施策に行き詰まったら管理画面から離れてみよう。

施策に行き詰まったら管理画面から離れてみよう。
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リスティング広告やFacebook広告の改善策を考えるために何時間も管理画面をにらめっこしているのに、いいアイデアが一つも浮かばない。「もうリスティング広告側でやることなんてないよー」と思うことはありませんでしょうか?筆者は多々あります。

筆者の経験上、そのまま管理画面を眺めていても良いアウトプットが出ることはあまりありません。もしそこまで考え尽くしているのであれば、いっそのこと一度管理画面から離れてみることをオススメします。意外と施策立案のヒントに出会えることがあります。

ネットサーフィンをしよう

By: Aitor Calero

広告運用者としてネットサーフィンをしましょう。
いま流行っているコンテンツは何なのか?どんな記事にどんな広告が表示されているのか?また広告枠にリマーケティング広告ばかり表示されているような場合は、Chromeのシークレットモード(Windowsは「Ctrl+Shift+N」、Macは「 ⌘-Shift-N」 これだけでOK)や、いつもとは違うブラウザを使うなどをして、ニュートラルな状態でネットを眺めてみるのも良いかもしれません。

いろいろなワードを検索してみてSERPSをじっくり観察しましょう。
その検索語句に対して、オーガニックではどんなページがインデックスされていて、上位表示されているのか?検索連動型広告はどこがどんな訴求で出稿しているのか?オーガニックのページ群からは、その検索語句を入力した生活者のインサイトを発見できるかもしれません。検索連動型広告からは、他社のグッとくる表現を見つけたり、逆にしっくり来ない表現があればなぜそうなのかを考えたりして学ぶことができます。

そしてイメージするのです、”自分ならどんな面に、どういう風にターゲティングをし、どんな訴求で出稿していくか”を。ネットサーフィンという名の、配信面の観察と出稿シミュレーションをしてみるといろいろ気付きが得られます。

人のブラウザやニュースフィードを見せてもらおう

By: Mixy Lorenzo

このご時世、自分のブラウザでみるさまざまなサイトやFacebookのニュースフィードには常にリマーケティング広告や自分の属性や興味関心に基づく広告・投稿で埋め尽くされています。それは他の人にも当てはまり、同じサイトやFacebookを見ていてもそこに流れている広告やニュースフィードはそれを見ている人(の属性や興味関心)によってまったく違う景色が広がっていると考えられます。

そのため他の人のブラウザやニュースフィードを見せてもらうと、とても勉強になるんですよね。そのセグメントの人たちは今どんなことに関心があるのか、そして彼らに対しどんな広告が配信されているのか。きっと新たな発見があることでしょう。

また同僚や友人に見せてもらうのもでもいいですが、できれば異性や年の離れた人、違う業界で働いている人など、自分のセグメントとは大きくかけ離れた人に見せてもらうのが良いと思われます。自分が普通に生活していたら知ることのないような世界を覗くことができるかもしれません。

電車でスマホみるのをやめてみよう

By: Petr Dosek

移動中の電車内というのは、可処分時間の一つ。ユーザーの家にいる時などの可処分時間の過ごし方は生で見ることはできませんが、電車内であれば観察可能です。また電車内は時間帯によりいろんなセグメントの人を見ることができます。

通勤の時間帯だと、サラリーマンなどの働いている人を観察できますし、クライアント訪問時などの日中の時間帯は、シニアや学生などに出会える可能性が高いです。彼らがその可処分時間をどのように過ごすのか。またどんな所持品を持ち、どんな格好をしているのか。ペルソナを考えるときなどに役立つと思います。

また車内広告も注目してみましょう。その沿線を使用している人たちの生活範囲であったり、全体の属性や特徴だったりをうかがい知ることができるかもしれません。

テレビを観てみよう

By: Mathieu Plourde

Web業界で働いていたりすると、Web主体の思考回路になりがちですが、まだまだ生活者の中ではテレビの存在は大きいです。Twitterで話題になっているトピックもテレビ発信のものがいまだ多いのがその証左です。

話題の番組などを観るのもいいですが、できればいつも自分が観ているのとは違った時間帯の番組を観てみるのも良いでしょう。テレビCMも番組や時間帯などでターゲティングされています。そのテレビCMの広告主はどんな人をターゲットにしているのか。またその番組はどんな内容なのか。いろいろ発見があるはずです。

旅に出てみよう

By: Viaggio Routard

いろんな土地に旅に出てみましょう。そしてその土地土地で、さまざまメディアに目を向けてみましょう(テレビやラジオもそうですが、現地の”人”も立派なメディアです)。

狭い国でも、そして交通や情報のインフラが整った現代でも地域性というものはあります。地域によっては人気番組も違えば、スーパーの棚のメンツも変わってくるはずです。車社会であれば都市部よりもラジオが日常的に聴かれていたり、新聞であれば地方では地方新聞のシェアが一番高いところが多かったりします。

そこで生活している人々の中では、どんなことが話題になって、どんな風に情報が流通しているか。今住んでいるところとの違いが絶対にあり、場合によっては広告の施策をガラッと変える必要も出てくると思います。

いろんなことにお金を使おう

By: Tax Credits

商品・サービスにお金を使っていきましょう。そんな風に何か消費する・体験する時には何かしら調べるといった行為をすると思います。その時、どんな風に商品・サービスの情報を得ていくか?何が買うときのトリガーになるか?自分自身がイチ生活者となってみることによって、生活者側の視点を得ることができます。

いろんな人と会おう


By: Matthias Ripp

ネット広告の一つひとつのインプレッションを発生させているのは”人”です。そんな管理画面の向こう側にいる”人”を知るには会って話をするのが(一緒にご飯を食べるのが)一番です。運用型広告プレイヤーとしてはどれだけ多くの人を自分の中に持てるか(ペルソナとして具体的に想像することができるか)が、施策の引き出し数になると思うのです。いつも同じ人と会ってばかりいないで、いろんなセグメントの人と会うことが大事だと思うのです。

本を読もう

By: Jayel Aheram

リアルな場所に出てさまざまな体験をするには時間的な制約もあると思います。そんなときは本を読みましょう。読書は、少ない時間・コストで知らない世界のことを知ることができたり、さまざまコトを疑似体験することができたりします。ビジネス書でも小説でも、本を読むことによって自分とは違った新たな視点を得ることができます。

最後に

上記は単なる一例なので、これらが全てではありません。

いつもの自分とは違う時間・場所・人と過ごすこと。何事にも興味を持って、いろんな体験をすること。そういった風に自らが新たな情報に出会いにいく姿勢が大事だと思っています。特にリアルなものほど、他の人が持ってないような一次情報を得られることが多いです。

これらは全ていろんな生活者の視点を得るための活動と言うことができるかと思います。彼らには、どんなニーズがあって、どんなことに興味があり、どんなことに影響を受けているか。ニーズがわかれば、広告文に活きるかもしれない。興味がわかればコンテンツターゲットの配信面が広がるかもしれない。

管理画面から読み取れる情報を元に施策を考えていくことも大事ですが、このように日常生活(リアル)の中から考えていったほうがより”活きた”施策が思いつくのではないでしょうか。

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