受注につながる、 BtoB向けWebサイト制作と運用型広告のポイントとは?

受注につながる、 BtoB向けWebサイト制作と運用型広告のポイントとは?

BtoBビジネスは、購入を決めるまでには複数の人が関与し、意思決定の時間を要する傾向があります。そのため商談に至るまでの情報接触が大きな影響を与え、潜在顧客の検討段階に合わせた段階的にアプローチが必要です。

しかしながらBtoCに比べてBtoBに関して公開されている情報は比較的少ないため、、広告主自身のWebサイトは重要な役割を果たします。また、能動的に情報を探していないケースも多いため、積極的な働きかけが可能な広告の活用も大切です。

今回「受注につながる、BtoBにおけるWebサイトと広告の活用方法」と題し、BtoBサイトに強いウェブ制作会社のベイジさまとウェビナーを開催いたしました。

セミナーでお届けしたBtoBマーケティングで実際に成果を出すためのWebサイトと広告運用のポイントから、その中でも特に重要だと思った点をピックアップしてご紹介します。

ウェビナー概要

ベイジさま共催セミナー「受注につながる、BtoBにおけるWebサイトと広告の活用方法」

開催日時:2024/03/26 (火) 14:00 - 15:30

主催:アナグラム株式会社

株式会社ベイジ
代表取締役 枌谷 力 氏

BtoBサイトと採用サイトに強いウェブ制作会社ベイジ代表取締役兼CEO。新卒でNTTデータに入社、営業を経験したのち、28歳でデザイナーに転身。制作会社を2社したのち、2007年にフリーランスとして独立、2010年にベイジ設立。越境型のキャリアを生かしながら、BtoB企業を中心に企業規模を問わず、マーケティング、デザイン、コンテンツ、マネジメント、採用、組織作り等、幅広いテーマで支援。登壇執筆多数。Xのフォロワー数が9.2万を超えるなどSNSやオウンドメディアに関する知見も豊富。2022年4月に福岡移住。

株式会社ベイジ | baigie Inc.

アナグラム株式会社
運用型広告事業部 マネージャー 二平燎平

BtoB中心に数十社以上の広告運用やコンサルティングを経験。前職にて中小企業向けERPのセールスやCS、マーケティングなどTheModelの全工程に従事した経験と運用型広告の知見を合わせた売上を伸ばすBtoBマーケティングコンサルティングに定評がある。アナグラム社では主にBtoB向けの支援や情報発信を担当。

プロフィール

購買動機が明確なBtoB顧客の情報ニーズ

まず枌谷さんからは、前提として押さえておきたいBtoCと比べた「BtoBの購買心理」について語られました。

BtoBの場合は情緒購買は起こらずほとんどが論理購買です。論理というのは「BtoB顧客の購買動機の5つ」になり、それに紐づく情報ニーズをコンテンツとして用意してあげる必要があります。

ベイジ 枌谷さん

BtoCでは所有自体が目的な場合など、個人の感情的な満足が購買動機となるケースが多いですよね。もちろんBtoBでも購買動機に感情は関与するものの、挙げていただいたように購買の動機は次のように明確です。

  1. 売上/利益拡大
  2. コストの削減
  3. 業務効率可/生産性向上
  4. 競合優位(独自性・差別化)
  5. 組織改善(従業員満足等)

購買動機が明確であれば、求められる情報もある程度明確になるのは納得です。たとえば「利益拡大」や「コスト削減」を目的としているのであれば、「費用対効果が高い」という情報がなければ購買動機に応えることはできません。

もし受注につながらないという場合、まずはWebサイトが顧客の情報ニーズを満たせているかを、あらためて確認するのが重要ではないでしょうか。

情報ニーズを満たすWebサイトの構成要素は「コンテンツ」のみ

ではどのようにWebサイトで顧客の購買動機や情報ニーズを満たせるのでしょうか?

Webサイトは、操作性や読みやすさなどの「UI」、ビジュアルなどいくつかの要素から構成されていますが、顧客の購買動機や情報ニーズを満たすのは「コンテンツのみ」だと枌谷さんは仰います。

BtoBの顧客獲得ではコンテンツが大切です。なぜならBtoB顧客の情報ニーズに答えれるのはコンテンツしかないからなんですよね。

ベイジ 枌谷さん

確かにいくら見た目がよくとも、情報ニーズを満たすコンテンツがなければ、提供される商品やサービスが購買動機を満たすものなのか判断はできません。もちろん、その他の要素も大切ですが、とくにBtoBにおいてはあくまでWebサイトのコンテンツがメインの構成要素だというのはあらためて念頭に置いておきたいポイントです。

また、情報ニーズを満たすコンテンツを作る上で決めておくべきこととして、「WHO(誰に)」「WHAT(何を)」「HOW(どうやって?)」のフレームワークが紹介されました。

基本的なフレームワークですが、この3点をしっかりと決めておくことで、購買者の情報ニーズに応えられるコンテンツを作っていけますね。

コンテンツ量が多く多様であるほど成果につながりやすい

Webサイトに関わる多くの方の悩みに「コンテンツの量」に関するものが多くあります。「基本的にWebサイトのコンテンツ量は多く多様であるほど成果につながりやすい」と枌谷さんは言います。

もちろん、情報ニーズを満たせない質の低いコンテンツをいくら増やしても効果的ではないという前提は押さえておきましょう。また、顧客が欲しい情報にスムーズにたどり着けない情報設計ではせっかくコンテンツを用意しても意味がないですよね。

やみくもにコンテンツの量を増やすのではなく、コンテンツの質や混乱させない情報設計があってこそ活きる、という前提は必ず押さえておきたいところです。

ただし、企業によってはリソースや資金、時間の問題で十分なコンテンツを用意できない場合もありますよね。そういった場合には、事業フェーズに合わせたサイト設計を行うことを枌谷氏は推奨しています。

成長期から成熟期に向かってWebサイトは大規模化していきます。導入期には大きなサイトを作っても仕方がない。スタートしたばかりの事業やサービスであれば特徴をペライチにまとめる程度でもいいと思います。

事業フェーズにあわせてサイトと成果の相関を見たうえで、可能な範囲内でなるべくたくさんのコンテンツを用意する、という観点でサイトを作っていくといいですね。

ベイジ 枌谷さん

「Webサイトをどうあるべきか」と考えるのではなく、投資の観点、コストの使い方が最適かという視点で考えるべきだと感じました。

例えば新規事業やスタートアップでは、多数のコンテンツを作るよりも、最もコンバージョンに寄与するコンテンツを設置した、最小限のウェブサイトの作成が望ましいでしょう。

また、当日受け付けた参加者からの質問では、コンテンツ作成に関する悩みが寄せられました。

Q. 自社の特徴を明文化できておらずコンテンツが作れない

自社の売りは明確にあると思うので、商品の機能、便益などを分解していくと伝えないといけない内容や理由が出てくるのでこれを言語化していくのがポイントです。

ただ気を付けないといけないのは自分たちだけが思っている便益になる可能性があるので

顧客インタビュー、顧客分析を行ってください。


お問い合わせや商談の場で商品の良さや、なに課題を感じてこの商品にアプローチしてきたかなどを聞いてみてください。顧客理解をひたすら進めることで顧客に伝えるべき内容が明確になり、サイトに掲載できるようになります。

ペイジ枌谷さん

漠然とコンテンツを作ろうと思ってもなかなか進められないという場合は、自分たちで商品の機能やサービスの便益を分解しながら考えていくのは有効な手段です。

また、自分たちが提供していると思っている価値と既存顧客に感じていただいている価値がズレているケースは少なくありません。自社の商品やサービスの価値が上手く伝わらない、と感じている場合には、枌谷さんが勧めるように顧客の声を聞くというのが大切だと感じました。

役割が異なる広告/LPとWebサイト

広告で用いられるLPは特定のニーズに対して情報を提供し、コンバージョンを促す設計となっています。一方でWebサイトは、購買の意思決定に関わる一連の流れと様々な人が関心をもつテーマに対して包括的に情報提供を提供します。

ベイジ 枌谷さん

ターゲットとなる顧客の具体的なニーズに応え、行動を促す目的の広告/LPと購買に至るまでの意思決定プロセス全体をサポートするための情報を提供を行うWebサイト。

双方の目的を理解しこれらを相互保管的に活用することがBtoBマーケティングにおいては重要だと言えるでしょう。

関連して当日には次のような広告のリンク先に関する質問がありました。

Q.指名ワードに対して検索広告を配信しています。遷移先はサービスサイトかLPどちらに設定するのがいいでしょうか?

コンバージョン目的で広告を配信したいので、情報を端的に伝えながら、コンバージョンできるコミニケーションが取れるページに設定するのがいいでしょう。

アナグラム 二平さん

この場合、上記の広告/LPとWebサイトの目的から考えると、LPへの設定が適切かもしれません。それぞれの目的と役割を理解していると、適切なアプローチと意思決定につながります。

商材タイプによって成果の出る施策は異なる

BtoBマーケティングにおいて、土台となるWebサイトやLPの考え方が理解できたころで、アナグラムの二平さんからはBtoBにおける運用型広告で成果を出すために押さえておきたい5つポイントが紹介されました。ここでは「自社の商材タイプを理解することの重要性」について取り上げます。

商材のタイプによって成果の出る施策は異なるので、実施する順番などを整理することが非常に重要です。自社がどのタイプに属するのかを、カテゴリキーワードの検索数×ターゲット数で判断して優先度を決定してください。

アナグラム 二平さん

ひとくちにBtoBといっても商材やサービスによって、広告運用で取るべき施策の優先度はかわります。ここで紹介された「カテゴリキーワードの検索数×ターゲット数」での分類を用いることで、次のように施策を判断できます。

例)会計ソフト

カテゴリーキーワードの検索数:多い

ターゲット数:多い

この場合、一定の獲得ボリュームが狙える検索広告が有効なため優先度を高めて取り組んでいくのがいいでしょう。

一方でカテゴリー検索数が少ない場合、ターゲット数が多いのであれば、課題自体に気がついてもらえるよう、属性に応じたターゲティングが豊富なMeta広告の利用や、まずは資料請求といったコンバージョンのハードルを下げた運用が有効です。ターゲット数が少ないのであれば、たとえば展示会への出店や業界紙への露出など、オフラインでのアプローチも考えていく必要があります。

自社にどのような広告活用が向いているかを知るために、このフレームワークを試してみるのがおすすめです。

BtoBにおける検索広告とMeta広告の重要性

もし自社において運用型広告が有効だと判断できる場合、検索広告とMeta広告はとくに優先して取り組みたい媒体です。ここでは、それぞれがアプローチできるユーザー層からどのような広告手法が有効なのか紹介されました。

「早く課題を解決したい」顕在層には検索広告が有効

Google社が発表しているデータによるとBtoB企業の90%が検索で情報収集をしていると述べています。顕在層のターゲットにアプローチ出来る為、成果に繋がりやすく商談化率もSNS広告などと比べて高いです。

アナグラム 二平さん

BtoBでは基本的に課題解決からスタートするケースが多いですよね。自社の課題を認識して、情報収集のためにまず検索を使う流れが一般的です。

またBtoBにおいてはリードを獲得して終わりではなく、商談化率や受注率も加味して施策の成果を判断を行う企業がほとんどだと思います。

そういった点からも課題意識のある潜在層にアプローチできる検索広告はBtoBの重要な媒体として初期段階で取り組むことがよいでしょう。

検索していない準顕在層や潜在層にはMeta広告が取り組みやすい

ターゲティング精度が高く、運用がしやすくインハウスでも成果が出しやすい媒体です。

商材によってはBtoBは検索数が少ないジャンルもありますが、検索していない準顕在層や潜在層にアプローチが出来るのでおススメですね。

アナグラム 二平さん

SNS広告はBtoCのイメージが強い方も多いと思いますが、ビジネス利用も多くターゲティング精度の高いMeta広告はBtoBでも費用対効果が良く、よく活用されていますよね。

検索広告ですでに成果が出ている場合でも、準顕在層や潜在層へのアプローチ手段として有効なケースが多くあります。

話題になっているSNSだから、他のBtoB企業で成果が出ているからと安易に広告に取り組むのではなく「広告主の顧客が利用しているのか」「その顧客をターゲティングできるのか」という視点で活用していくのがいいでしょう。

まとめ

広告運用に携わる立場からすると、Webサイトが顧客の多様な情報ニーズに応える機能を果たしているというのは、考えてみれば当然ですが意外と抜けがちで十分な対応ができていない広告主も多いのではないかと思います。

顧客の購買心理や広告主の商品・サービス理解が重要なのはBtoCでも変わりません。しかしながら、明確な購買動機を持ち十分な検討が行われるBtoBのマーケティングにおいては、より一層その特性理解して情報設計を行う必要の重要性をあらためて考えて取り組む必要があります。

土台や基本の考え方をしっかりと理解できると、Webサイトと広告をさらに受注に向けて有効に活用できますよね。


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