2021年2月8日(月)、TwitterはTwitterクリックIDの導入とコンバージョン最適化の改善を発表しました。
今回のアップデート内容はTwitter広告の配信にすでに反映されています。TwitterクリックIDとはどういった機能で広告運用がどう変わるのか詳しく以下で解説していきます。
TwitterクリックIDとは?
TwitterクリックIDとはTwitter広告のURLの末尾につく自動的に付く「?twclid=~」で始まるパラメータです。広告をクリックするごとにユニークなTwitterクリックIDが付与され、ユーザーがサイトを閲覧するとサイト上に設置しているTwitterのウェブサイトタグが反応しTwitterへサイト訪問した情報を送り、広告管理画面へ数値が反映されるようになります。
広告業界でサードパーティCookieの利用が難しくなる中で、Twitter広告管理画面とGoogleアナリティクス等のサードパーティの計測ツールとの成果における数値の乖離を減らし広告の配信効果を高める目的で導入されました。
これによってTwitter広告の管理画面に反映される数値をより正確に測定できるようになり、広告配信の最適化がより効果的に行われるようになると考えられています。Twitter社によるテストによれば、Twitter広告マネージャーが計測できるサイト訪問数が10倍に増加したとのことです。
なお、ウェブサイト誘導目的の広告に自動的に付与されているため、導入にあたって広告主側でなにか設定を行うなどの必要はありません。
また、現在のところTwitterクリックIDは広告URLのみに付与され、通常投稿などに対してはTwitterクリックIDは付与されません。
注意しておきたいポイント
Google アナリティクスなどのサードパーティー計測ツールを利用している場合には次のポイントに注意しておきましょう。
たとえばGoogle アナリティクスのレポート上ではリンク先URLはTwitterクリックIDが付与されたURLごとに計測されます。
そのため、リンク先URLごとにレポートを閲覧するのが難しくなり、また分析するためには集計が必要となり、ひと手間増えてしまいます。
Google アナリティクスでは次の設定を行うことで、対策ができますので必要があれば事前に対応しておくのをおすすめします。
手順は次のとおりです。
①Google アナリティクスを開き画面下部赤枠内の「管理」をクリック
②赤枠内の「ビューの設定」をクリック
③赤枠内の「除外するURLクエリパラメータ」に「twclid」と入力、保存
広告運用を後押しする複数のアップデート
今回のリリースでは、他にも次の通りいくつかのアップデートを発表しています。
- クリエイティブフォーマットの強化(アプリカード)
- Twitterのタイムラインにおける広告の表示ロジックのアップグレード
- Twitter広告マネージャーをより使いやすく改善
- コンバージョン最適化モデルのアップグレード
広告管理画面の改善や、パフォーマンスを向上するために役立つトラッキング精度の改善に関わるアップデートが目立ちます。
まとめ
Google 広告やFacebook広告、Yahoo!広告などの各運用型広告の媒体も独自に自動タグを用意しており運用型広告業界全体でスタンダードな対応となっています。
TwitterクリックIDの導入により広告配信のパフォーマンスの改善に期待できる一方で、サードパーティの分析ツール上では分析がしにくくなることが予想できるので早い段階で除外するなど対処しておくと良いでしょう。
各広告媒体によるトラッキングの精度に関わるアップデートが相次いでいます。今後も継続的に改善が余儀なくされていくことでしょう。情報も多く対応も大変ですが、正確な情報を正しく理解して、やるべきことを押さえていくのが大切ですね。