そごう・西武さまの「新しいブランドと新しいお客さまの出会いの場を創る」ことをコンセプトにしたLOFT(ロフト)以来数十年ぶりの新規事業「CHOOSEBASE SHIBUYA(チューズベースシブヤ)」。
これまでインハウスでの広告運用を行っていたCHOOSEBASE SHIBUYAさま。しかし広告運用の経験者がいるわけではなく、担当者が試行錯誤しながら広告運用を行っていた状況に「もっと良い方法があるのでは?」と漠然とした不安を感じていたと言います。その後、アナグラムにインハウス支援をお任せ頂き約3ヶ月間、広告アカウントの健康診断から、今後の事業拡大の戦略立案までを伴走したお取り組みについてお伺いしました。
このインタビューは、2023年11月に行われました。
聞き手:アナグラム株式会社
池田 華子
金子 俊子(執筆者)
ご利用サービス: 運用型広告のインハウス支援サービス
「CHOOSEBASE SHIBUYA」について改めて教えてください。
伊藤:気になった商品を購入前に店舗で確認することのできるオフラインの良さと、オンラインショッピングの利便性を融合したのが「CHOOSEBASE SHIBUYA」という新業態のセレクトショップです。
オンラインショッピングの利用が一般化してきていますが、購入した商品が届いたら、サイトの写真と違ってがっかりした経験がある方も少なくないですよね。そのため、未だにオンラインショップで気になった商品を購入前に手にとって確認したいという需要も多くあります。
伊藤さんと古城さんは普段どんなお仕事をされていますか?
伊藤:「CHOOSEBASE SHIBUYA」の立ち上げ責任者として、企画・営業・財務・管理・マーケティングの全てを包括的に見ています。昨年、古城がマーケティング部署に異動してくるまではGoogle広告やMeta広告の広告運用も担当していました。
古城:「CHOOSEBASE SHIBUYA」の店頭スタッフとして勤務した後、昨年からプロダクト&マーケティング部署に異動しました。現在は、SNS運用を含む、広告運用を伊藤さんに教わりながら担当しています。
前例のない新たな取り組み、社内理解の獲得まで配慮した私たちに寄り添った提案が決め手
アナグラムへご相談いただいたきっかけは何だったのでしょうか。
伊藤:渋谷のスクランブル交差点近くに位置する西武渋谷店は集客において、立地的な強みがあります。一方で、「CHOOSEBASE SHIBUYA」に来店頂いたお客様に「CHOOSEBASEを知ったきっかけ」をヒアリングすると、Instagramや検索などオンライン経由でご来店いただいている方が多いことがわかり、オンラインでの接点づくりに注力する事になりました。
しかし、Webマーケティングに携わっているのが社内で私と古城の2人だけで、広告運用の知見も豊富なわけではありませんでした。そのためインハウスでの広告運用は、アナグラムさんのブログを読んだり、分からないことがでてきたら都度、検索をしながら試行錯誤をしながら行っていました。
そのなかで、常に自分たちの広告運用に対し「これであっているのか」や「ちゃんと配信設定はできているのか」という漠然とした不安を感じていました。
広告運用には必ずしも正解が存在するわけではないとわかってはいても、オンラインショップでの売上を増やすためには、専門家の意見を聞き社内にWebマーケティングの知見を深める必要性を感じていました。そこで、教育的な役割を担っていただける外部のパートナーを検討した際に、日頃からブログを愛読していたアナグラムさんにインハウス支援のお声がけをさせていただきました。
アナグラムにご依頼いただいた決め手はなんだったのでしょうか。
伊藤:アナグラムさん以外にも10社ほどお声がけさせて頂いたのですが、お問い合わせからご提案まで対応が1番早かったのがアナグラムさんでした。また、「CHOOSEBASE SHIBUYA」の事業コンセプトやサービスの独自性はもちろん、弊社の事情も踏まえたインハウス支援プランをご提案いただけてとても助かりました。
歴史あるそごう・西武において「外部の専門家の力を借りること」が社内では珍しい取り組みです。そのため、前例のない新しい取り組みに対する社内からの理解を得られるかが大きな懸念でもありました。
そこでアナグラムさんは、社内に運用知見を溜めてアカウント構成の提案はもちろん、新しい取り組みに対する社内理解を得られるように実施施策をまとめた資料づくりなど、私たちの立場に寄り添った提案が決め手でした。
社内にマーケターを雇ったような感覚、社内の知見もより深められた
実際にアナグラムとのお取り組みはいかがでしたか?
伊藤:日々の広告運用で判断に迷ったり、わからない機能が出てきた時に、プロに質問できる環境が社内に1人マーケターを雇ったような感覚でとても心強かったです。
特に、従来の管理画面上の設定が実数値よりも好調に見えていた重複計測をご指摘頂いた時は、誤った数値を「正」とした広告投資を未然に防ぐことができました。
また、従来の目標ROAS(※)で行っていた広告運用では、目標値を引き上げると機械学習がかかりづらい設定になっていたことで配信ボリュームが縮小しており、いま以上の拡大が難しいのではと悩んでいました。
そこで、アナグラムさんにアドバイスを頂きながら、顧客リストを基に既存顧客と新規顧客の獲得目標に強弱をつけることで、全体ROASを改善することが出来ました。また、改めて目標の整理から実装可能性を加味して、今後の売上を伸ばす上で必要な施策を複数パターンのロードマップとともにご提案頂けたのもとてもありがたかったです。
(※)ROAS:広告の費用対効果。「売上÷広告費×100(%)」で算出される。
古城:インハウスで運用されている方であれば共感してくれると思うのですが、マーケティング担当の日常の業務においては広告運用のみに時間を割くことは難しいです。そのため、広告管理画面の入札調整や施策の仮説検証の時間が十分に取れていないことも課題に感じていました。
アナグラムさんは1つ1つの広告管理画面の設定の裏側の意図まで説明頂けるので、広告アカウントの数値改善はもちろんですが、社内の広告運用の知見も一段と深めることができたと思います。
その他、お取り組みの中で印象的だったことはありますか?
伊藤:グロースハック(※)では広告運用の改善案だけではなく、「CHOOSEBASE SHIBUYA」の事業拡大のアウトプットを頂いたのですが、アイディアの「量」だけではなく「質」の高さが印象的でした。
インハウスで広告運用を行っている時には思いつかない広告の施策だけではなく、事業を拡大する上で必要な施策の提案も頂けたのも、とても参考になりました。改めてアナグラムさんに依頼してよかったです。
頂いた提案には、オンラインショップ内の検索性の向上などすでに実装途中だった施策もあり、私たちがやろうとしていることが間違っていなかったという答え合わせもでき、自信にも繋がりました。
外部の専門家の意見だからこそ視野を広げられ、打ち手も増やせる
どんな会社にアナグラムをおすすめしたいですか。
伊藤:社内に広告運用のリソースがあり、社内に知見を溜めながら事業拡大を目指す企業は、インハウス支援を検討してみても良いのではないのでしょうか。
インハウス運用に慣れると、良くも悪くも自分たちのやり方以外の新たな視点に気づきにくくなります。そこで、外部の専門家の意見を聞くことで、別の視点に気づけるだけではなく打ち手のパターンを増やすことができるのでおすすめです。
古城:私のように運用型広告の知識がない状況でWeb担当を任された方は、広告管理画面の見方はもちろん、わからないことが出てきた時に、インターネット上の無数の情報から「どの情報を信じればいいのか」わからなくなることも多いです。
そんな時に運用のプロフェッショナルのアナグラムさんに何でも聞くことができる環境は、とても心強かったです。
お取り組みを終えての気づきや、今後の動きの変化はありましたか?
伊藤:アナグラムさんに依頼する前は、広告運用において今よりも良いやり方があると感じていたものの、どうすれば良いのか分かりませんでした。それが今回の取り組みを通じて、広告運用の成果の伸びしろだけではなく、今後の「CHOOSEBASE SHIBUYA」の事業拡大におけるアクションを明確にすることができました。
広告運用の成果を大幅に改善していただいたことで、広告投資は売上における起爆剤になる可能性が見えてきました。一方で、事業拡大に伴う人為的リソースの確保という新たな課題が見えてきたことも大きな成果だと考えています。
そのため、今回の取り組みを経て蓄積できた知見を社内に展開することと並行して、社内の人員配置を整備し、これからの拡大にチャレンジできる組織体制づくりを行っていきます。そのタイミングで、またアナグラムさんと一緒にお取り組みできたら嬉しいです。
- Voice Of AdOps担当者の声
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インハウス支援サービスは、広告運用の成果改善だけではありません。伊藤さんと古城さんが自走できるためのアカウント整備や実施する施策の優先順位付けなど、サポート内容はお客さまの状況により様々です。今回でインハウス支援サービスは終了となりますが、短いながらも濃密なお時間を過ごさせていただきました。
「CHOOSEBASE SHIBUYA」以外の新規店舗も増え、更なる拡大を進められるそごう・西武さま。
今回のインタビューを通じてお2人から「アナグラムさんにお願いしてよかった」というお言葉をいただけたことが、担当者冥利に尽きるありがたいお言葉です。また、どこかのタイミングでご一緒できたら嬉しいです。インタビューにご協力いただきありがとうございました!