経済産業省が企業のソーシャルメディア活用に関する調査報告書と先進事例集を公表

経済産業省が企業のソーシャルメディア活用に関する調査報告書と先進事例集を公表
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2016年4月11日に経済産業省が、企業がソーシャルメディアを活用して事業活動を高度化する取り組みの普及を目的として、その課題や解決策をまとめた調査報告書と企業が実施した先進事例集を公表しました。内容は、国内外の42企業へのヒアリングから得られたもの、企業からの提供データによって主に構成されています。報告書と事例集を通して、企業のソーシャルメディア活用に関しての最新動向や先進事例だけでなく、組織としての運用体制や効果向上のための取り組み方・人材問題などリアルな部分まで、包括的で読み応えのある内容です。ぜひご一読をおすすめします。

企業のソーシャルメディア活用に関する調査報告書を取りまとめました
参考:http://www.meti.go.jp/press/2016/04/20160411002/20160411002.html

調査報告書について

調査報告書は、用語と調査の背景に関する説明から始まり、以下の5章構成です。

(1)ソーシャルメディアがもたらしている事業活動への影響

  • ソーシャルメディアを通じた消費者に対する働きかけ及びそれに対する消費者の反応は、販売、商品開発、海外展開など、事業活動の様々なフェーズにおいて影響をもたらしつつある。
  • ソーシャルメディアを有効に活用することで、より迅速に、より正確なニーズを知り、より広範に事業展開を行うことが可能となっている。

(2)国内外の先進的なソーシャルメディアの活用事例

  • ソーシャルメディアを積極的に活用している企業においては、顧客のタイプや製品・サービスの特性などに応じて、多様なソーシャルメディアが利用されている。

(3)効果向上に向けた先進的な取り組み

  • ソーシャルメディアの利用に関する効果測定の方法としては、例えば、ECサイトへの流入数、シェア数、投稿を見たユーザーの反応を測るエンゲージメント率と呼ばれる指標などを、目的に応じて活用している例が見られる。

(4)「ソーシャルメディア活用先進事例報告会」のアンケート分析

  • ソーシャルメディアを活用して事業活動を高度化する方策の一環として、平成28年3月3日に、先進的な企業の事例に関する報告会を開催。
  • その際に実施したアンケートから、「人材」、「知見」、「効果的な活用方法」等への課題を感じている企業が多いことが読み取れる。

(5)ソーシャルメディア活用の課題と活用促進の方策

  • ソーシャルメディアの活用を展開していくために、ノウハウの普及、専門人材の育成アドバイスや、評価のための基準の整備等が重要と考えられる。

■調査報告書(概要版)
参考(注PDF):
http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/consumer/pdf/sns_report_digest.pdf

■調査報告書
参考(注PDF):
http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/consumer/pdf/sns_report.pdf

概要版でも主要な部分は掴めますが、時間がある方は詳細内容が記載されている非概要版をおすすめします

事例集

事例集は、国内外の42企業毎の取り組み・実施内容を、以下の業種ごとにまとめられています。

  • 製造BtoC
  • 製造BtoC
  • 食品・日用品
  • 流通
  • 情報・通信
  • 運輸・旅行
  • 金融
  • サービス

また、各企業のソーシャルメディア活用目的も、以下の5つのいずれかであるかが記載された上で事例紹介がされています。

  • 販売促進
  • 認知向上
  • 製品開発
  • サポート
  • その他

■ソーシャルメディア活用 ベストプラクティス
参考(注PDF):
http://www.meti.go.jp/policy/economy/consumer/consumer/pdf/sns_best_practice.pdf

さいごに

この調査報告書と事例集は、個人的な参考資料としてだけでなく、自社内での認識の摺り合わせや知識レベルの向上のため、またはクライアントへ実施事例の紹介資料としてなど、色んな用途で利用ができそうですね。今回の、行政機関である経産省発信の資料によって、日本企業のソーシャルメディア活用の活性化とその理解が深まればいいなと思います。

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