X広告アカウントを作成する前にやっておきたい3つの準備

X広告アカウントを作成する前にやっておきたい3つの準備

いざX広告を始めようとすると、配信するために何を準備したらいいか、配信するまでにどれくらい時間や工数がかかるかわからず、公式ヘルプやインターネット上の記事などで情報収集している方が多いのではないでしょうか。

2023年7月に「Twitter」から「X」へのリブランドに伴い仕様の変更もあり、新旧仕様の説明が入り混じっている状態で、最新の情報かどうかの判断に困ったり、戸惑ってしまうケースも多いと思います。

そこで本記事では、X広告をこれからはじめる方に向けて、「X広告アカウントを作成する前に準備しておきたいこと」を整理してみました。

今回は、X広告をインハウスで運用、または広告主が所有する広告アカウントを広告代理店が運用代行する場合を想定して解説していきます。

X広告アカウントを作成する前に準備しておきたいこと

まずは、X広告を配信するにあたって必要なものを準備します。X広告を出稿するには、次の3つの準備が必要です。

  1. Xアカウントの作成
  2. Xアカウントのプロフィール設定
  3. Xプレミアムの登録

1.Xアカウントの作成

X広告はX自体のアカウントと紐づけて配信を行うため、XアカウントがないとX広告は始められません。まずは、Xアカウントを用意しましょう。

また、原則、ひとつのXアカウントから作成できる広告アカウントは1つだけです。複数の広告アカウントを作成する場合は、広告アカウントごとにXアカウントを用意する必要があります。

Xアカウントは、こちらより作成できます。手順は下記ページをご覧ください。

参考:Xへの登録 - Xヘルプセンター

現在運用しているXアカウントはあるが、ターゲットを絞ったアプローチやブランドイメージの保護などを目的に既存のXアカウントを広告配信に利用したくないときに、キャンペーン用のPRアカウントを作成する場合があると思います。

しかし、管理するアカウントが複数になり、運用コストの増加や広告の本アカウントへの貢献性が低下してしまう可能性があるので、明確な理由がなければ基本的にはおすすめはしません。

2.Xアカウントのプロフィール設定

X広告アカウントの作成を終えると、広告アカウントに紐づくXアカウントのプロフィール情報の審査が始まります。

この審査を通過しなければ広告アカウントでキャンペーン設定をすることができないので、審査通過するようにプロフィール設定を事前に整えておく必要があります。

審査完了にはプロフィールの設定完了から2~3週間程度かかります。

参考:X広告を始めましょう - Xビジネス

下記が必須の設定になるので確認し、クリアできていない項目があれば編集しましょう。

  • Xアカウントのヘッダー画像(①)およびプロフィール画像(②)を設定する
  • プロフィールに紹介文(③)を設定する
  • プロフィールに会社のHPやサービス・ブランドページのURL(④)を設定する
  • 有効なアカウントステータス
  • サービスや商品をわかりやすく表した@ハンドル(⑤)、アカウント名(⑥)

必須の設定のうち、わかりにくい項目について補足します。

「有効なアカウントステータス」とは、非公開、凍結アカウント、削除済みではない状態を指します。

「サービスや商品をわかりやすく表した@ハンドル、アカウント名」は、単なるアルファベットや記号の無意味な組み合わせではなく、会社名やサービス名、商品名を表すような名称にしましょう、という意味です。

3.Xプレミアムの登録

X広告を配信するには、Xプレミアムに登録して認証バッジを取得する必要があります。

Xプレミアムとは、Xをより快適に利用できるように、従来はできなかった投稿の編集や140文字を超える長文投稿など、様々な機能を利用することができるサブスクリプションサービスです。

なお、Xプレミアムには「スタンダード」、「プレミアム」、「プレミアムプラス」という3つのユーザーレベルがありますが、認証バッジが付与されるのは「プレミアム」または「プレミアムプラス」のみです。「スタンダード」は認証バッジ付与の対象外になりますので加入時に誤らないように注意しましょう。

また、下記に当てはまる場合は加入することができないので注意しましょう。

  • 過去30日以内にアクティブでなかったXアカウント
  • 過去3日以内にプロフィール画像、表示名、またはユーザー名(@から始まる名前)を変更した場合
  • 電話番号による認証を受けられない場合

参考:Xプレミアムについて - Xヘルプセンター
参考:Xで青いチェックマークを獲得する方法 - Xヘルプセンター

アクティブなアカウントとは、過去6ヶ月以内にログインされたかどうかで判断されます。

参考:運営の痕跡が無いアカウントに関するポリシーについて - Xヘルプセンター

もしXアカウントから定期的に会社や商品、サービスの情報を発信していないと、広告の配信をすぐに始めることができないため、余裕を持って準備しましょう。

Xプレミアムへの登録方法は、Xヘルプセンターの「プレミアムに登録する方法」を参考にしてください。

X広告アカウントの作成手順

まず前提として、広告の対象となる商品やサービスがXの広告ポリシーに違反している場合はX広告を出稿することはできません。

広告配信の準備が終わってからポリシー違反で配信できなかった、ということが無いように事前に確認しておきましょう。

Xの広告ポリシーはこちらから確認できます。

なお、広告アカウントを作成してから実際に広告配信の設定ができるようになるまで、2週間程度かかる場合があります。

参考:X広告を始めましょう - Xビジネス

では、広告アカウントを作成する手順を解説していきます。

広告アカウントの開設

①広告を配信したいXアカウントにログインし、左側メニューの「もっと見る」をクリック

②「広告」をクリック

③広告アカウントの「国/地域」「タイムゾーン」をプルダウン内から選択して「最初のキーワード広告を作成する」をクリック

なお、入札や請求などで使用される通貨は、選択した「国/地域」によって決まります。

参考:Twitter広告の通貨 - Xビジネス

入札や請求などで使用される通貨は、タイムゾーンの下で確認できます。

X広告の通貨は、基本的に後からは変更ができません。

通過の設定が日本円だと思っていたら実はドルだった、となってしまうと予算も入札価格も本来の意図とは大きく違ったものになってしまいます。

通貨設定に問題がないか、必ず確認しておきましょう。

参考:広告アカウント管理 - Xビジネス

以上でX広告アカウントの作成は完了です。

支払い方法の追加

X広告アカウントの作成が完了したら、広告費の支払い方法の設定をしていきます。

キャンペーンの作成からスムーズに広告配信を開始するために、広告アカウントを作成したら早めに支払い情報の設定もしておきましょう。

では、支払い方法の設定手順を解説していきます。

①右上の「アカウント」のプルダウン内から「新しい支払い方法を追加する」をクリック

②ビジネスでの広告利用かを確認するポップアップが表示されます。

商品やサービスの宣伝目的で利用する場合は「仕事」を、個人的に利用しているアカウントのインプレッションを増やしたいなど個人的な広告利用の場合は「個人的」を選択します。

今回は例として「仕事」を選択して「次へ」をクリックして進めます。

③職場の住所を入力し「次」をクリック

④企業情報への質問に「はい」と「いいえ」で答えます。

VAT IDをお持ちですか?

VAT IDを持っていれば「はい」、持っていなければ「いいえ」を選択します。

VAT IDとは主にEU圏の付加価値税処理のために利用される企業番号です。日本国内でサービスを提供している会社は持っていないことが多いと思います。

参考:VAT番号 - ECのミカタ

あなたは広告主に代わって購入する代理店ですか?

今回はインハウス運用、または広告主所有の広告アカウントを広告代理店が運用代行する場合を想定のため、「いいえ」を選択します。

⑤広告費の支払いに利用するクレジットカードの情報、住所を入力、メールアドレスを確認し、広告規約に同意して「保存」をクリックで支払い設定は完了です。

支払いに仕様できるクレジットカード、デビットカードの種類は下記の通りです。

  • VISA
  • Mastercard
  • American・Express
  • Discover
  • Diners Club(アメリカ国内のみ)
  • JCB(日本円、米ドルのみ)
  • China Union Pay(クレジットカードのみ)

参考:X広告での請求の基本 - Xビジネス

また、初期設定では選択できませんが、1ヵ月あたり50万円以上の出稿がある場合は、請求書払いに変更できる可能性があります。支払い方法の変更の申し込みには一定の条件と審査が必要です。詳しくはこちらをご確認ください。

アカウント分析や広告運用に必要な権限の付与

アカウント分析や広告運用を代理店に委託するときなど、広告アカウントの閲覧・編集権限を他者に付与したい場合があると思います。権限の付与は広告アカウントの「アカウント管理者」のみが行えます。これから説明する手順を参考に権限を付与してもらいましょう。

①広告管理画面右上の「アカウント」のプルダウンメニューから「アカウントへのアクセス権を編集する」をクリック

②「アクセス権の追加」をクリック

③編集権限を付与したいアカウントの@ハンドルを入力し、アクセス権のレベルを選択し、「変更内容を保存」をクリックで権限の付与は完了です。

たとえば、広告代理店に広告運用をお願いする場合は「広告マネージャー」を、広告代理店にアカウント分析のみをお願いする場合は「キャンペーンアナリスト」を付与します。

これで閲覧権限の付与は完了です。

まとめ

X広告は、X広告アカウントを作成するまでに準備しておきたいことや設定がたくさんあります。

公式ヘルプであっても、X広告を始めるために必要なことが一か所に集約されていないため、何が必要で何を設定すれば良いのかを漏れなく理解するだけでも大変です。

しかし、手順がわかってしまえば、ひとつひとつの設定はさほど複雑ではありません。

X広告の始め方がわからない方や、X広告アカウントの構築に必要な準備や流れを探している方にとって、本記事がお役に立てればうれしいです。

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