
2021年10月27日、Yahoo!ディスプレイ広告(以下、YDA)において2021年11月10日から新たな自動入札タイプが提供されることが発表されました。
参考:【ディスプレイ広告(運用型)】新しい自動入札タイプの提供について
本記事では、これらの詳細や導入にあたっての注意点などを解説します。


新たに3つの自動入札タイプを提供開始
自動入札とは、目標とするアクションの最大化や目標コンバージョン単価を維持するため、入札価格を自動的に調整する機能です。
今後YDAには新たに下記3つの自動入札タイプが実装されます。
- コンバージョン数の最大化
- クリック数の最大化
- 動画再生数の最大化
従来YDAで提供されていた自動入札タイプは「コンバージョン単価の目標(tCPA)」のみでしたが、本アップデートにより、さらに多様な目的アクション数の最大化を実現できるようになりました。
ここからは、各自動入札タイプの詳細について解説していきます。
コンバージョン数の最大化とは
コンバージョン数の最大化とは、指定した予算内でコンバージョン数を最大化するように自動で入札価格を調整する入札戦略です。
こちらの自動入札タイプは、下記のように予算を最大限に使ってコンバージョンをなるべく多く獲得したい場合に適しています。
- 予算の範囲内であればクリック単価は気にしないので、できるだけ多くのコンバージョンを得たい。
- 短期間で終了する新規キャンペーンにて、コンバージョン数を最大化したい。
過去の実績をもとに入札価格を調整するため、新たなキャンペーンでも短い期間で予算を使いながらコンバージョン数の最大化を期待することができます。
なお、コンバージョン数の最大化は直近7日間のキャンペーン単位のコンバージョン数が50件以上であることが推奨利用要件とされています。要件を満たさなくても設定自体は可能ですが、成果が安定しない可能性があるため、手動入札での設定やマイクロコンバージョンの追加などを通してキャンペーンにコンバージョンが集まる状態を整えてから導入に進むことをおすすめします。
クリック数の最大化・動画再生数の最大化とは
クリック数の最大化・動画再生数の最大化とは、指定した予算内でクリック数/動画再生数が最大になるよう自動で入札価格を調整する入札戦略です。
こちらの自動入札タイプは、下記のようにサイトへのアクセスを増やしたり、対象サービスの認知度を上げる場合に適しています。
- キャンペーンやセールに向けて、できるだけたくさん集客したい。
- 商品やサービスの認知度を上げたい。
クリック数の最大化・動画再生数の最大化に推奨利用要件はありません。広告や動画を通して、サイトへの誘導を増やしたいタイミングで活用してみましょう。
キャンペーン目的ごとに利用可能な入札戦略は異なる
今回追加される3つの自動入札タイプは、以下のキャンペーン目的の場合に設定可能です。
コンバージョン数の最大化 | コンバージョン、アプリ訴求、商品リスト訴求 |
---|---|
クリック数の最大化 | サイト誘導 |
動画再生数の最大化 | 動画再生 |
「アプリ訴求」を目的とするキャンペーンでコンバージョン数の最大化は利用できても、「動画再生」を目的とするキャンペーンでは利用できないなど、キャンペーン目的ごとに利用できる入札戦略は異なるので注意しましょう。
まとめ
Yahoo! 検索広告では既に様々な自動入札タイプが利用可能でしたが、今回YDAにも新たに自動入札タイプが追加されることでより一層、運用管理にかかる時間の削減や目的に合わせたパフォーマンスの最適化が行えるようになりました。
とはいえ、同じビジネスでもフェーズや商材によって広告運用の目標が変わることは珍しくありません。利便性だけを理由に導入せず、「どんな配信が適しているか?」を問いながら広告の目標に沿った自動入札タイプを柔軟に選んでいきたいですね。
