
商品やサービスはあるものの、ランディングページを用意できなくて広告配信を諦めたことはありませんか?
Facebookのインスタントエクスペリエンスでテンプレートを活用することで広告専用のランディングページを簡単に作成できます。今回は、インスタントエクスペリエンスの活用方法についてご紹介します。


目次
インスタントエクスペリエンスとは
インスタントエクスペリエンスの活用で、Facebook、Instagramのモバイルアプリ利用者向けに最適化された広告専用のランディングページを作成可能です。商材や訴求したい内容に合わせて作成でき、フルスクリーンで表示されるためユーザーに興味関心を持ってもらいやすい魅力的なランディングページができます。
読み込みスピードも早いため、興味関心が高いユーザーの来訪を促すことができ、サイト離脱を防ぐ効果も期待できます。
※作成したインスタントエクスペリエンスは、広告配信でのみ活用でき、オーガニック投稿には活用できないのでご注意ください。
相性の良い商材は?
商材や訴求内容を自由にカスタマイズできるため、どんな商材でも相性はいいでしょう。
特に、ファッション・ECサイトの新規顧客の獲得やモバイルショッピングの促進、認知度の向上を図りたい場合で有効といえます。
インスタントエクスペリエンスのメリット
それではまず、メリットについて紹介します。
簡単に広告専用のランディングページを作成できる
Facebookで用意されたテンプレート(後述)があるため、WordPressなどの知識がない方でも簡単にランディングページを作成できる点が特徴です。商材や訴求内容に自由にカスタマイズが可能なため、活用シーンに合わせたオリジナルのランディングページを作成できます。
訴求したい内容に合わせた配信目的の選択
インスタントエクスペリエンスの配信目的は多数用意されているので、様々な目的で活用できます。
※詳細は、③インスタントエクスペリエンスの配信目的と配信面の【配信目的一覧】をご確認ください。
読み込みスピードが早い
インスタントエクスペリエンスは、モバイル利用者向けに最適化された広告専用のランディングページです。
遷移先ページの表示速度が遅い場合、離脱リスクが高まります。標準的なモバイルウェブよりも最大で15倍速く読み込めるインスタントエクスペリエンスを活用することは離脱率の改善にも繋がります。
参考:インスタントエクスペリエンス広告: 高速かつフルスクリーンのリンク先を作成する | Meta for Business
インスタントエクスペリエンスのメリット、デメリット
続いて、デメリットについての紹介です。
デスクトップ面に広告を配信できない
インスタントエクスペリエンスを活用した広告はモバイルデバイスにのみ配信可能なため、デスクトップ面には広告を配信できません。ECサイト等一般消費者向けの商材を取り扱う場合は影響範囲が少ないと思いますが、デスクトップ面経由で流入やコンバージョンに至ることが多い法人向けの商材はインスタントエクスペリエンスが適さない可能性があります。
・一度編集を完了したら、その後はクリエイティブ修正ができない
インスタントエクスペリエンスでは、一度作成したクリエイティブの修正ができません。
再度編集する場合には、下書き保存しておくことをおすすめします。
インスタントエクスペリエンスの配信目的と配信面
実際にどのような配信目的で広告配信できるか確認しましょう。
配信目的
- ブランド認知
- リーチ
- トラフィック
- エンゲージメント
- アプリのインストール
- 動画の再生数アップ
- コンバージョン
- カタログ販売
- 来店数の増加
広告の配信面
続いて、広告の配信面です。
実際に入稿する広告フォーマットによって、配信面が異なります。
配信面 | シングル画像 シングル動画 | カルーセル | コレクション |
---|---|---|---|
Facebookフィード | ◯ | ◯ | ◯ |
Facebook Marketplace | ◯ | ◯ | ◯ |
Facebookグループフィード | ◯ | ||
Facebookストーリーズ | ◯ | ◯ | |
Facebook上の検索結果 | ◯ | ◯ | |
Instagram発見タブ | ◯ | ◯ | ◯ |
Instagramフィード | ◯ | ◯ | ◯ |
※商品のタグ付けや販売店情報など、インスタントエクスペリエンスの一部のコンポーネントはInstagramの配信面に対応していません。
インスタントエクスペリエンスのテンプレート一覧
インスタントエクスペリエンスには、さまざまなビジネス目的に最適化されたテンプレートが用意されています。テンプレートを利用することで簡単にインスタントエクスペリエンスを作成可能です。
顧客獲得
購入や登録などのアクションを促したい時に最適なテンプレートです。インスタントエクスペリエンスで興味喚起し、登録ページやサブスクリプションページ、購入ページに誘導できます。
既存ユーザーの購入促進の他に、新規ユーザーにブランドや商品の認識向上を図る目的にも最適です。顧客獲得では、画像や動画の他にテキスト、ボタンをカスタマイズして作成できます。
ストーリーテリング
顧客獲得のテンプレートに似ていますが、ストーリーテリングの方がコンポーネント(画像、テキスト、動画)の数が多く配置されているため、より多くの情報をユーザーに訴求できます。
認知向上が目的でユーザーに多くの情報を伝えたい場合は、ストーリーテリングのテンプレートが適しています。
興味を惹く画像や動画でブランドの魅力を伝え、サイトやアプリでさらに詳しく知りたいと思ってもらえるようなクリエイティブが効果的です。
ストーリーテリングでは、画像や動画の他にテキスト、CTAボタンをカスタマイズして作成できます。
ストアフロント
単品商品ではなく、複数商品を訴求したい場合に適しているテンプレートです。
Facebookビジネスマネージャ内で作成したカタログを活用することで、商品一覧ページを作成できます。
商品選択をする際、[ダイナミックに選択]機能を活用すると、カタログに紐付いている商品から人気商品や購入の可能性が高い商品が自動選択のうえ、配置されるため、サイト流入の向上が見込めます。
ライフスタイルカタログ
一見、ストアフロントと似たようなクリエイティブと思われがちですが、ストアフロントとライフスタイルカタログの違いは、商品の見せ方が違います。
ストアフロントは商品一覧ページのように多くのアイテムをまとめて訴求できるのに対して、ライフスタイルカタログは実際に商品が使われる様子の写真を活用することで、利用イメージをユーザーに訴求可能です。
商品のタグ付けもできるため、ユーザーが特定の商品を気になった際はサイトの商品詳細ページに遷移して商品を購入できます。
また、あらかじめ用意されたこれらのテンプレートではなく、独自のレイアウトを利用したい場合は、カスタムインスタントエクスペリエンスを作成することもできます。
インスタントエクスペリエンスのベストプラクティス
ここからはインスタントエクスペリエンスのベストプラクティスについて紹介します。
ユーザーが思わずクリックしたくなる訴求や広告クリエイティブを作成する
広告をクリックしたあとにインスタントエクスペリエンスに遷移するため、詳細を見たいと思ってもらえるような訴求内容やクリエイティブが必要です。広告を見た段階からユーザーを惹きつけられれば、より多くのユーザーにインスタントエクスペリエンスを見てもらえるだけでなく、離脱率も抑制できると考えます。
ファーストビューでブランドロゴや名称がわかるように設計する
広告とインスタントエクスペリエンスで繰り返しブランドロゴや名称を表示することで、ユーザーの記憶にも残りやすくなり、ブランドの認知度向上の効果もあるでしょう。
訴求したい内容を広告とインスタントエクスペリエンスで繰り返し訴求する
ユーザーはインスタントエクスペリエンスを最後まで閲覧するとは限らないため、訴求したい内容を広告とインスタントエクスペリエンスで繰り返し訴求することがおすすめです。インスタントエクスペリエンス全体で訴求したい内容を繰り返し強調することでユーザーの興味を維持できます。
写真や動画とテキストを組み合わせる
1枚の静止画や動画よりも、7つ程度のコンポーネントから構成されている長いインスタントエクスペリエンスのほうがより多くの情報を伝えられるため効果的です。
写真や動画、テキストだけでなく、CTAボタン等のコンポーネントを組み込むとさらに良いでしょう。
クリエイティブハブを活用する
インスタントエクスペリエンスの作成画面にはプレビューが表示されていますが、実際に配信された時の微妙な違和感は実機で確認することでしか見つけられません。例えば、多くの情報をコンパクトに格納できるカルーセルを多用し、ユーザーに何度も画像をスライドさせる負担がかかってしまう場合などが考えられます。
クリエイティブハブを活用することで、そのような懸念を払拭できます。
各種広告フォーマットでモックアップ(実際の配信イメージのサンプル)を作成でき、作成したモックアップを他の人にシェアできたり、Facebookモバイルフィードでどのように配信されるか実際のモバイル機器で確認できたりするためです。
作成したキャンバス広告のモックアップをデザインに関わっていない人にも見てもらい、「内容の流れは自然か?」「操作が分かりにくい箇所は無いか?」などをユーザー目線で評価してもらうことで、ユーザーに負担がかからない効果的なインスタントエクスペリエンスを作成しましょう。
また、クリエイティブハブの「インスピレーションギャラリー」でFacebookのいろいろなフォーマットを効果的に活用している事例を確認することもできます。インスタントエクスペリエンスでどのような表現ができるのかピンとこない…という方は、まずはその訴求力を体感してみてください。
最後に
インスタントエクスペリエンスの概要や成果につながるベストプラクティスについて紹介いたしました。
モバイルデバイスのみ配信可能な広告フォーマットですが、コンポーネントをかけ合わせて様々な角度からブランドや商品、サービスをユーザーに伝えられる魅力的なフォーマットですので、状況にあわせて導入を検討してみてくださいね。
