LINE広告に、広告上のアクションにもとづいたオーディエンスリストを作成できる機能があるのをご存じでしょうか?
広告画像をクリックした人を対象にしたオーディエンスリストを作成できる機能「画像クリックオーディエンス」がそのひとつです。
画像クリックオーディエンスを利用すれば、興味をもってクリックした画像の内容に応じてオーディエンスリストを作成できるため、それぞれのオーディエンスの興味ごとに訴求を変えたアプローチが可能です。
この記事では、画像クリックオーディエンスの活用方法と設定の仕方、注意点を解説していきます。
目次
画像クリックオーディエンスとは?
画像クリックオーディエンスとは、広告画像をクリックした人を対象としたオーディエンスリストを作成できる機能です。
Webサイトへの訪問履歴だけではなく、広告上のアクションを活かしたオーディエンスリストを作成できる点が特徴です。
また、広告画像をクリックしたということは、広告で取り上げている商品やサービスのことをもっと詳しく知りたいと興味を持っている可能性が高いです。だから、画像をクリックした人のオーディエンスリストをターゲティングに利用すれば、自社の商品やサービスに対して興味がある人にアプローチができると言えるでしょう。
なお、画像クリックオーディエンスに含まれるアクションは、画像のクリックだけではありません。画像やテキスト、アクションボタンへのクリックといった広告に対してのクリックアクションがすべて含まれます。
画像クリックオーディエンスの活用方法
では、実際にどのような活用が考えられるのか、画像クリックオーディエンスの活用例を紹介していきます。
興味のある広告訴求に基づくオーディエンスリストを作成できる
画像クリックオーディエンスリストはキャンペーン単位で作成できます。画像クリックオーディエンスを作成することを想定して、あらかじめキャンペーンごとに広告画像を変えておけば、興味をもってクリックした画像の内容に応じてオーディエンスリストの作成が可能です。
では、具体的にどんなことができるのでしょうか。携帯電話の販売をしたい、架空の携帯電話メーカーを例に上げて説明していきます。
まず、「価格の安さ」と「高スペック」の2つの訴求軸ごとにキャンペーンを分けて広告を配信します。
それぞれオーディエンスデータが溜まったら、画像クリックオーディエンスで配信するクリエイティブの方向性を考えます。
たとえば、価格の安さ訴求の画像をクリックした人は携帯電話の端末には価格の安さを求めているという仮説が立てられるので「抽選でギフトカードをプレゼント」や「キャッシュバックキャンペーン」をうたった広告を、高スペック訴求の画像をクリックした人は携帯電話には機能性を求めているので、カメラ機能やおサイフケータイなどの機能訴求が良さそうといったような打ち手を考えます。
携帯電話というひとつの商材であっても、アピールポイントは複数ありますよね。価格の安さを重視する人もいれば、スペックを重視する人もいて、ユーザーによって知りたい情報は異なります。
このように広告主がアピールしたいポイントや、ユーザーが知りたい情報が異なる場合に画像クリックオーディエンスを使えば、ユーザーの知りたい情報の傾向ごとにオーディエンスを分割してアプローチが可能なため、より効率的に情報を伝えることができます。
画像クリックオーディエンスで広告配信する
画像クリックオーディエンスを使えば、広告のクリックアクションにもとづいたオーディエンスに広告配信できます。広告上で何かしらのアクションを起こしたということは、自社の商品やサービスのことをもっと知りたいと興味を持っている可能性が高いですよね。
Webサイトへの訪問履歴を使用せずとも、広告上のアクションにもとづいた自社の商品やサービスに関心を持っている見込み顧客にアプローチが可能です。
画像クリックオーディエンスをもとに類似配信する
画像クリックオーディエンスにもとづいた類似配信も可能です。
広告に使用した画像をクリックした人と似た特徴を持った新規ユーザーへ配信できます。さらに配信ユーザーを広げたい場合におすすめです。
画像クリックオーディエンスの作成方法
画像クリックオーディエンスの具体的な設定方法を説明します。
「広告アカウント」タブから、画像クリックオーディエンスを作成したい広告アカウント名をクリックします。
広告マネージャー画面左上のメニュー「≡」をクリックして「共通ライブラリ」の「オーディエンス」をクリックでオーディエンス一覧ページを開きます。
「+オーディエンス作成」をクリックで表示されたプルダウンのなかから「画像クリックオーディエンス」を選択します。
必要事項を入力していきます。各項目で設定できる内容は次の表をご確認ください。
項目 | 詳細 |
オーディエンス名 | オーディエンス一覧に表示される名称を120字以内で設定 ※名称は後から変更できます |
キャンペーンID | 指定したいキャンペーンをプルダウンされるメニューから選択します。なお、キャンペーン名も表示されるのでIDを事前に控えておく必要はありません。 |
有効期間 | 有効期間は1〜180日で設定が可能 |
次の人を含む | 選択できるのは画像をクリックした人のみなのでこちらを選択します。 |
参考:LINE広告(LINE Ads) 画像クリックオーディエンスマニュアル|LINE for Business
項目を入力して「保存」をクリックで画像クリックオーディエンス作成完了です。
キャンペーンの分割し過ぎには注意
画像クリックオーディエンスは、キャンペーン単位でオーディエンスのデータを蓄積するため、訴求軸ごとにオーディエンスリストを作成したい場合は、キャンペーンを分割しないといけません。しかし、必要以上にキャンペーンを細分化してしまうのは注意が必要です。
なぜなら、最適化に必要なコンバージョンデータがいつまで経っても溜まらず、全体の成果が鈍化してしまう可能性があるからです。自動入札の最適化に必要なコンバージョンデータは、広告グループ単位で累計約40件とされています。
訴求軸ごとにオーディエンスリストを作成したい場合は、自動入札の最適化に必要なコンバージョン数を広告グループ単位で担保したうえで分割するようにしましょう。
たとえば以下のような場合であれば、訴求軸ごとにキャンペーンを分けても良いでしょう
- 安定的にコンバージョン数が獲得できている
- サービスやターゲットが多岐にわたり、それぞれに合わせたオーディエンスや訴求方法を考える必要がある
最後に
画像クリックオーディエンスは、広告上のアクションを活かしたオーディエンスリストを作成できる機能です。
ユーザーの知りたい情報の傾向ごとにオーディエンスを分割してアプローチも可能で、訴求軸ごとに多数の打ち手が考えられそうですね。
Webサイトの訪問履歴に基づいたターゲティングが上手くいかない場合や、ユーザーによって知りたい情報が異なる商品やサービスの場合にはぜひ利用してみてください。