今すぐ活用できる!「レイアウトの4原則」を使った報告資料のデザイン術

今すぐ活用できる!「レイアウトの4原則」を使った報告資料のデザイン術
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報告資料は中身が大事。とはいえ少しでも見栄えを良くしたいもの。「でもデザインセンスがないから…。」と割り切ってしまう前に、たった4つの”ルール”を知ることで、あなたの資料は今よりずっと良いものになるかもしれません。

今回はデザインに詳しくない方でもすぐに活用できる、デザインの改善方法をお伝えします。


デザインの基本ルール「レイアウトの4原則」とは?

 デザインには「レイアウトの4原則」というルールがあります。

  • 整列
  • 近接
  • 反復
  • 強弱

この4つの原則から成り立ち、レイアウトを美しく見せるのはもちろん、情報を正しく整理するための基本的なルールです。世の中の様々なデザインはこのルールに基づいているケースがほとんどです。このシンプルなルールに従うだけで、より美しく、メッセージが伝わる資料を作ることができます。

それぞれの原則について、例を交えながら見ていきましょう。

参考:ノンデザイナーズ・デザインブック | Robin Williams, 吉川 典秀

原則1:「整列」情報を一定のルールに従って並べる


文章や図を見えない線に沿うように並べます。情報が規則正しく並ぶことで視認性が上がり、情報の意味もより理解しやすくなります。

報告資料に多い横書き文書では、左揃え・中央揃え・右揃えのいずれかに揃えるレイアウトが一般的です。

  • 左揃え:
    最もよく使われる整列のパターンです。長めの文章などは左揃えにしておくのが無難です。
  • 中央揃え:
    見た目にインパクトが出るため、短いメッセージを強く訴えかける場合などに有効です。プレゼンテーションでのスライド資料などでしばしば使われます。
  • 右揃え:
    変則的でおしゃれな印象を与えますが、報告資料の場合は少し見にくくなるのであまり積極的には使わない方が良いでしょう。

基本的には左揃え・中央揃えのどちらかを意識して配置するのがベターです。パワーポイントなどのアプリケーションには整列やガイド機能などのサポートツールもあるのでぜひ利用しましょう。

原則2:「近接」関連する情報を近づける

関連性の高い情報同士を近くに配置し、情報のまとまりを捉えやすくします。 


例えば、図とその説明文はなるべく近づけて対応関係を明確にします。関係ある要素を近づけると同時に、関係の薄い情報同士には距離を設けることも意識しましょう。

原則3:「反復」特徴的な要素をパターン化して繰り返す


同じ要素が繰り返し続くと、人は安心感を覚えます。特に強調する必要がない要素は体裁を統一し、不要な戸惑いを減らすようにしましょう。

  • スライド資料のデザイン
  • 見出しの書式や位置
  • 文章の行間幅、並列した図表同士の間隔

たとえば上記などは極力すべてのページで統一した方が良いでしょう。資料を見る人に「この情報はこの位置にある」ということを無意識に理解させることで、本当に伝えたい部分に意識を集中してもらえる効果があります。

原則4:「強弱」大きさや色を変えて情報の優先順位を明確に


伝えたい情報の優先順位に従って強弱をつけます。文字の大きさや色を変える・太字にするなどの方法があります。場合によっては不要な情報を削ることも必要です。強調する情報はなるべく少なくし、スライド資料であれば「1スライド=1メッセージ」とするのがベストです。強調したい情報が複数ある場合はスライドを分けることも検討しましょう。


なお、色を変えて強弱をつける場合、基本の色以外に1色、多くても2色程度に留めましょう。色を使い過ぎるとかえって強調したい部分が分かりにくくなってしまいます。

まずは伝えたいメッセージを明確にする

以上4つの原則はいずれもシンプルでありながら、組み合わせて活用することで全体のレイアウトが美しく仕上がります。そして、見やすく、メッセージがより伝わりやすい資料となります。

この原則を上手く活用するためには情報の優先順位の整理と取捨選択をしっかり行うことがポイントです。資料のレイアウトというと、見た目の部分に気をとられがちですが、その元となるのは伝えたいメッセージです。報告資料で伝えたいことは何か、まずは見直してみるところから始めましょう。

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