Yahoo!検索広告、パフォーマンスレポートの出力されるデータが使いやすくリニューアル

Yahoo!検索広告、パフォーマンスレポートの出力されるデータが使いやすくリニューアル

2021年10月20日(水)に、パフォーマンスレポートの一部機能とコンバージョン測定の目的のレポート表示も合わせて変更されました。

参考:【検索広告】パフォーマンスレポートなど一部機能の変更について

今回は、Yahoo!検索広告のパフォーマンスレポートの仕様変更内容と、コンバージョン測定のレポート仕様変更について紹介していきます。



パフォーマンスレポートの変更点

新しいレポートと項目の追加に伴う削除や、数値として扱いやすくなるような配慮などもあり、全体的にレポートをダウンロードして編集する際に助かるような調整が多く追加されています。

また、過去作成したテンプレートにてレポートの作成や設定情報の確認は引き続き可能ですが、すでに編集できなくなっていますので、新規に取得したいデータがある場合は新しいテンプレートもしくはレポートを改めて作成する必要があります。

以下の変更箇所を確認した上で新しいレポートを作成しておきましょう。

追加となったレポート、項目

新しいレポートが追加されました。これまでと名称が変わったものもありますが、出力される内容に大きな差はありません。

今回、追加されたレポート、項目はこちらです。

レポートの追加

ランディングページURLレポート

最終ページURLレポートの提供が終了となり、代わりにランディングページURLレポートが追加されます。広告をクリックして表示されたランディングページURLを中心とした効果測定値を確認することができます。

詳しくはこちらをご確認ください。

Yahoo!ディスプレイ広告、リンク先URLを効率的に管理する新形式の設定項目を提供へ

入札価格調整率レポート

キャンペーンと広告グループに設定した入札価格調率の一覧を確認することができます。抽出可能な項目は以下の通りです。

  • キャンペーンID、キャンペーン名
  • 広告グループID、広告グループ名
  • 入札価格調整率を設定したデバイス
  • 入札価格調整率(%)
  • 入札価格調整率の対象
キャンペーンターゲットリストレポート、広告グループターゲットリストレポート

既存のサイトリターゲティングレポートは提供が終了となり、それぞれのターゲットリストレポートは対応したキャンペーン名、広告グループ名のどちらか一つしか表示できません。

項目の追加

地域別レポート
  • 「大都市圏」を追加
  • 「市・区・郡」を「地域の詳細」に変更
広告レポート、キーワードレポート、広告表示レポート
  • 「最終リンク先URL(スマートフォン)」を「スマートフォン向けURL」に変更
広告表示オプションレポート
  • 「アドカスタマイザー」を追加

終了または削除されたレポート、項目

今回、削除されたレポート、項目はこちらです。

削除されたレポートや項目も代わりのものが用意されていますので、ご確認ください。

レポートの終了

以下のレポートが終了となりました。

最終リンク先URLレポート

代わりにランディングページURLレポートが追加。ただし、最終リンク先URLレポートとランディングページURLレポートを同一の集計期間で作成した場合、数値が完全に一致しない点には注意です。

サイトリターゲティングレポート

代わりにキャンペーンターゲットリストレポート、広告グループレポートが追加されているので、そちらをご確認ください。

項目の削除

対象のレポートから以下の項目が削除されました。

キャンペーンレポート、広告グループレポート

新しく「入札価格調整率レポート」の利用が可能となることにより、以下の項目が削除されました。

  • スマートフォン入札価格調整率(%)
  • PC入札価格調整率(%)
  • タブレット入札価格調整率(%)
検索クエリーレポート(動的検索連動型広告)
  • ドメイン
  • 対象外キーワード登録状況

項目および表示の変更事項

名称の変更と有効桁数に関連した調整が多くなっています。今回の変更により、出力される数値がだいぶ見やすくなるはずです。

項目および表示の変更

以下の項目および数値表示が以下の通りに変更されました。

項目「デバイス」の選択肢が以下の通りに変更されました。
  • フルブラウザ搭載の携帯端末 → スマートフォン
  • フルブラウザ搭載のタブレット端末 → タブレット
数値の表示が有効な桁数に満たない場合、末尾についていた「0」が削除されました。

例)1.3800 → 1.38

値が存在しない場合の表記が以下の通りに変更されました。
  • 値が数値の場合、従来の「0」と「-」から、「0」に変更
  • 値場文字列の場合、従来の「-」から空白(空欄)に変更
下記の項目で切り捨て対象だった小数点以下の値が表示されるようになりました。

例)15.000 → 15.8

  • 平均CPC
  • コスト/コンバージョン数
  • コスト/すべてのコンバージョン数
下記の項目で10%より小さい値を「0.1」から「0.0999」に変更されました。
  • インプレッション
  • 完全一致のインプレッションシェア
  • ページ最上部のインプレッションシェア
  • ページ最上部のインプレッションシェア損失率(予算)
  • ページ上部のインプレッションシェア損失率(予算)
下記の項目で90%より大きい値を「0.9」から「0.9001」に変更されました。
  • 完全一致のインプレッションシェア
  • インプレッションシェア損失率(予算)
  • インプレッションシェア損失率(掲載順位)
下記の項目で桁数処理について、「小数点第3位で四捨五入」から「小数点第5位で四捨五入」に変更されました。
  • ページ上部のインプレッションシェア
  • インプレッションにおけるページ上部の割合
  • インプレッションにおけるページ最上部の割合
  • ページ上部のインプレッション損失率(掲載順位)
  • ページ最上部のインプレッション損失率(掲載順位)
  • ページ上部のインプレッション損失率(予算)
  • ページ最上部のインプレッション損失率(予算)
  • コンバージョンの価値
  • すべてのコンバージョンの価値
  • コンバージョンの価値/コスト
  • すべてのコンバージョンの価値/コスト
除算を含む項目のフィルター仕様変更

除算を含む項目をフィルターに指定した場合、その分母と分子の両項目を表示項目に指定すると、合計行が計算されるように変更されました。(それ以外の場合、合計行は0で表示)

入札価格調整率に小数点以下が追加

入札価格調整率の桁数を整数から小数点以下の値ありに変更されました。(小数点以下2桁切り捨て)

例)80% → 79.9%

その他の変更事項

その他に以下のような変更がされました。

特にExcel用のCSV出力ができるようになったのは、嬉しい運用者の方も多いのではないでしょうか。

レポートごとの組み合わせ不可項目を変更

詳細は元記事にアップロードされているPDFファイルを参照ください。

参考:【検索広告】パフォーマンスレポートなど一部機能の変更について

ラベル(JSON)の出力形式を変更

  • 変更前:"[""ラベル1"",""ラベル2""]"
  • 変更後:"[{""labelId"":""1"",""value"":""ラベル1""},{""labelId"":""2"",""value"":""ラベル2""}]"

動的検索連動型広告の検索クエリーレポートの仕様変更

検索クエリ―レポート(動的検索連動型広告)において「URL」の値が複数存在している場合、表示項目で「URL」を未選択でも別のデータ行として出力されるよう変更されました。

「レポート出力の設定」 の仕様変更

「レポート出力の設定」から「レポートで抽出する項目」(インプレッションを含まない)が削除され、初期設定で「フィルターをかける」項目の「インプレッション数」を1以上に設定されるよう変更されました。(インプレッション0の項目も出力したい場合はこの設定を削除してください)

Excel用のCSV出力が可能に

ファイル形式に「Excel用CSV」が追加。Excelファイルが文字化けしていた場合は、「Excel用CSV」にて再度作成ができるようになりました。

仕様変更にあたっての注意事項

今回の仕様変更にあたっての注意事項は下記の通りです。

従来のレポートでのテンプレート作成は終了

従来のレポートでのテンプレート作成は終了しています。従来のテンプレートを使用してのレポート作成は引き続き可能ですが、今後終了予定となっているため、新レポートでの作成を検討しましょう。

コンバージョン測定目的で「その他」を設定している場合の仕様変更

コンバージョン測定の目的で「その他」を設定している場合のレポートは、新しいコンバージョン測定の目的のいずれかが表示されるよう変更されました。

Yahoo!広告 検索広告APIではv6より変更が適用

Yahoo!広告 検索広告APIでは、v6より変更が適用されています。詳しくは以下を参照してください。

参考:Yahoo!広告 API v6 システムリリースについて

地域別レポートの出力値が異なる場合がある

新レポートにおける集計単位やシステムなどの仕様変更により、地域別レポートで出力する数値が従来のレポートと新レポートで異なる場合があります。


また、地域別レポートと他のレポートでも数値が異なる場合があります。

同じ指標で確認する場合は、新レポートで過去期間の数値も再度作成していただくことをおすすめします。

コンバージョン測定の目的のレポート表示の変更

「コンバージョン測定の目的」が従来の数種類から19種類と大幅に増加することで、広告の狙いに合わせた目的を選択しやすくなります。

現在はアプリコンバージョンのみで利用可能となっている※新しい方式のコンバージョン測定ですが、今後はウェブページなどすべてのコンバージョンに拡大予定となっています。

※新しい方式のコンバージョン測定とは外部の広告効果測定ツールと連携し、広告管理ツールで作成したリンクIDを活用して効果測定をおこなう方式のことです。

詳しくは下記リンク先を参照ください。

参考:【検索広告】アプリダウンロード用広告のコンバージョン測定に関する変更について

2021年10月19日以前に設定したコンバージョン測定についても、新レポートで「コンバージョン測定の目的」を設定して出力した場合、コンバージョン測定の目的が新しい名称で表示されるように変更されました。

詳細は下図の通りとなります。

画像引用元:【検索広告】パフォーマンスレポートなど一部機能の変更について

新しいコンバージョン測定の目的の設定方法

新しいコンバージョン測定の目的の設定方法は下記の通りです。

現在はアプリコンバージョンのみで利用可能となっていますが、今後ウェブサイトにも拡大されるのでアプリコンバージョンを利用していない方も確認しておくと良いでしょう。

①「ツール」を選択

②「コンバージョン測定」を選択

③新規で作成する場合は「コンバージョン測定の新規設定」を選択。既存のコンバージョン設定を編集する場合は、既存のコンバージョン名を選択

④⑤⑥該当のものを選択

設定を保存して完了となります。

まとめ

今回のアップデートにより、管理画面からダウンロードできるレポートを活用してご予算の進捗状況を管理されている方は、一部数値を反映できなくなる可能性があります。過去作成したレポートもいずれ終了となる予定なので、新レポートでも進捗管理ができるよう対応しておきましょう。

新しい方式のコンバージョン測定の開始時期については未定となっていますが、実施後に設定をすることで、より広告配信の目的を汲んだ配信ができるようになる可能性があるため、ぜひ設定を進めることをおすすめします。

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