
Yahoo!ディスプレイ広告で新たに広告クリエイティブを入稿する際、先に画像や動画などの素材だけ登録し、審査を通しておく方も多いのではないでしょうか?
従来、Yahoo!広告 ディスプレイ広告の画像・動画の審査は「広告管理画面にアップロードされたタイミング」で開始されていました。すぐに配信予定がなくても、画像や動画が準備できた時点で管理画面にアップロードし、あらかじめ審査を完了させることで、設定した広告クリエイティブの審査が通り次第すぐ配信ができる仕組みでした。
今回のアップデートにより、審査開始のタイミングが変更されました。
変更前:画像・動画をアップロードしたタイミングで審査開始
変更後:画像・動画を広告に設定したタイミングで審査開始
画像・動画の審査が広告に設定したタイミングと同時に変更になったことで、これまで以上に広告の配信開始スケジュールに注意が必要です。
本記事では、このアップデートにより起こりうる影響と、その対策について詳しく解説します。
参考:【ディスプレイ広告】画像・動画の審査開始タイミング変更について|LINEヤフー for Business


画像や動画の審査も広告を設定したタイミングに
画像・動画の審査が広告に設定したタイミングに変更になったことで、「いざ広告に設定したら画像や動画が不承認となり、希望したタイミングで配信できなかった」ということが考えられます。
画像・動画の審査期間は広告に設定した日から数えて約3営業日です。
たとえば、広告配信を開始したい10日前に画像や動画をアップロードしたとしても、3日前に該当の画像や動画を利用して広告を設定する場合には、広告を設定した日となります。
広告配信には「画像や動画」を含めて広告クリエイティブの審査が完了している必要があります。画像や動画が不承認となれば広告クリエイティブの審査も通らないため、注意が必要です。
広告テキストであれば、修正も基本的にはすぐできますが、画像や動画となると修正や調整に時間がかかる可能性が高まります。
そのため、画像や動画が不承認となった場合の修正の時間も踏まえて、これまでよりも早めに広告の設定を行う必要も出てくるでしょう。
管理画面のライブラリーにアップロードしている画像・動画が審査済みか確認する方法
今回のアップデートから、画像・動画の「審査状況」の項目に、「広告未設定のため保留」というステータスが追加になりました。アップロード済みの画像・動画が広告に設定されていないため、審査が開始されていない状態を示します。
すでに管理画面のライブラリーにアップロードしている画像や動画審査が完了しているかの確認は、下記の手順で行います。
管理画面にログイン>右上のツール>ライブラリーの画像 or 動画を選択
すでにアップロードしている画像 or 動画が一覧で表示されます。表の中の「審査状況」の列に『広告未設定のため保留』という表示がされている場合、広告に設定されていない画像・動画のため、審査が開始されていない状況ということを確認できます。
画像や動画が不承認となるリスクを軽減するには?
基本的にはスケジュールに余裕をもった広告設定が推奨ですが、一方でリンク先がまだアップしておらず広告の設定が進められないというケースもありますよね。
その場合に検討したいのは、別のリンク先URLで広告を作成して「下書き」で保存しておく方法です。下書き状態で保存しておいても、画像・動画の審査は開始されます。後ほど、リンク先が決まったら、追って広告の編集が可能です。
もちろん、広告の編集を行うと再度審査のステータスとなりますが、画像や動画自体に審査不承認となる要素がないかを、完全ではありませんが事前にあたりを付けられます。なお、それでも広告クリエイティブとしての審査に必ず通るとは言えないことは十分に理解しておきましょう。
また、仮とは言え、意図しない設定での広告配信がなされてしまう可能性がありますので、「テスト」などのテキストを設定するなど、万が一配信された際のことも考えて検討していただくのがよいでしょう。
広告代理店であれば、審査の仕組みをあらかじめクライアントに説明して理解いただき、どうしても画像や動画の審査結果を確認しておきたい場合に検討するのをおすすめします。
まとめ
広告配信を行う上で、審査の仕組みを十分に理解しておくことは重要です。スムーズに広告配信を行えるよう、今回の変更内容もきちんと理解しておきましょう。
広告がユーザーにとって有益なものであるよう、媒体社では広告の審査に力を入れています。生成AIの利用が拡大し、広告への活用も進んでいる中で、高度な機械学習を使った自動審査にも取り組んでいるそうです。
参考:広告サービス品質に関する透明性レポートを公開 Yahoo!広告は、2023年度、約9600万件の広告素材を非承認かつ広告換算費約302億円分を無効クリックなどと判断し、非課金化|LINEヤフー株式会社
繰り返しの違反は広告アカウントの停止につながるということもありますが、広告サービスを利用する側としては、無理のない入稿を心がけたいですね。
