運用型広告のちょっといい話

運用型広告のちょっといい話
この記事は最終更新日から約3年が経過しています。

先日(けっこう前ですが)、筆者のFacebookのニュースフィードにある投稿がシェアされました。その内容がとても良く、気になったので翻訳して紹介してみたいと思います。

※以下はeMarketerの記事を翻訳したものです。
※Now applying for the permission of reprinting…
College Students Want Targeted Social Ads
http://www.emarketer.com/Article/College-Students-Want-Targeted-Social-Ads/1013756


大学生たちはターゲティングされたソーシャル広告を求めている

~その一方、多くのユーザーが広告主にターゲティングされていないと感じている~

多くのインターネットユーザーは、一般的に広告のターゲティングを"気持ち悪い"だとかプライベートの侵害だとか言って、好きではないと主張しています。しかし大学の学生たちは、その広告が彼らの関心のあるものや必要なものであるならば、つまりその広告が彼らの興味関心や彼らの生活に関連するものでうまくターゲティングされているならば、ソーシャル広告をクリックする可能性が高いと言います。

2016年3月、Fluentはアメリカの4年制大学に在籍している17~24歳の学生1,310名に調査を実施しました。

206050画像はeMarketer記事より引用

半分以上(53.4%)の回答者が、彼らはそれが気にする必要があるものであったため、Facebookの広告をクリックしてみたかったと言いました。また回答者の49%は、それが関心のあったものだったため、YouTubeの広告をクリックしたかったと述べました。

他のソーシャルメディアにおいても全体的に回答は同様でした。例えば、TwitterやInstagram、Snapchat、Meerkat、Periscope、Vineでも、米国の大学生の半数近くは、必要とする製品およびサービスの広告なら、クリックしてみたいと言いました。

ターゲットを絞った広告は、多くの人に否定的に捉えられているように見えることがありますが、それが正しく行われていたら、それはうまくいくことができます。多くのアメリカのインターネットユーザーはどの世代も広告主にターゲティングされたいと望んでいます。またそれと同時に、彼らの多くは、広告主から忘れられている、というようにも感じています。

207349画像はeMarketer記事より引用

Yahoo!、Audience Theory、Ipsosの2015年11月の調査では、X世代の4分の1近くが、またミレニアル世代やベビーブーマー世代も4分の1近くが、広告主によってたびたび忘れさられていると感じている、ということがわかりました。

※X世代…1960~1980年代に生まれた世代

※ミレニアル世代…1980~2000年代に生まれた世代

※ベビーブーマー世代…1960年代以前に生まれた年代

筆者の感想

※本記事はソーシャル広告と書かれていますが、広げてターゲティング広告≒運用型広告全般の話として拡大解釈させていただきます。

広告は邪魔なものなんかじゃない

広告は邪魔だ、とか、追っかけられる広告が気味悪い、などは筆者も見聞きしたことがあります。でもこうして、適切にターゲティングされているのであれば広告もユーザー側に受け入れられるのだ、ということがデータでもわかって少し安堵しました。

広告プラットフォームの機能改善。そして広告主(広告運用者)の運用改善。双方の頑張りによってユーザーと広告主の両者がハッピーでいられる状況が作り出せてきているのだと感じました。

でもまだまだ頑張らないといけない。

この記事がもう一つ言及しているデータ。多くのユーザーが広告主から忘れ去られていると感じている、という状況。受け入れられている広告がある一方、「邪魔だなー」とか「違うんだよなー」と受け取られている広告も(そして1ミリもユーザーの心に引っかからない広告も)、まだまだたくさんあるのだと思います。

たまに、広告運用というのは商品・サービスとそれを求めるユーザーの間の情報の交通整理をしているのだ、という感覚があります。まだしっかり整理されていない箇所があるとしたら、そこが運用型広告の残されている成長機会なのかもしれません。

三方良しがインターネットの世界をより豊かにさせる。

  • 生活者(ユーザー)
  • メディア(広告プラットフォーム)
  • 広告主(広告代理店)

運用型広告の世界を三方として表すとしたら上記になるのではないでしょうか。この三方良しの関係が、インターネットの世界を豊かにしてきたのだと思います。

広告プラットフォームが、ターゲティング機能やレポート機能を改善させる。それによって広告主はより広告効果を改善させていく。そうするとユーザー側はより求めていた(気になる)商品に出会う確率が高まり生活がより豊かになる。

広告効果が高まれば広告主は、より広告にお金を投下したり、商材に再投資したりできます。そうすると広告プラットフォームやその先のメディアにもお金がまわります。ユーザーはより良い商品・サービスを享受できるようになります。メディアもより良いコンテンツ作りへのインセンティブが生まれれば、それを楽しむユーザー側にも恩恵があります。(品質スコアや掲載ポリシー・広告審査などのルールはこの関係をより良いものにするための重要な役割を担っていると思われます)

今後も運用型広告を通じてより良い未来をつくっていきたいですね。ちなみにアナグラムの企業理念は「身近な広告を通してより豊かな未来を創造するために」です、我々の活動が少しでも貢献できていたら嬉しいです。(ちなみにメンバー募集中です)

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