室」のキーワードには、別の広告グループで管理する「渋谷のおすすめ美容室」と渋谷の美容室一覧などのLPを表示したいので、こういったキーワードの拡張は狙い通りではありません。
広告文で成果を上げる
ポータルサイトの特性上、訪れるユーザーは複数の選択肢から比較検討したいというニーズが強いです。そのため「〇〇おすすめとは?」「〇〇ランキング」といった表現の広告文が効果的です。また「2025年最新~」のような時事性を加味した広告文も良いでしょう。
広告文のテストは配信ボリュームが多く統計的有意性が得られそうな広告グループでまず検証し、良かったものを他の広告グループに横展開するステップを踏みます。全広告グループで一気にテストしてしまうと、テストパターンの結果が良くなかったときの影響範囲が大きくなってしまうためです。
テスト時にはレスポンシブ検索広告の固定機能を活用して以下のようなテストをすると結果を見やすいです。
オリジナル:六本木の美容室おすすめは?(固定位置1)|当日予約も可能(固定位置2)
テスト:六本木の美容室おすすめは?(固定位置1)|事前予約で待ち時間不要(固定位置2)
テストパターンが勝った場合、他の広告グループの見出し2「当日予約も可能」を「事前予約で待ち時間不要」に一括置換する形で反映させるとスムーズです。
掲載順位をウォッチし、コスパの良い集客を狙う2番手戦略
ポータルサイトのユーザーには「比較検討をしたい」というニーズが根強く、複数サイトを閲覧して比較検討が行われるケースも多いようです。そのため、筆者の経験則にはなりますが、広告を最上部に表示していても、その次や3位に表示していてもコンバージョン数が変わらない、という場合もあります。
広告予算の兼ね合いによっては、無理に上位表示を狙わず、平均掲載順位が2位や3位になるようにコントロールしていくという、「2番手戦略」に徹するのも一手です。
2番手戦略を取る場合には、目標コンバージョン単価の上限クリック単価機能を設定することがおすすめです。
上限クリック単価機能とは、自動入札で広告オークションに参加しつつも、オークションでかける入札の上限を設定する機能のことです。「ポートフォリオ入札戦略」から設定することができます。
参考:
この機能を活用することで、過度に高い入札でオークションに参加してしまうことを防ぐことができ、クリック単価の高騰≒CPAの高騰を防ぎながら、サイトへの流入を作ることができます。
意図通りに2位や3位に掲載できているかは、実際の検索結果を確認したり、最上部インプレッションシェアと上部インプレッションシェアの指標を分析すると良いです。「最上部インプレッションシェアは低いが、上部インプレッションシェアは高く、かつ目標CPAを達成できている」状態になるように、上限クリック単価を調整していきます。
なお「目標インプレッションシェア」の入札戦略を活用して「上部インプレッションシェア」の目標値を設定する方法もありますが、「目標コンバージョン単価」に入札戦略を採用した時と比較してコンバージョン率が落ちる傾向にあり、コンバージョンをKPIと置いている場合はおすすめしません。
DSAで成果を最大化するポイント
補助戦力としてのDSA
DSA(動的検索広告)は、あらかじめ指定したサイトのコンテンツにもとづき、自動でターゲティングし、広告見出しを自動生成して表示させる広告です。
参照:
DSAは対象となるWebサイトのページをクローリングし、ページに記載されている情報を基に自動で広告見出しを生成して配信するため、設定の手間が掛からないことが大きなメリットです。また、サイトの情報に基づいてオークションも自動で参加するため、キーワードの設定も必要ありません(除外キーワードは設定可能)。
ポータルサイトのような、膨大なページが含まれるサイトとは本来相性が良いプロダクトですが、裏を返せば「広告見出しを設定できない」「キーワード単位で掲載状況をコントロールしにくい」ということにもなります。
便利でつい頼りたくなってしまうDSAですが、主要なキーワードはあくまでも通常の検索広告で個別に設定し、DSAは3~4語を超えるロングテールキーワードや、検索数の少ないキーワードを拾うための、補助的な存在と捉えておきたいです。
少しDSAに対して否定的に聞こえる前置きをしてしまいましたが、ロングテールキーワードを拾っていくうえでは、やはりDSAも大事な施策です。DSAの成果改善の打ち手もご紹介いたします。
掲載ページの限定
ポータルサイトの中には、広告として配信してもあまり効果の無いページも多々あります。
例えば採用情報、会社情報、IRといったページが該当します。またドメインを共有する別サービスがあるケースなども注意が必要です。
こうしたページが配信対象にならないように、「URLの除外」を行うか、あるいは「ページフィード」をアップロードすることで、配信するページを指定するようにしましょう。(意外と見落とされがちです……)
「在庫切れ」「ヒット0件ページ」を除外
対象・除外ページを「ページ タイトル」や「ページ コンテンツ」(ウェブサイトに含まれる文字列)で指定する機能があり、以下のようなことができて、CPAが劇的に改善することがあります。
- 「在庫切れの商品詳細ページ」の除外 (ページ コンテンツ "売り切れ"含む など)
- 「ヒット0件の検索結果ページ」の除外 (ページ コンテンツ "アイテムが見つかりませんでした" 含む など)
- 「ヒット2件以下の検索結果ページ」など著しく貧弱な検索結果ページはCVRが低いため、除外・入札引き下げ
ブランド名の除外
DSAではブランドキーワードを除外していないと、検索語句を見たらほとんどブランドキーワードへの配信だったというケースが少なからずあります。
ロングテールキーワードを拾っていくことを目的として実施するので、ブランドキーワードで獲得できても目的とズレてくるので、事前に除外設定しておきましょう。
説明文の工夫を忘れずに
DSAでは広告の見出しが自動で生成されるため、何となく「広告文の改善幅は無い」と思われがちですが、そんなことはありません。
DSAで唯一手動で設定する広告文である「説明文」は、しっかりと差が出ます。
説明文 | COST | CV | CVR | CPA | CT | CTR | CPC | IMP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
オリジナル | ¥73,000 | 2 | 0.04% | ¥36,500 | 5,100 | 22% | ¥14 | 23,000 |
テスト | ¥70,000 | 7 | 0.14% | ¥10,000 | 5,000 | 21% | ¥14 | 23,400 |
サイトのディレクトリ構造が整っていない場合
DSAが上手く活用できないケースとして、「Webサイトの構造が整っていない」というケースもあります。例えば、URLが意味を持たない連番で管理されておりカテゴリ分けがされていないようなケースです。
このようなサイトでは、URLやディレクトリを軸にしたターゲティングでは意図通りに配信されないことも多いです。
そのため、ページのタイトルでターゲティングを活用すると、以下のようにステップごとにページ タイトルで段階を分けてみて分析や入札調整が可能です。
不動産系の例:
低(情報収集層): これから引越しを考え始めた段階のユーザー
>「〇〇(地名) 住みやすさ」関連記事 (ページタイトルに "住みやすさ" を含む)
>「一人暮らし 始め方」関連記事 (ページタイトルに "一人暮らし" と "始め方" を両方を含む)
中(比較検討層): 具体的な費用や条件で物件を探し始めた段階のユーザー
>「家賃相場」関連記事 (ページタイトルに "家賃相場" を含む)
>「初期費用」関連記事 (ページタイトルに "初期費用" を含む)
高(最終検討層): 具体的な物件の内見や問い合わせを検討している段階のユーザー
>「〇〇(物件名)」の物件詳細ページ (ページタイトルに特定の "物件名" を含む)
>「内見」関連記事 (ページタイトルに "内見" を含む)
オペレーションの効率化も必須
ここまで紹介した施策を運用していくと、広告グループの数が膨大になることは避けられません。
広告グループの数に比例して、このような工数も肥大化します。
- 広告文を差し替える手間
- リンク切れしているURLの検知
- 膨大なキャンペーン、広告グループの配信金額等の変化の検知
これまでに紹介した構成で成果を出すためには、「効率化」と「体制づくり」も重要です。
筆者の場合、入稿に関してはスプレッドシートで事前に関数を組んでおき、バルク入稿をしやすい仕組みを事前に仕込んでいます。
また、弊社のアシスタントチームの力を借り、掲載URLを定期的にチェックし、リンク切れ状態に変わっていたり、掲載情報が無いURLを検知する体制を作って対処しています。
数値変化の検知は、前日比較で広告費用が〇〇%以上変化していたらSlackに通知が飛ぶような設定を活用しています。
SEOと広告の相乗効果を生むために
広告で得られたデータはSEOに活かすこともできます。せっかく費用を投じて広告を配信している以上は、広告を通じて得られたデータも無駄にしたくありません。
ここでは、「Google Search Console」クエリデータと、「Google広告」の検索語句レポートをスプレッドシートなどで突き合わせて「自然検索での露出は多いがクリック率が低いキーワード」や「広告で成果は出ているが自然検索で未露出のキーワード」を効率的に発見する方法をご紹介します。
具体的な手順
まず、スプレッドシートを用意し、以下の2つのデータを準備します。
1.Google Search Consoleからエクスポートしたクエリデータ
対象期間:過去3ヶ月など
必要な指標:「クエリ」「表示回数」「クリック数」「クリック率」「掲載順位」
2.Google 広告からエクスポートした検索語句レポート
対象期間:Search Consoleと合わせる
必要な指標:「検索語句」「費用」「クリック率」「コンバージョン」「コンバージョン単価」
この2つのデータを、VLOOKUPなどの関数を使って「クエリ(検索語句)」をキーにして1つのシートに統合します。
▼統合後のデータイメージ
Google Search Consoleで取得したデータ | Google広告で取得したデータ | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
クエリ | 表示回数 | クリック率 | 掲載順位 | クリック率 | 費用 | コンバージョン | コンバージョン単価 |
美容室 渋谷 口コミ | 10,000 | 1.5% | 5.0位 | 8.5% | 15,000円 | 5 | 3,000円 |
ヘッドスパ 専門 渋谷 | 50 | 0.5% | 25.0位 | 11.0% | 37,500円 | 15 | 2,500円 |
渋谷 美容室 おすすめ | 8,000 | 15.0% | 1.8位 | 8.3% | 56,000円 | 20 | 2,800円 |
[自社ブランド名] 予約 | 1,500 | 50.0% | 1.0位 | 20.0% | 24,000円 | 30 | 800円 |
これらのデータを元に、例えば以下のような分析と改善アクションが取れます。
【バケツの穴を塞ぐ】広告では成果が出ているが、自然検索で弱いキーワードを特定する
上記シートの例だと、「ヘッドスパ 専門 渋谷」は広告ではCPA2,500円で15件も獲得できているキーワードですが、自然検索では25位と圏外です。
この検索語句は、コンバージョンに繋がることが広告によって証明されている「お宝キーワード」です。
この検索語句をテーマにした記事を作成するべきだと判断できます。なぜこの検索語句でコンバージョンするのかを考え、ユーザーが求める情報(例:専門店の強み、施術内容、料金、他のサロンとの違いなど)を盛り込んだ記事を作成します。
これでSEOの順位向上が見込めますし、広告のLPとして活用しても良いかもしれません。
【機会損失の発見】自然検索のクリック率が低いキーワードを改善
上記シートの例では、「美容室 渋谷 口コミ」の自然検索によるクリック率は、「渋谷 美容室 おすすめ」と比べて低いことがわかります。両者には掲載順位の差があります。
一方で、広告の方では、両者のクリック率の差はほぼありません。ここから、「自然検索『美容室 渋谷 口コミ』のクリック率と掲載順位は、見出しによって改善の余地があるのではないか?」という仮説を立てることができます。
この場合、広告で同様の検索語句に対してクリック率の高い広告文を特定し、その要素を参考にSEOのタイトルやメタディスクリプションに反映させるといった改善アクションを試すことができます。
もちろん自然検索における順位は、記事そのものの充実度など、見出し以外の要素も含めて決まります。そのため、見出しの変更を行ったからといって確実に自然検索の掲載順位が上がるわけではないのですが、一つの仮説を生むことができるという意味では有意義だと思います。
広告側で検索語句に対してクリック率の高い広告文を特定するにはGoogle 広告の「レポート エディタ」を使用して「検索語句ごとの広告文レポート」を作成します。手順は以下の通りです。
①分析情報とレポート>レポートエディタをクリック
②レポートの作成をクリック
③行に「検索語句」と「広告文」を選択。列にクリック率など数値の指標を選択します。
④見たい期間を指定
⑤見たい検索語句をフィルタ
これで特定の検索語句に対する広告文ごとのクリック率などの実績が確認できるようになります。
他にもこのデータからの示唆はたくさんあります。このように双方の連携を強めることで、SEOと広告の成果を最大化することができます。
大切なのは、「気合に頼らないオペレーション」と「気合」の両方
ポータルサイトの検索広告をテーマに、アカウント戦略についてまとめてきました。この記事で紹介した施策は成果を出すために強くお勧めしたいものですが、管理する広告、キーワード、広告グループの数はどうしても膨れ上がってしまいます。そのため、オペレーションの工夫は欠かせません。
一方で、オペレーションの工夫を凝らしても、なお仕組み化しづらい手間もあります。
◼︎日々追加される新規コンテンツへの迅速な対応:
不動産サイトの「新着物件」や求人サイトの「新規求人」のように、ポータルサイトには毎日新しいコンテンツが追加されます。その新しいページ一つひとつに対して、ユーザーを的確に誘導するための広告グループやキーワード、広告文をタイムリーに作成し続ける作業は、自動化だけではカバーしきれない地道な作業です。
◼︎SEO順位の変動に応じた継続的な入札調整:
例えば「SEOで上位表示できていないキーワードの広告を強化する」という戦略をとる場合は、SEOの順位が日々変動するため 、継続的なモニタリングが不可欠です。重要なキーワードの順位が落ちていないか、逆に広告が不要なほど上位表示できていないかを常に確認し、数百、数千のキーワードの入札を微調整し続けるには執念が求められます 。
◼︎膨大な広告グループごとの詳細な効果測定と改善:
アカウントが数百の広告グループに細分化されていると 、「どのエリアの、どのキーワードで、コンバージョン率がなぜ変化したのか」を特定するだけでも大変な労力となります。全体の数値だけでは見えない変化の原因を、広告グループやキーワード単位で一つひとつ掘り下げて分析し、改善策を講じる地道な作業が必要になります。
その意味では、運用者に「気合に頼らないオペレーションの工夫」と「気合」の両方を求められるのが、専門型ポータルサイトの検索広告なのかもしれません。一方で、「成果を出すためならお安いもの!」という気持ちで取り組める運用者にとっては、手間が成果に直結しやすく、やりがいを感じられるという側面もあります。
そんな専門型ポータルサイトの検索広告が、私は嫌いではありません。
