新卒でWeb広告代理店に入社し、1年間広告運用業務を経験。2019年にフィードフォースに中途入社し、主にフィード領域の広告運用に携わる。2022年 グループ会社であるアナグラムへ転籍し、運用型広告エキスパートに従事。
「アナグラムは運用型広告に強い会社」というイメージを持っていたという牧之瀬さん。ですが、入社後にそのイメージは少し変わったようです。いったいどのように変わったのか。話を聞いてみました。
アナグラムは運用型広告に強い広告代理店、というイメージだった
―――フィードフォースからアナグラムへ転籍した牧之瀬さんですが、転籍するまでアナグラムにはどんなイメージを持っていましたか?
牧之瀬 新卒で入社した会社の頃から、広告運用で困ったことがあればアナグラムのブログを読んで解決していたので、アナグラムはとにかく運用型広告に強い会社という認識でした。
アナグラムは特にリスティング広告のプロフェッショナルという印象で、リスティング広告のノウハウがあって詳しい人がたくさんいるんだろうな、と想像していました。転籍前にいたフィードフォースがフィードやタグなどのテクニカルな領域に強みを持った広告代理店という立ち位置だったので、アナグラムはその強みがリスティング広告に置き換わったイメージだったんです。
でも、いざ入社してみるとそのイメージは覆されましたね。
運用型広告に強い代理店というよりは、広告に強いコンサルティングのイメージ
―――どう覆されたのでしょう?
牧之瀬 運用型広告に強いことは確かなのですが、広告代理店という枠にとらわれず、クライアントの事業が成功するためには何ができるかをとことん考えるスタンスなんです。入社する前は運用型広告に強い広告代理店だと思っていたのですが、いまでは広告に強い経営コンサルティングのほうがイメージに近いと感じています。
アナグラムに転籍してきたときに、「ここまで深くクライアントのことをみるのか」と驚きました。クライアントのビジネスモデルや強みと弱み、競合企業などを調べ尽くして、事業を伸ばすためには何が必要か、から考えるんです。広告は事業を伸ばすためのひとつの手段でしかない、というスタンスが、これまでの経験と大きくちがいました。
これまで在籍していた会社でも、もちろんクライアントを知る努力はしてきました。でもそれはあくまで、「広告成果を伸ばすため」にやっていたことだったんです。アナグラムでは、「クライアントの事業を伸ばすため」から思考を始めるので、その深さや度合いがまったくちがいます。
―――アナグラム入社前も広告に携わってきた牧之瀬さんですが、クライアントへの向き合い方に大きな変化を感じたんですね。
牧之瀬 はい。クライアントの事業をどう伸ばすか?を考える比重というか、優先度が大きく変わりました。これまでは媒体や広告メニューのことを考える時間のほうが多かったのですが、アナグラムに来てからはクライアントのことを考える時間が格段に増えました。媒体や広告メニューはクライアントのことを考え抜いたあとの話で、まずはクライアントのビジネスをどう伸ばすか?から考えるようになったんです。
力不足を感じてプレイヤーへ転向。それでも下を向く暇はなかった
―――フィードフォースから転籍して、すぐにクライアントのことを深くみれるようになったのですか?
牧之瀬 転籍してすぐの頃は、知識不足なこともあってそこまで深く見ることはできていませんでした。実は、転籍後にチームリーダーからプレイヤーへ転向したんです。リスティング広告の知識や経験が不足していて、いまはマネジメントよりも目の前のクライアントのことに集中したほうがいいと判断されました。
―――プレイヤーに転向することになって、落ち込みませんでしたか?
牧之瀬 正直に言うと、落ち込みました。落ち込みましたが、力不足であることは実感していたので仕方ないなとも感じていました。当時の上司から、「いまはプレイヤーとして力をつけることに集中して、力をつけたらまたリーダーに戻りましょう」と声をかけてもらったことを覚えています。
それに、当時担当していたクライアントをどう伸ばすかに必死で、下を向いている暇もありませんでした。知識不足を補うために周囲にたくさん質問をしたり、上司に教わったりしながら目の前の案件に集中していました。
―――プレイヤーとして力をつけることに集中されていたんですね。
牧之瀬 はい。色々な経験を積むために、たくさんの案件に挙手して提案の経験も積みました。クライアントにも恵まれて、担当案件も順調に増えていき、プレイヤーとしての経験を積むことができました。
クライアントも気づいていない商材の価値を発見することにコンサルタントが介在する意味がある
―――アナグラムに入社してから成長したと思うことはありますか?
牧之瀬 クライアントの事業を伸ばす思考を身につけられたことが大きいと思います。広告という手段だけにとらわれずに、どうすればクライアントの事業が伸びるかを考えられるようになってきました。
最近では、クライアントから相談される内容が変わってきたんです。以前は広告をどう伸ばすか?だったのですが、いまは事業自体をどう伸ばすか?という相談をしていただけるようになりました。
―――それはすごいですね!実際に広告以外の提案を行った事例はありますか?
牧之瀬 単品通販を取り扱っているクライアントに電話応答サービスを紹介・提案したことがあります。そのクライアントは購入希望者からの申し込みを電話で受け付けていたのですが、コールセンターの営業終了後にかかってくる電話が機会損失になっていました。自動の電話応答サービスを導入いただくことで機会損失を防ぐ狙いです。
―――それは確かに、広告では解決できない課題ですね。そういった、広告以外の提案をする力はどうやって身につけたんですか?
牧之瀬 わたしのユニットで行っている、「1日1広告」という取り組みで身につけられたと思います。ほぼ毎日、特定の商材を題材にしてどうすればこの商材が伸びるか?自分だったらどんな提案をするか?を考えて上司にフィードバックしてもらっていました。その商材の市場規模や業界内でのポジション、強み、競合の分析などを行ったうえで、広告のコピーまで実際に考えるんです。
この「1日1広告」を繰り返したおかげで、クライアントのことを深く知り、事業課題の仮説を立てる思考力がついたと思います。
―――毎日訓練を行っていたんですね。そういった仕事ができるようになって、心境の変化はありますか?
牧之瀬 わたし自身が介在する意味を見出せるようになった気がします。誰でもできる仕事ではなく、わたし自身がやる意味を見出せるというか。
広告運用の仕事ひとつとってみても、クライアントに言われるままに運用しているだけだと単なる作業屋になってしまいますよね。役に立ってはいるかもしれないけれど、他の人でもできてしまう。いま心がけているのは、クライアントも気づいていない商材の価値を発見することです。これは、わたしが介在する価値がありますし、他の人ではできないことだと感じています。
そんな成長が認められてか、2023年10月にチームリーダーへ復帰して、今では3名のマネジメントを行っています。
本来飽きっぽい性格なのに、アナグラムではまったく飽きない
―――フィードフォースへの転職、アナグラムへの転籍、プレイヤー転向、チームリーダー復帰と、ここ数年でキャリアの変化が激しいですね。大変とは思わないのですか?
牧之瀬 確かに1年ごとに新しいことに挑戦していて、目まぐるしく変化している感覚はあります。でもそこに戸惑いとかはあまりなくて、むしろ変化し続けることがおもしろいと感じてきました。飽きっぽい性格なこともあって、同じことをずっと続けることのほうが嫌ですね。飽きてしまうと思います。
―――アナグラムでは飽きずに働けていますか?
牧之瀬 はい。いろいろなクライアントと深く関わることができるので、飽きることはないですね。クライアントによって抱える課題は様々で、その課題解決をサポートするのは楽しいです。
それに、今はチームリーダーとしてチームをどう成長させるか?に向き合っています。チームが成長すればわたしの役割も変わっていくと思うので、しばらく飽きることはなさそうです。
―――変化を前向きにとらえて、楽しんで働いている様子が感じられました。今日はお話ありがとうございました!